2020/08/31 のログ
アーテル > 「ま、そこから始まるもんだな。手品みたいなもんさ。
 …真実からなる現実の中に虚構を混ぜ込んで、相手を騙す…
 イロイロあるがー…そんなとこだな。」

幻術とはなにか。
彼女の言葉に付け加える様に、自分の見解を述べる。
…独自のもんだが、と言葉の末尾に添えて。

「ほぉー……やっぱ図書館にはそういうもんが多いと。
 いやいや、収穫収穫。学生になるかもしれんと今のうちに準備をしとくのもありっちゃありだな。」

図書館には魔術に関する書籍がある。これは知っていたことだし、狙っていたものでもある。
だが、授業に関するものもある。それは想像の内から出なかった情報。
…直接それを聞くことができたのは、紛れもない収穫だ。

「おうとも、お疲れさんだなー?
 俺ってばしばらくここいらでふらっと見て回るさ。ありがとな!」

ひらひら、と掌を振りながら。
本棚へと向かっていく彼女を見送ることだろう。

彩紀 心湊 > 「…なんとも、現実に虚構を混ぜ込む…ねぇ。
聞けば聞くほどよくわからないというか…そういうのは実際に触れてみないと何とも言えないというのが正しいところではあるのかしら。」

文字通りであるなら、それこそなんでも悪事でも働けそうなものだが、そういった様子も感じない。
もっとも、自分に見る目がない可能性もあるが。

「ええ、私はここによく来るし…ここに来る学生も少なくはないから色々聞いてみると良いと思うわ。
私より頭の良い子も来るでしょうからね。

ええ、それでは機会があればまた会いましょう。」

そういって、手をひらつかせてこの場を後にするだろう。

ご案内:「図書館 閲覧室」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」からアーテルさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にジャムさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」からジャムさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にジャムさんが現れました。
ジャム > 図書館では空調がよく効いて冷えていた。
にも関わらず、自習机に山と積まれたやり残し課題に向かい合う異邦人の頬には汗が流れていた。
「今日じゅうに終わるのか?」これは夏季休業最終日にならないとエンジンかからないタイプの生徒共通の懸案事項であった。

しかし、悪夢はやがて覚めるものだ。

朝からほぼ缶詰めで、斜陽も枯れて薄暗がりになる頃に最後のノートを脇に置いて。

「終わったぁぁぁーっ!」

勝鬨の声を上げて両手を天井へ伸ばし切った。
そのままぱたんと、フルマラソン後のランナーのように机にへばりついて倒れる。
頭からぷしゅぅぅぅ……。オーバーロードした電子機器か、蒸気機関車の排熱かと見間違えるような煙が立ち昇るようだ。

室内に居た司書さんからお静かにって言わんばかりにめっちゃ睨まれたが、気にもせず、気にする余裕もなく。
机につっぷしたままで伸ばした黒尻尾をふりふりゆりゆりさせてる。

ご案内:「図書館 閲覧室」にセレネさんが現れました。
セレネ > 本日は夏季休暇のラスト一日。
この時期になって大慌てで課題を終わらせる生徒は多々居るようで、
大変そうだなぁと他人事のように眺めながら目的の本を探しに本棚を眺めていた所。
少し前から気になっていた、獣耳と尻尾の生えた女の子がようやっと課題を全て終えたのか机に突っ伏している姿と終わったという声が聞こえ。

蒼を其方に向ければ、可愛らしい尻尾がゆらゆらと揺れている。
己の可愛いものセンサーが反応する。うずうず。

「――課題、終わったみたいですね。
お疲れ様です。」

彼女の傍へと歩み寄りながら、労う言葉をかけようか。

ジャム > 「……充実感……。
ああ……、生きてるって素晴らしい……、僕はこうして、夏を乗り切ったのであった……」

机に顔ぺたんしたまま、すりすりとその机を頬擦り。

かけられた柔らかい声音に頭をあげて振り返ると、薄氷色の瞳をたたえた白い肌の清楚な佇まい。
ねぎらいの言葉に、にーっ!と笑って白い八重歯。ぐっと立てた親指。

「ありがと!
……これ終わらなかったら留年させるかもしれないからなって先生に言われてたんだよね。
でも今日になるまでやる気でなくてー。
無事に終わってほんと良かった!」

言うながらふるふる、ふるふる!課題完了の余韻にぴこぴこ揺れる獣耳。

「お姉さんは?もう余裕で終わってますって人?
それともー、
ちょっと残してて、その課題のために本借りに来たって人?」

セレネ > 己が掛けた言葉に、何とも可愛らしい笑顔でサムズアップを決めた相手。
自身にはないはつらつとした元気な子だというのはすぐに分かった。

「ふふ、どう致しまして。
追い込まれて初めてエンジンがかかるタイプの方なのですね。
そうでしたか、それは一安心ですねぇ。」

微笑んでそう言葉を返す。
感情を表すかの様、忙しなく揺れる彼女の獣耳。
可愛い…!と悶えたくなる気持ちを押し留めて努めて平静を装う。

「私は前者です。レポート等の課題は早めに終わらせたいので、初めの方で全部やってしまったのですよ。
何をするかも予め決めていましたし。」

頭の中で計画を組んでやっていたので、そう苦労はしなかったと告げる。

ジャム > 「うんー!おつかれって言ってくれてありがと!
朝からずっとここでやってたんだー。クタクタ。
でもお姉さんに労ってもらえて、ちょっと元気でた!
って言っても全部……自分のせいなんだけどねー。あは!」

朝から誰とも一口も口聞かずだったのが容易に伺えるくらい。声音も勢いよく。揺れる尻尾もはたはた。
黒い尻尾の艷やかな毛色がさらさらなびく。

「へー!すごいや。僕には無い計画性……!
じゃあー、余裕もって終わらせたあとは、夏休み何して過ごしてたの?」

きらきら、尊敬の眼差しで見上げる。
話を続けながら、ふと相手が立ち話状態と気づいて。
こっち座る?こっち座る?とばかりに自分の横の椅子を両手で引いてみせ。

セレネ > 「朝から…!?
きちんと休憩は摂って課題をこなしていたなら良いのですが、無理は禁物ですよ。
次回からは少しずつやっていかないとまた同じ事になってしまいますよ?」

冬期休暇も恐らく同じ事になってしまいそうな気がして、少し不安が残るけれど。
耳と同じく揺れる尻尾も元気一杯だ。艶のある黒の毛が光を反射して煌めいている。

「計画的に過ごせば、時間も沢山取れますからね。
…んー、と。海やプールに行ったりだとか、今日みたいに読書をしたりだとか…ですかね。」

着席を促されたなら、有難う御座いますと礼を述べて引かれた彼女の隣の席に座り。
そして休暇中にやった事を思い出しつつ答えよう。

ジャム > 「気をつけるよ!冬はもっとちゃんと早めにするー。
冬までこの8月31日のつらさを覚えてたらね!あはは!」

素直に頷きつつも、喉元過ぎたら忘れてしまうタイプだ。
うっかり冬期休暇の最終日に同じような状況で同じように彼女と会い、説教を食らっていしまいそうだ。能天気に笑い。

「わー!いいな!海プール!
お姉さんきれいだから、たぶん男の子に誘われて一緒に行ったと見た!
僕はふらふら、木陰で風通しの良いとこ探したりそこで一日中お昼寝したり、猫の集会に参加したり、カフェでバイトしてたら夏終わってた。もっと夏したいのになー!」

羨ましそうに相手を見上げつつ、なんか勘ぐった。
ぴしっと意味なく人差し指を相手へ向けて遊び。
自分の夏の適当さ披露し。

「そうそうー、僕はジャムだよ!
お姉さんのお名前はー?教えて?」

自習机の上のものを片付け、持ち込んでいたでっかいリュックに詰めた。
名乗り忘れていた事を思い当たり、黒尻尾の先を伸ばし、彼女の目の前でぺこりとお辞儀させて挨拶。
そのまま尻尾を器用にハテナの形に折り曲げ、相手の名前をおねだり。

セレネ > 「そう言う方って殆ど同じ事するんですよねぇ…。」

己の父もそうだし、とカラカラと笑う彼女に苦笑を浮かべる。
己は痛くも痒くもないが目の前の元気な彼女が
根詰めて図書館に引き籠る…というのもそれはそれで可哀想だと思う。

「き、綺麗だなんて…!
でも残念ながらお誘いしてくれる男の人は居ないのですよ。
海に誘ってくれたのは女の子ですし、プールに誘ったのは私ですからねぇ。
――猫の集会…?」

ぴ、と向けられる人差し指。
綺麗だと言われると恥ずかしそうに顔を少し赤らめるが。
悲しいかな、誘ってくれるような男の子は居なかった。
ついでに言えば遊びに行ったのは何方も教師である。
少し気になる単語に小さく首を傾げたりして。

「ん、ジャムさんですね。
可愛らしいお名前ではないですか。
私はセレネと申します。宜しくお願いしますね。」

大きなリュックに荷物を詰め込む様子を眺めては
自己紹介をされてお辞儀を返しつつ名を名乗る。
ふにゃりと曲がる尻尾、感情を表すような形。
逐一可愛いと思う仕草なのは、それも彼女の長所かもしれない。

ジャム > 「そうなんだ。でもいいな。きっとお姉さんと仲良しの女の子と楽しく過ごしたんだと思うー。
ねえねえ!僕もお姉さんと遊びたくなってきた!
今度遊びいこ?お誘いしたい!」

女の子同士きらくに過ごしたであろう夏を思い浮かべ。
唐突に自分もそんな光景に混ざりたくなってきた。
突拍子もない申し出すれば声音を弾ませ。

「うん!うちの近所の公園で時々猫が勝手に集まって輪になって顔見せしてるんだー。
きっと猫にもしきたりとか儀式とかあるんだと思うよ。
勝手に参加させてもらってるよ。
猫も僕も特に何もしないけどなんか楽しいよ!」

首かしげる仕草も綺麗だなあって思いつつ、猫の集会の詳細について説明した。猫らしい気まぐれで議題も意味も無い集まりであった。

「セレネ!よろしくー……、って、
僕は1年だけどセレネは?もしかしてセレネ先輩って呼ばなきゃいけないやつ?」

彼女の片手に自分の両手を伸ばしてきゅーっ、と握手しようとしつつ。名乗ってもらえたことが嬉しくて声を明るくし。
学年でいえば彼女は上なのだろうかと気になった。
伺うような目つきになって。

セレネ > 「そうですねぇ、仲良しさんです。
…え、私とですか?
良いですよ、私で良ければ一緒に遊びましょう。」

ひと夏の思い出としても、楽しかった海やプール。
まさかのお誘いには蒼を丸くしたものの
折角のお誘いだし無碍にする理由もないので一つ頷いて了承の意。

「へぇ、そうなのですね。
猫は時折集会を開くとかは聞いた事があるのですが…成程、まさか混じってる方が居るとは。」

猫と同じように、耳と尻尾があるからか。それともその身軽な性格からだろうか。
人と同じ見た目の己では、恐らく混ざる機会もなさそうな体験をしている彼女に少し驚いた表情を浮かべ。

「あら、ご同輩だったのですね?
私も貴女と同じ一年なのです。」

相手の小さな手が己の手を包んだ。どこをとっても可愛い方だと目を細めては
相手の疑問に答えよう。ついで、己ももう片方の手を彼女の手に添えようとしながら。

ジャム > 「やったっ!
じゃあー、……えへへ。どこにお誘いしようかな。
本好きみたいだから、静かなところがいいかな?
そうだ、甘いものって好き?カフェも良いかもー!」

ぴーんっ!獣耳両方跳ね上げて喜ぶと、
あれこれ思い浮かべて首傾げたり、唇に指あてたり。
両腕を伸ばしたりとひとり盛り上がり。

「何のために集まるかよくわかってないらしいんだけどねー。
輪の中はいっても怒られないからね。
たまに猫のおやつもっていったら喜んでくれたし!」

猫の、たまにじーっと何もないところを見る仕草を真似てみたり。後ろ足でかきかきするような仕草を真似てみたり。

「そっか!そっか!同じ1年!
良かったー!じゃあセレネの呼び方のままでいいや!
セレネ!セレネ!ふふー!」

にぱー!
朝顔咲くよな笑顔で同学年の友達できた喜びも露わ。
きゅっと包んだ両手と片手が、両手と両手結びになって。
ふるふる、嬉しそうにそれを揺さぶって。

「……っと。……えへ。……今のお腹の音、セレネに聞こえちゃったかな?良かったらニルヤカナヤにでも一緒に寄っていかない?僕、お昼から何も食べて無くてー」

よくよく耳をすませていたか、耳が良いなら聞こえたかもしれない。お腹がクゥと切なげに鳴く声。
恥ずかしそうにうつむき加減になると、遅めの夕食に誘い。

――相手が頷くのなら、うきうきと嬉しそうに一緒に連れ立って行きファミレスで机いっぱいになるまでごちそうを注文して食べ尽くしていくだろう。彼女がまだここに残るのなら、残念そうにするけれども。にこやかに手を振って立ち去るつもりで。――どちらにせよ、別れ際には「またね!セレネ!遊びにお誘い本気だから!」と笑顔で声を弾ませるものと――。

セレネ > 「そうですね、静かな所なら嬉しいです。
あ、甘いものは好きですよー!
お洒落なカフェだと雰囲気ありそうですし、そういう所でも良さそうですね。」

色々と考えてくれている仕草もピンと伸びる獣耳尻尾も可愛い。
相手と居ると己は実に癒される。初対面ではあるがそう感じた。

「彼ららしいというか何というか…。
まぁ、お土産は猫も人も喜ぶのは同じな訳ですね。」

普通の人には見えないものも見えたりする己は、猫と同じ場所を見ていたりもするのだけど。
猫の仕草を真似する彼女は、とても猫らしかった。

全身全霊で喜びを示す彼女。
素直で、はつらつとしていて、他者に好かれやすい性質だろうと感じる。
上下に揺れる手と手、相手が離すまでは握ったまま、揺さぶられたまま。

「あぁ、やっぱり。
私も晩御飯はまだなので食べに行きましょうか。」

折角の縁だ。ここで別れるには勿体無い。
己の調べものは急ぐものでもないからと彼女のお腹の虫の抗議には
クスクスと小さく笑ってしまいながら。

共に連れ立った際、案外沢山食べるのだなと驚きに目を丸くし、
良い食べっぷりに舌を巻いて、楽しい一時を過ごしたのは別のお話。

ご案内:「図書館 閲覧室」からジャムさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」からセレネさんが去りました。