2020/09/04 のログ
ご案内:「図書館 閲覧室」に霧島 孝介さんが現れました。
霧島 孝介 > 常世大図書館。
異能や魔術に関するありとあらゆる資料が収められているこの場所の閲覧室に少年はいた。
テキストとノートを開き、目と眉を細めて、難しい顔でペンを持ってそれらを睨んでいる。

さしずめ勉強中なのだろう。
新学期が始まってからあからさまにこの図書館の生徒の利用者数は増えている。
元々勉強を日頃からしていた人は元より、改めて勉強をしなければ、と焦燥感に駆られ、駆け込んだ人も少なくはない。

彼も、所謂焦燥感に駆られ、少し勉強しないとなーっと思いやってきた生徒の1人だ。
普通に勉強についていけていたら、今頃家でゲーム三昧だろうが…いかんせん、彼の地頭は良くはないため、努力が必要なのだ

霧島 孝介 > (異能の強弱は様々で、強力な能力が発現してしまうと、力が暴走する危険性がある。異能によって、能力を過剰に使用することで使用者の身体への負担、肉体や精神が変異する場合もある…か)

随分と怖いな…と顔を渋くさせながたその一文を凝視する。
自分は未だに能力が暴走して、止められないなんてことは一度も起きたことは無いが…
起きてしまった場合、どうなってしまうのだろうか。

武器や道具を作りまくるだけ、なら安心だが、そいつらが勝手に破壊行動でもしたら
とんでもないことになりそうだな…ないだろうけどさ

ぺらっとテキストのページを捲る。
異能は本人の制御法や訓練次第で安全かつ強力に能力を伸ばすこともできる。
そんな文章も目に入れながら、次の項目に目をやると

(ん、異能ステージ説…?)

テキストを開いていると飛び込んできた文章に目を向ける。

霧島 孝介 > 異能ステージ説。
あくまで学生間で流行している、能力の成長段階をステージで分類した説らしい。

「『時に心境の変化で、時に絶望や希望に触れて。
異能が変質・進化することはありえる。
ゆえに、学生たちの間で今もまことしやかに異能ステージ説は共有されているのだ』

…か、知らなかった」

テキストでは重要な項目とされたはおらず
あくまで学生間で囁かれているもの、として取り上げられている。
通りで初めて聞くわけだ。こちらは囁き合える学生なんていないもの。

「となると、俺はステージ1…ってなるか?」

小声でつぶやけば掌を見る。
蒼い光が火の粉のように小さく舞い、輝きを放つ。
それを握りつぶせば、瞬く間に消え去って、掌には何も残らずにいた。

(心境や訓練で変化するのはよくわかったけど、俺の異能の場合、どう変化するんだろうか)

そんなことを考えながら新しい資料を探すため、椅子から立ち上がってテキストやノートが広げられたテーブルから本棚の方へ向かう

霧島 孝介 > 「お、これだ」

資料を見つけ、テーブルへと戻っていく。
まだまだ学ぶべきことは多いが一つずつ、着実にやっていこう

ご案内:「図書館 閲覧室」から霧島 孝介さんが去りました。