2020/09/07 のログ
ご案内:「図書館 閲覧室」にセレネさんが現れました。
セレネ > 「裏常世渋谷、ねぇ。」

”怪異”についての情報を探るうち、複数出てきた場所の名前。
常世渋谷の裏世界といった所なのだそう。
…気にはなる。が、己の目的は情報収集であって怪異と遭遇する事ではない。
だが、遭遇すれば記録より確かな情報は得られる。

時刻は夕刻、先程まで降っていた雨は止み今はオレンジ色の陽が差し込む。
今回もまた、怪異についての蔵書を読む為こうして本を開いているのだけど。
頭では別の事を考えているので読む手が止まっている。

セレネ > 都市伝説の一つだそうだが、実際に行った事がある人物がいるだの、
そこでは怪異や霊障が多数あるだの、様々な噂が飛び交っている。
行く為の方法もあるのだとか。
……本当だろうか?

行く方法があるなら帰る方法もある筈で、少し探索して帰れればそれで良い。
最悪、運悪く怪異に遭遇しても怪我は治せる。死ななければ良い。完璧に治してしまえばバレはしないだろうし。

今度、時間がある時にでも行ってみようか。
そう考えると、思考を止め蔵書を読む作業に戻るとしよう。

セレネ > 「うー…首と肩が…。」

同じ体勢を続けていると、どうにも負担がかかる。
周りに人気はあまりないし、きちんと姿勢正しく座る必要もないのだろうけれど。
頭を上げ首を回し、肩を揉む。胸が重い。
ほんの少しだけ机の上に乗せて休憩。少し肩が軽くなった気がした。
溜息一つが虚空に消える。

セレネ > 「…ねむ。」

一人何も考えずぼうっとしていたら、眠気がきた。
あとお腹も減った。スマホで時間を確認すれば、もう夕ご飯を食べても良い時刻。
今晩は何を食べようか。作る気力はないから今日は外食で良いか。
どこで食べよう、誰か誘おうか。
後期が始まってまだ一週間。此処の生活にも大分慣れた。
友人もそれなりに出来た。

――でも時々、どうしようもなく寂しくなってしまう。
元の世界が恋しくなってしまう。

ずるずると机に突っ伏した。

セレネ > 「私こんなに寂しがり屋だったっけ…?」

一人だからこんなに寂しいのか。
寂しさは慣れていたつもりだったのに。

…あぁ、そういえば。
孤児院に居た時も、貴族の屋敷に住み込みさせてもらっていた時も
少なくとも”一人”ではなかった。
――だからか。
息を吸いながら体を起こす。
このままだと此処で眠ってしまいそうだったから。
開いていた本を閉じ、椅子から立ち上がって本を元の棚に戻しに行って。
学生街のカフェで何か食べようと、図書館を後にした。

ご案内:「図書館 閲覧室」からセレネさんが去りました。