2021/12/07 のログ
ご案内:「図書館 休憩室」に霧島 孝介さんが現れました。
■霧島 孝介 > 「はぁ~…」
図書館の休憩室。
勉強に疲れた学生が一休みする場所として設けられた一室である。
そこで、自販機で買った炭酸飲料を片手に椅子に寄りかかって息を吐く青年が居た。
昨日の落第街での、パトロールのせいで寝入りが遅くなり、結果として授業中に寝るという失態を犯してしまった。
その補填の為に、図書室に来たのだが…
「よぉ、わからんな…」
今日の授業範囲を記載したノートをペラペラとめくる。
これ起きてても理解できん奴だったわ。
■霧島 孝介 > 「魔術、ね」
今勉強に精を出しているのは魔法・魔術の方面であるが
中々、自身の異能と絡めた使い方が確立できずに頭を抱える。
この前、アリスさん宛てに作ったマフラーのように、異能で魔道具を作り出して、攻撃や防御に転用できればと思うが…
「いやぁ、ムズイよな…」
術式とかその他諸々
魔術に関しての知識が乏しいため、あのマフラーが限界だろう。
勉強してもし足りない。せめて、魔術だけで戦えるレベルにまで行きたいが…
■霧島 孝介 > (先生から習うのも良いが、友達から教えて貰うことも考えなきゃな…)
同居人はそれこそ、魔術のプロではあるが、中々人目につくところに連れて行き辛い
それならば、セレネさんなどに模擬戦、兼授業をして貰うのも検討しようか
…相手にその時間があれば、だけども…
「まぁ、いいか…今はっと!」
今は休憩の時間だ。
そんなことを考えれば、スマートフォンを取り出してSNSを起動。
タイムラインには様々な情報が流れてきて、推しの絵師さんの漫画が流れてくる。
うっ、尊い……
胸に手を当てて、じっと固まる
■霧島 孝介 > 30秒間
実に30秒間はその状態で静止して、呼吸を再開する
(っぶねぇ!死に掛けたわ…)
スマートフォンの画面に映る光景があまりにも素晴らしく
その次のページに進むまでそれほどの時間が必要になってしまった。
落ち着いて漫画を読み進めて、最後のページまで読み終えれば
「いや、こういうのマジで助かる。活力になるよね…」
先ほどまで悩んでいた顔が一気に吹き飛んで
両手を合掌させて目を瞑る。
今度、絵師さんの『干し芋のリスト』に乗っている何かを買おう。
そんなことを考えて、タイムラインを漁って行く
ご案内:「図書館 休憩室」にイェリンさんが現れました。
■イェリン > (アテが外れたわね……)
北欧をはじめとした英雄譚や神話の類。
自分の求める文献を探して図書室を訪れて数時間、
興味深い物はあれど、目当ての物は結局見つからずじまいであった。
既に同じ青眼に月白髪の友人が同じところを確認してくれているのだが、
それは本人の与り知らぬところで。
「あら……こんにちは?」
息抜きにと入った休憩室には先客の姿。
魔術講義で見かけた顔だ、今日の授業では随分と疲れた様子だったのを覚えていた。
■霧島 孝介 > 「俺もこういうイラスト描けるようになりてぇな~
絵でも練習しよ~かな~…」
そんなことを考えるが、機材をそろえるのも一苦労だ。
テーマは色々と思いついてはいるのだが、形にするのが大変そう。
地道に練習するしかないか…美術部の方に教えて貰おうか、などと考えていれば
「っ!…ど、どうも…っす…」
ビクッと身体を撥ねさせてそちらを見る。
アレは確か、同じ講義を受けていた女性だ。
名前は…わからない。わからないけど、凄い美人で目についたのを覚えている
最近は色んな人々と交流を重ねてきた…が
話したことない相手(しかもめっちゃ美人)と上手く話せるスキルはまだ無く
どうしようかと心臓が早くなり、手汗が吹き出る。
■イェリン > 「休憩室に来てまで魔術のお勉強? 精が出るわね」
机に取り出されたままのノートを横目に見やり、
自販機から吐き出されたお汁粉で暖を取りながら言う。
「お隣良いかしら――えっと……」
名前が、思い出せない。
授業ではよく顔を合わせるが、お互いに名乗ったりという事は今までなかった。
教師や他の学友が呼びかけている所を聞いた事はあるはずなのだが、何分日本語名の響きは覚えづらいらしい。
向けた笑顔をそのままに、困ったような顔できょとんと首を傾げる。
■霧島 孝介 > 「あ、いやぁ…あはは…」
彼女に言われ、自分も視線の先を追う。
そこには魔術について書かれたノートが広げてあって。
実際は、スマホの画面を見て、心停止寸前だったのだけれども、否定はせずに
苦笑いを浮かべて
「き、霧島 孝介です。二年生です。
えっと……あなたは…?」
この会話の流れは、名前を教えて欲しがっている奴だ!
そう悟れば、名前と学年を告げて、彼女が座れるようスペースを作る。
彼女が覚えていないのも無理もない。
何分、名前を呼ばれることはあるが影も印象も薄い。
学生間で霧島の話題を出されれば『あー、そういう奴も居たな』と言われる程度の
知名度だし、知らなくて当然だ。
逆にこちらも彼女の名前までは把握していなかったので、名前を教えて貰おうとして
ご案内:「図書館 休憩室」から霧島 孝介さんが去りました。
ご案内:「図書館 休憩室」に霧島 孝介さんが現れました。
■イェリン > 「ん、ありがと。
コースケ、コースケね。覚えたわ。
私は一年のイェリン。イェリン・オーベリソン。
魔術講義で一緒だけど、お話するのは初めてよね」
こーすけ、こーすけと口の中で何度か繰り返しつつ。
発音こそぎこちないが、呼ばれれば自分の事と分かるだろう。
開けてくれたスペースに小さく腰かけながら、小さく礼を。
広くはないテーブル席に腰かけたなら、興味深げにノートの中身を楽し気に覗き込む。
数か月前に転入してきた転入生でもある為、
イェリン自身他の人から声をかけられる機会は多かったが、
逆に他の人に声をかける機会はあまりなかった。
魔術畑の出身ゆえか、異能を持つ学生がなにゆえ魔術を学ぶのか。
好奇心もあってか、少しばかり距離感は近く感じるかもしれない。
■霧島 孝介 > 「ど、どうも…
イェリンさん、ですね。あ、はい…初めまして?」
何かいきなり名前で呼ばれている。しかも何回も。
その上、ノートの中身を覗き込まれて、何だか恥ずかしい気分になる。
いや、ノートにはそこまでやましいことは書いてはいないのだが
自分のノートの取り方とか、字の悪筆さが見られているようでソワソワする
実際のところはノートの取り方も字も綺麗ではあるのだけれど
「…あの、近い、です…」
これが外国人特有の距離の近さって奴ですか!?
好奇心で近づいてきているのは解るが、初対面相手には近いような気がして、消え入りそうな声で告げる。
なんか、良い匂いがする。こう、ふわっと。
■イェリン > 「あっ……ごめんなさい」
困ったような目の前の青年の声に、
距離感について、かつて友人にも指摘された事を思い出す。
またやってしまった、と少ししょげながら少し距離を取って。
「面白くって、つい。
授業中だと書き写すのに忙しくてゆっくり見られなくって」
授業中、イェリンの姿を見かけた事があれば常にアプリを通して
翻訳した板書内容を書き残している事を知っているかも知れない。
「言葉も分かるし、授業の内容もだいたいは分かってるつもりだけど、こっちの文字だとこんな形してるんだ、って。
話す分には困らないように勉強したけど、読むのと書くのは全くダメで……
いっそ芸術品でも見ている気分。意味はさっぱりなんだけど見ている分には楽しくなっちゃう。
でも、今日の内容ってかなり難解だったと思うのだけれど、
コースケは魔術で何かしたい事でもあるのかしら?」
言ってから、初対面で聞くには少し不躾だったかとも思う。
魔術しか術を持たない自分のような物はともかくとして、
この学園においては魔術は一つの科目に過ぎない。
もしも理由があったとしたら、踏み込み過ぎただろうか。
■霧島 孝介 > 「あ、はい…」
なんとか距離を取って貰ってほっとしたように息を吐く。
何だろう。この前のアリスさんと言い、外国の方は初対面なのに
距離が近かったり、言葉遣いがフランクな気がする。
そう考えるとセレネさんってめっちゃ丁寧なんだなぁ…
いや、アレは警戒心が強いだけなのかもしれないけど。
「そうか…大変そう、ですもんね」
授業中にチラッと彼女を見たことがある。
ちょっとした板書でもかなり忙しそうにアプリを通して翻訳して
文字をノートに写していた気がする。
その事を思い出して、同情するように目を細めて
「た、確かに…日本語って難しいですもんね。外国人の友達が言ってました。
お疲れ様です。…はい。
あー俺は、異能をもっと伸ばす手段が魔術にあるのかなーって思って…
はい、頑張ってる感じですかね…」
彼女とは正反対で、こちらは異能をメインに戦っている者。
しかし、魔術を習い、それを研鑽することで新しい視点を持てるのではないか、と考えたのだ。
というより、魔術のアレコレを知らないと、魔術関連の武器を作り出せない、というのが大きな理由だろうか。
■イェリン > 「大変なのはあるけど、毎日楽しいの。
自分の故郷に居ただけじゃ知れない事が沢山あるって気づけたのも収穫ってくらい」
月白色の友人と比べれば些か立ち振る舞いはフランクに見えるだろう。
ここに来て知り合った人々に散々言われて衣服も随分大人しい物を着るようになった。
「セレネ……同じ寮の先輩も言ってたけれど、
日本語って形だけでも難しいのに、読み方も山ほどあるもの……
異能を伸ばす手段に魔術を?
何だか異能に対する対抗手段として思ってたから、不思議ね…確かに折り重ねたら幅は凄く広いのかも」
口に出した友の名。
目の前の彼との共通の友人という事は、未だ知らず。
■霧島 孝介 > 「なるほど…?聞いていいかわからないんですけど、オーベリソンさんは
どちらから来た方なんですか?」
自分からしたら日本語がとても上手に思えるが
確かに、専門用語などが飛び交う授業だと、喋れるだけでは難しいのか
そんなことを考えつつ、彼女の故郷の事が気になって聞いてみる。
「え、セレネさん?知り合いなんですか?」
セレネさんが~などと考えていれば、彼女の口から自分の考えていた人物の名前が出て来て
ハッとしてそちらを見る。
これは、所謂あれか。共通の友人っていう奴ですか!?
心なしか、青年の瞳はキラキラと輝いていて。
「あ、は、はい。
まぁ、今の異能に満足して、魔術はすっぽかす、ってやってもいいんですけどね。
異能が使えなくなったら、異能で解決できない問題が出てきたら。
そう考えると、習っておいて損はないなぁって思いまして…」
自分の異能の汎用性は高く、様々な問題をそれだけで解決出来そうだが
仮に異能で解決出来ない問題や異能を使えなくなったらどうするのか。
それに対する答えが魔術だと思い、慣れない魔術の勉強を頑張っている所存である。