2020/10/10 のログ
ご案内:「禁書庫」に絵描きさんさんが現れました。
■絵描きさん > 「やぁ。今日はね、特別授業だ。
題して『読んではいけない魔導書の見分け方』だよ。」
魔法帽をかぶったおにーさんは、一人、
誰もいない空間に向かって語り掛けている。
■絵描きさん > 「ここは、知らない子もいるかな?禁書庫っていう、
図書館の中でも特別危ないと判断された本が保管される場所。
だからね、こうして君たちは呼ばずボク一人で授業をしているってわけだ。
………ちゃんと声、届いてるかな?」
何かを介して映像と音声を送り届けているらしいのが伺えようか。
■絵描きさん > 「さて、君たちにまず、覚えておいて欲しいことがある。
本はね、どんな本だってそうなんだけど…これは智慧の結晶なんだよ。
良い事も書かれているし、悪い事も書かれている。
そして、悪い事が書かれている本は…悪い智慧をもって、人々を陥れようとする。」
■絵描きさん > 「けどね、話はそれだけの単純な事じゃあないんだ。
キミたちも知っていると思うけど。
良い智慧だって人々を陥れる事もある。
結局これを扱うのはボクたちだってことは覚えておこうか?」
■絵描きさん > 「例えば…石から金を生成する魔導書なんかがあれば、
魔法自体は悪くなくても、それを奪い合う事で戦争が起こったりするからね。」
おにーさんはゆるーく咳ばらいをして。
「まぁ、そんなカタッ苦しい話は良いよね。
今回は、凄く分かりやすく、読んではいけない本の傾向を教えてあげる。
だからキミたちはそれをしっかりと覚えておくことだ。良いかな?」
■絵描きさん > 「1つ。欲望に駆られて、すぐに飛びつきたくなるような利益をもたらす本は読んではいけない。」
■絵描きさん > 「何故か、分かるかい?
………ふふ、例えば。さ、
この本を読めば毎日モテモテでチヤホヤされまくり!なんて…魅力的だろ?
ああ…もっと過激な内容ならもっと魅力的かもしれないけど、それはここでは言わない。
ともかく…そういう読みたくなる、って欲望を擽ってくる本は、凄く危険なんだ。」
■絵描きさん > 「読ませた者から魔力や情報を……そして最後は命まで奪い去る。
そういう魔導書は、よく名前を問ってくる傾向にあるから、注意しようね。」
■絵描きさん > おにーさんは人差し指と中指を立てて
「1つ。一目で異界の言語で書かれたと分かる、自分で読めない本は読んではいけない。」
■絵描きさん > 「これも、何故か分かるかな?
簡単なんだけど、何が起こるか分からないし、対処法も分からないからだ。
生半可な知識で一部だけを読もうとして大事故につながったケースだってある。
……異界の言語でなくても、外国語でもそうだ。
魔導書を使うって言うのはある種契約みたいなものがあるから、
何もわからないままサインさせられるって…怖いだろう?」
■絵描きさん > 「そして、最後の1つ………は、ボクからは言わないでおこう。」
「今日の課題は、読んではいけない魔導書はどういうものか、
授業で取り扱わなかったカテゴリーを考えてきて?
そして、その理由もね。」
■絵描きさん > 「それじゃあ、レポートボックスに指定の期限までに提出してもらおうかな。
今日はここまで。お疲れ様でした。」
最後まで虚無に向かって一人囁くように授業をしていたおにーさん。
■絵描きさん > 「ふー…」
「映像授業っていうのも、便利なものだね。
こういうの、再現してみたいものだなぁ。」
コンピューターに向かって配信の停止を押しながら一人つぶやいていた。
ご案内:「禁書庫」から絵描きさんさんが去りました。