2021/12/08 のログ
ご案内:「禁書庫」に『調香師』さんが現れました。
『調香師』 > 「芳香芳香、バリアフリー」

今日の彼女は珍しく、外出中
その理由の如何程は既に口から出ている物として

普段通りに図書館にこっそりと忍び込み、暫く『借りよう』と思いながら
本棚ばかり眺めて歩き、奥へ奥へといつの間にか

(この辺りの本、読めない言葉ばかり
 外国の本を集めてるのかな?)

知らないうちに、禁書の棲家へと踏み入れていた
その存在を知らない彼女からすれば、どれ程の品でもその価値までは目に入らず

...ほんのちょっとだけ、心惹かれる『忘却』の香り
目的が見つからなくても、自然と歩みのスピードは遅くなり
時々匂いを感じながら、存在しないお目当てを求めふらつく

『調香師』 > 「か、か...『香り』。あ、それっぽい」

本人は気が付かずとも、いつの間にか表の書庫に
侵入不可区域に忍び込んだ自覚もなく、彼女は表の世界に戻っていた
数冊、満足気に胸に抱くと、そのままその場を後にする姿


その白い少女に関して、皆が記憶できたのはここまでだった

ご案内:「禁書庫」から『調香師』さんが去りました。