2021/12/20 のログ
ご案内:「禁書庫【イベント:「禁書庫蔵書整理」】」に幣美奈穂さんが現れました。
■幣美奈穂 >
美奈穂は風紀委員である。
お仕事があれば、頑張る子です。
お昼に委員会に、今日のお仕事はと探しに行きましたら、
こういうのあるのだけど、と。図書委員会の応援です。
入ったことのない、禁書庫というところの、本の整理。
というので、来たのですけれど。
『こことか、あまり入らない方が・・』
と案内してくださる図書委員の方。
実は迷子にならないように付けられたのですけど、その事実を美奈穂は知りません。
「え?、でもこっちの方にも封がありますわ?」
心の迷い啼く進む美奈穂、健脚なのでまっすぐ歩いてしまう癖があります。
物理的にはくんにゃりくにゃりと曲がってますけど。
様々な禁書や意識を持つ魔術書などが、それが複雑に絡み合っている場所。
安全なところを逸れると、歪んだ空間に閉じ込められたり、裏世界に連れて行かれたり。
結構大変です。
――が、祭祀局から風紀委員会に派遣されている身な美奈穂。
《穴》や《裏渋谷常世》にも、そんな空間の壁を簡単に通っているのです。
危ない!?
と、そんな歪みがある直前で止まり、宙に鳥居を描きまして。
そしてには二拝二拍一拝をしますと、空間に手を掛けまして、がらりと襖を開けるが如くに。
結界や陣、封などを乱すことなく穴をあけてしまいます。
■幣美奈穂 >
むむむっ!
何か邪な感じがしますわね。
きょろりきょろりと視線をやれば、
ばっさばっさがたがたがたと動き回る音。
「ネズミさんでもおられるのかしら?」
いえ、美奈穂の加護のせいで、周りを清浄化しているためです。
物理的にはよわよわ美奈穂、ですが穢れや邪なものにとっては天敵のようなもの。
今日の相棒であります図書委員さんを振り返り見上げるのです。
開いた封は、襖を閉めるが如くスライドさせて元通り。
ネズミさんはいないらしいです。
「こっちの方から音がしますわよ・・?」
とてとて近づく美奈穂である。
邪悪な意識を持つ魔術書が、逃げ道がなく書棚にオレも入れてくれと言うが如く、
ばたばたしてました。
近付くほど、力が入らず大人しくなる本です。
「本が落ちた音だったようですわ?」
両手で拾い上げて、表紙を読もうとしますが。
外国のお言葉でよく判りません。
英語の本ですわ!、とか思った美奈穂です。
いえ、ラテン語ですが、そんな差は美奈穂にとっては些細なこと。
判らないのですから。
■幣美奈穂 >
びくびくと時折震える魔書、心理的に瀕死。
持たれていると、浄化される感じです。
とてとてと、図書委員さんに落ちていた本を見せれば、口元をひくりっ。
そこそこ触るだけでも危険がある負の生命の秘呪書です。
封をしっかりした方がいい書物と言うことですので、
紙垂の紙でんしょんしょとぐるりと巻いておいて、図書委員さんにお渡しです。
微妙な顔で受け取られました。
更に幾つかの封や結界を通り抜けます。
迷いの陣となっていた空間、入り込めば暫く無限に続く書架の迷路の中をさまよう事になる
――はずですが、その空間を開けて、閉めて。
普通に入る美奈穂である。
チェーンの付いた大きな本がたくさんららんでいる、閲覧室っぽいです。
ほえ~と見上げるのですが、どうも全部英語です!
いえ、ラテン語や古代ギリシャ語や神聖語など、様々です。
ですが美奈穂にとって、読めない御本は全て英語の本なのです。
図書委員であってもめったにたどり着けない、失われた大いなる英知の書群。
地下にあるのに天井に窓があり、そこから明かりがさんさんと。
大英図書館な感じです。
ここは、神秘で隠された感じなので、邪や穢れは美奈穂も特には感じません。
足を止め読みたそうにする図書委員さん。
その腰を押しましてここは通り過ぎます。
■幣美奈穂 >
「むむっ!
何かいる感じがしますわ!」
がさりっ、本が乱雑に平積みでされた空間です。
お時間があれば整えたいところですけれど。
なにか動く気配――美奈穂の勘が、ぴんと働きます。
本をつみつみと2棟を作りまして。
下に細い注連縄を通し。
そして持ってきておいた、押し花の栞、そっと真ん中に。
そう、手作り栞です。
テレビとかパソコンとかとんと無縁な美奈穂、本は大好きです。
こっちの本の陰に隠れまして・・。
なにしてんの?、と見られる図書委員さんに、し~っとお口チャック合図です。
がさりごそりっ。
そんな僅かな音・・そして出てきた、黒革の本です。
そう、美奈穂のにゃんこさんセンサーが働いたのです。
なんかにゃんこさんっぽいっ!
■幣美奈穂 >
ページを開きまして、革表紙のかどで栞をつんつん。
むふふです。
栞に興味津々なご様子。
そして、本の間に栞を挟もうとしましたら・・縄がぴんっ!
どさどさっと本が崩れ落ちるのです!
「いまですっ、それっ!」
てってけ~っとご本を取り押さえようと駆けつけ?てる風紀委員です。
御用ですわ!
本の下からがさごそと抜け出すハードカバーサイズの黒革の御本。
ぶるるっと身体を震わせます。
動物霊を憑けられた魔書です。
じりじりと近づく美奈穂、にゃんこさんを可愛がる姿勢。
ですが興奮した魔書、しゃ~っ状態。
そこで美奈穂が懐から取り出すのが、毛先極柔らかなブラシです。
ひょいっ、と動かしまして興味を引かせまして――。
ばばっと黒本がページを開いて、美奈穂に飛び掛かります。
「ひゃわ~っ!?」
驚いた美奈穂、お尻もちです。
そして、しゃーしゃーっという感じで本のページでビシバシ叩かれます。
■幣美奈穂 >
「痛い痛いですわっ!
ほら、たまにはお外で虫干しとか・・!」
なだめようとしますが、びしばし。
そっと伸ばした手は、ページの間にがぶっと挟まれ!
・・うん、本なので痛くありません。
その間、図書委員さんはこのお部屋の本を本棚に並べてます。
ビブリオマニアとして、本の床置きはちょっと・・なのです。
美奈穂が本と戦っている?あいだにです。
へたりとうつぶせに倒れ伏した美奈穂の背中で、
黒本が落ち着きました。
額を本の角でこつんされたのです。
本にも負けた美奈穂ですが――浄化されないので、悪い御本ではないようです。
その後、表紙をブラッシングして和解したのですが。
そこから、お外に出るまでが大変です。
美奈穂は、勘が赴くままなので辿ってきた道は判りません。
図書委員さんも、こんな深いところまで来たことがないので、場所が判らないようです。
しょうがないので、そのまま突き進む美奈穂達。
強大本に襲われ逃げたり、邪悪な本を浄化したり、魔導書に吸い込まれ、すぐにそばの空間から出てきたりと。
結構冒険しながら、3時間後に出てきたのは、常世渋谷のどこか。
そこから帰り、一緒に冒険をしました黒革の御本も図書館にとお渡ししまして。
今日のお仕事をしましたとご満足な美奈穂なのでした。
ご案内:「禁書庫【イベント:「禁書庫蔵書整理」】」から幣美奈穂さんが去りました。