2019/03/18 のログ
■水無月 斬鬼丸 > 「なんだよ、オレのほうが年上じゃん。オレ16な。16。
まー、同じ一年なら大差ねーか。つか、ほんとに元気だな。夜だってのに…
昼間は元気じゃねーってこともなさそうだからずっと元気なのか?つえー…」
ゆるゆると手を握ったままゆすられて、なんか一緒にフォークダンスでも踊っているような。
中学の頃に本土の学校でそんな行事があったような。
相手?男子でしたが何か?
「割と悪くないっつーか、自分でやるよりはスカッとする…かも?
なんか、自分できるって肩に力入りそーじゃん?」
自分は異能でスパスパできるが、ハサミを使ってなんやかんやってしなければならないとなると大変そうだ。
むしろ、この子の場合は耳とか危なそうだ。
「そうじゃなくって、あったばかりで友達でもなんでもねーだろ?
どこにすんでるかもわかんねーし、どこでよく遊んでるかも知らねーじゃん。
つか…えーとだな…」
声をかけられれば通電。ネット不具合も復旧したかのように喋りだす。
だが、なんて言っていいものか…
この少女にとっては普通のことなのかもしれないし
リア充やらパリピやらにしてみればむしろぬるいのだろうが
非モテ男子には刺激が強い。
「あ、ありがとうございます…」
思わず敬語になるほどには。
■ジャム > 「年上なんだ!じゃあー、こう呼んだほうがいい?水無月せんぱーい!」
彼が年上と知ると、再び冗談めいて。
先輩になついた部活の後輩みたいな様子で相手を呼んでみる。
「僕からしたらー、うーん。会って名前を知ったらもう友達かな。たしかに斬鬼丸のことはわからないことだらけだけどー。これから教えてよ。住んでる場所もー、遊ぶとこも。
一緒に遊びにいってもいいし。これで問題なし!
ほらー、友達ー、友達!」
獣特有の距離感の近さは物理的なものに留まらなかったりする。ぶんぶーん。やや勢いよく握った手を揺らして無意味にはしゃぐのだった。
「ははっ!急に敬語になってどうしたのさ。
どういたしまして!これで斬鬼丸は明日から楽しくなるよー保証する!ジャム保証!
廊下歩いてたらー、角曲がってきた可愛い女の子とぶつかったり、その子の落とした小テストの答案用紙を拾ううちに仲良くなったり。なぜか赤信号に引っかからなくってー、教室の机の中にフェルトのぬいぐるみがついたしおらしい手紙が入ってるんだー。「放課後屋上に来てほしいの」って丸い文字で書かれてるやつ!」
自分にとって友達とする仕草は男女区別が無かった。
ということで彼の困惑している理由もわからず、明日からの幸運についてあれこれ希望的観測を述べるのだった。
■水無月 斬鬼丸 > 「それはそれでだいぶ美味しいけど!!
でもまぁ、動機でセンパイって悲しいじゃんか…なんか留年したみたいで」
この学園のシステム的にそんなことはないのだが…
むしろ、自分より年上の一年生なんていくらでもいる。
だが、かと言って彼らに対して先輩と言う度胸はない。さん付けくらいがせいぜいだ。
「まじかよ…すげぇ…。
だけど、なんもしなけりゃ仲良くもなれないかー…住むところ程度なら教えてやるけど遊びに来るのは難しいかもな
だってオレ、男子寮住まいだし…」
そういえばずっと手を握っている。
グルングルンと円を描くように動かしつつ手を握ったままだ。
女子とのふれあい最長記録かもしれない。よくやった、オレ。
「まじかよ、ジャム保証すげー。
でもこの島だとあれだ…屋上に呼ばれても油断はできねぇよな…
こう、異能的なあれやなんやで、私と戦ってほしいのーってこられたりさ…やめてほしいよなー、そういうのは…」
彼女の語る幸運は魅力的ではあるのだが、ぼっちをこじらせるとわりとこうなる。
■ジャム > 「じゃあやっぱり斬鬼丸だね!
ちょっと縮めて愛称みたいに鬼丸って呼ぶよー。
――あれ。男子寮って女子禁制だったっけ?
だとしても窓からこっそり入ってくよー。お土産にタルトタタンもってく」
留年したみたいになるよね、とちょっと考えて。
かわりに愛称を勝手に制定する始末であった。
男子寮の規律よりは自分のしたいことを優先する心算。
必要なら持ち前の運動能力を駆使してお忍びする、中学校の修学旅行の夜のノリである。
握った手をぶんぶん。
「あーあるある!
でももっとアグレッシブに考えようよー。
ざざざっ、ばばっ!ってその子を異能バトルで倒しちゃってー。
「キミ、強いんだね……。わたしは強いひと、好きよ……」
ってその時から惚れちゃうやつ!次の日からお昼休みはその子の作ってきたお弁当を屋上で一緒に食べる流れ!」
常世学園特有の呼び出しシチュに思い至ると頷いて。
こじらせをラノベの主人公に置き換えた。強引に。
「っとー。……そろそろ遅くなっちゃったね。
僕は自分の家に戻るけどー。どうする?
良かったら一緒に帰らない?夜道お散歩しない?」
ふと気づけば遅くまで話し込んでいる。
そっと手を離せば床の縁ギリギリで立ち上がって彼のほうを見て帰路を誘ってみる。
■水無月 斬鬼丸 > 「まぁ、どう呼んでも…とは言わないけど、それくらいなら問題ないか。
禁制っつーか…女子つれて帰ったらやばいじゃん?
一応みせーねんもいるしガクセーだし…間違い的なもんが起こるにちがいねーし
タルトタタン。タタン…うまいの?」
相性に関しては別に付けられて困るものじゃない。
よほど変なものじゃない限りは。
ご禁制か否かについては…
まぁ、倫理的なものを考えれば寮が別れてる時点で暗黙の了解はあるだろう。
彼女にとっては関係ないようだが。
「やめろよ。オレ喧嘩弱いんだからよ…
できれば、穏便に告白してほしいもんだなぁ。
無理だろうけどさー」
ラノベとか読むけれど、流石にそこに自分を投影できるほどアレではない。
その結果、想像はいい方向へと落ち着いたので目論見は成功しているのかもしれないが。
そして、彼女の手が離れていけば…なんてとこに立ってんだ
「あっぶ!あぶねぇって!!
そりゃーいいけどさー…今寮に帰りゃ工事も終わってるかな…
まぁ、終わってなかったら散歩再開ってことになるけど…」
彼女の誘いに乗るようにうなずくが、流石に縁に立つほど度胸はない。
少し内側に下がってから彼女の手をひこうとする。
■ジャム > 「そんなー。間違いがあるからこそ女の子はついていくのにー!
おいしいよ!美味しくなったりんごのおかし!
今度一緒に食べようよー」
倫理観すら獣人には存在していなかった。
風紀委員が耳にしたらぴくりと青筋が浮きそうな台詞散らせば、お砂糖に漬け込まれたりんごの肉壁を身振り手振りで伝えるのだった。
「穏便な告白……。ふむふむ。鬼丸はそういう清楚なほうがすきなんだね。こんな感じ?
「……わたし、……いつも、気づいたら水無月くんのこと、目で追いかけてて……。もっと親しくなりたいっていう気持ちが、どうしても止まらなくて……。……だから、……水無月くん……。好きです。付き合ってください……」」
武闘派より穏健派かと顎を指で撫でながら。
三つ編みに下がり眉の気弱そうな女生徒による精一杯の告白する芝居をうってみせ。
「スリル!あははー、ドキドキするー!
わーいやった!じゃあじゃあ鬼丸。一緒にかえろー」
片足を空中へ伸ばし。そのままとんとん、片足で数歩床の縁を飛ぶ。そうやってスリル味わってから彼の手を握り、うきうきと時計塔を2人で後にするのだろう。
帰路も相変わらずの騒々しさで――。
■水無月 斬鬼丸 > 「肉食系女子かよ!
肉食系……んあ…えー……そうだな、一緒にくおうか!」
なんかいろいろよろしくない妄想をしそうになったので、タルトタタン側に思考を移す。
あぶないあぶない。
非モテ男子には刺激が強いのである。強いのである。
「テンプレだなー。悪くないけどさー
つか、あったばかりで言うのもなんだけど…似合わねぇ…」
告白芝居は正直可愛らしいのだが
彼女の雰囲気とは真逆と言ってもいいもので、少し笑ってしまった。
「おー、かえろかえろ。つか、夕飯ハズレ引いたし夜食でうまいもんでも食って行きてーなぁ…」
などといいつつも、少女の手を引いて帰路に。
手を引いて…少年の16年の人生の中では初の快挙である。
ご案内:「大時計塔」からジャムさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。