2020/05/21 のログ
東雲 七生 > 「まだまだ覚えることがいっぱいなんだよなあ……」

既に卒業できるだけの単位もあるのだが、七生は自らの意思で学園に籍を置き続けることを選んだ。
島外で生活するにあたり頼れる親族が居ないこともあり、自主留年はすんなりと許可された。
居候先の家主も、一向に卒業しようという意思を見せないので、これまでとほぼ変わる事の無い日常を続けている。

「……いつまで続けられるんだろうなあ。」

ぽつりと呟く言葉が、薄闇の空へと消えていく。
西の空に朱さを残しながらも、星が見え始めたのを確認し、七生はひとつ欠伸をした。

東雲 七生 > 「ふわぁ……ぁ。
 よし、気晴らしも済んだし帰るとすっかぁ!」

言葉に応えるかのように、七生の腹の虫が鳴き声を上げる。
軽く自身の腹を手で押さえ、少しだけ気恥ずかしそうに笑みを浮かべる七生。

「……うぅ、今日の晩飯なんだろう。
 帰り掛けに惣菜とか、買って帰った方が良いかなー」

帰ってもまだ夕飯が出来てなければ作るのも手伝おう、と独り呟きながら。
東雲七生は家路を急いだのだった。

ご案内:「大時計塔」から東雲 七生さんが去りました。