2020/06/09 のログ
ご案内:「大時計塔」にA.昼さんが現れました。
A.昼 >  
 静かな時計塔の屋上。
 絶好のサボり場であり、多くのボーイミーツガール発祥の場であるこの場所は今日も常世の景観を一望できる。

 しかし、そんな場所に忽然と。
 瞬きをする程度の間に、無骨なコンテナが出現した。
 どこからどう見ても不審物である。
 もしこの場に人がいれば、間違いなく目を引くことだろう。

 ぱっと見た感じ、装飾もない金属製のコンテナだが、外から開ける分には簡単に開きそうな構造だ。
 中からはなんの気配も物音もしないが、しばらく様子を見ていると時折――

「昼だよ」

 ――と、中年男性のような声が聞こえる。

A.昼 >  
 静かな場所だけにその声はやけに響く。
 もしかしたら時計塔の下にも響いているかもしれない。

「昼だよ」

 いや、響いている。
 壁や床をまるで無視するように、時計塔の屋上を中心に、地上まで奇妙な声が聞こえていた。