2020/06/11 のログ
■鞘師華奈 > 何となく、何となくだが…このユウリと名乗った少年…少年で間違いないな?私のミラクル勘違いじゃないよな?…少年とは気が合いそうだ。
とはいえ、自分の面倒臭がり屋な所はアレなので、程良い距離感がベストなんだろう。そういうのが良いのだ。
煙草を半分ほど吸い終えつつ、もそもそと携帯灰皿をポケットから取り出しながら。
「……?何か言ったかい?……と、いうか何だ人の顔をジロジロと…スーツ姿が滑稽だ、というのは分かりきってるから無しで頼むよ。」
と、てっきりスーツ姿が似合わないと思われていると勘違いしたのか、そんな事を述べる。
単にスーツやワイシャツ、パンツルックなど男性的な服装が好きなだけだ。
冗談でもスカートとかヒラヒラ服装なんてしたくはない。
彼の呟きがそもそも聞こえていなかったらしく、やや不思議そうに煙草を蒸かしながらそちらを眺めているだろうか。
■夢莉 > 「んぁ、あー…いやそういう訳じゃな……」
むしろスーツは自分が似合わないので羨ましい所だ。
背が低いせいで、男性的な服装はてんで似合わない。
似合う服と考えるとおのずとユニセックスなものになりがちだ。
とはいえそんな事を言うのもなんとなくこっぱずかしい。
慌てて誤魔化すように言葉をつづけた。
「綺麗な顔してんなと思っただけだよ、別に…あ」
…何時もつるんでるバカの話し方が感染ってしまっていたのに気づくのは、口に出してからだった。
「…今のは忘れといてくれ」
やっちまった、と顔を覆う
■鞘師華奈 > 「…おいおい、ユウリ…今の君は露骨に不審者みたいだぞ?」
空気が読めないのか、そもそも読まないのか…女の視点では挙動不審に見えたらしい。
ズバリ、と迷わず指摘しながら煙草を蒸かしつつ胡乱げに彼を眺めていたが。
「………ぷっ!」
最初は目を丸くしてまじまじと赤い瞳でユウリを見つめていたが…直ぐに、堪えきれないのかククッ、と低い笑みを漏らして堪えるように。
「…ッハハ…いやいや…まさか、初対面でそんな事を言われるとはねぇ。…まぁ、私は女子力とか女らしいあれこれは苦手だし捨ててるけど。
でもまぁ、褒められるのは嫌いじゃないし…ありがとう、と返しておくよユウリ。」
あまり笑いすぎるのも失礼だが、いきなりそんな事を言われるとは予想外すぎた。
しかし、まぁ。
「そういうのは、もっと女子力が高い子に言ってあげるべきだよ。一応、私からのアドバイスな?」
■夢莉 > 「オレだって初対面にンな歯の浮くような事言った事ねーよ!!
これは…アホが感染った……クソッあのアホナンパ野郎め……!!」
知り合いの言葉遣いが混ざったらしい。
めちゃくちゃに笑われているせいで余計にこっぱずかしい。
顔が熱い気がした。ああ、さっさと冷めてくれ。
後で腹いせに口調の主を思い切り蹴ろう、と心に誓う事にした。
「バッカ、普段なら口裂けても言いやしねーよアンナコト。
あーホント……やられたな……あー…」
本当に、本当にあんな事はめったな事では言わない。
というより女性相手にああいう事を言う事がないのだが。
見ての通り、女受けする見目はしていないのだから。
■鞘師華奈 > 「…アホナンパ野郎?…まぁ、何と言うか…んーーー…ご愁傷様?」
何か使い方を凄い間違っている気がするが、私は馬鹿だから気にしない事にする。
まぁ、女である自分を否定するまでは行かないし、褒められるのは普通に気分が良い、とはいえ。
(綺麗な顔……か。まぁ、女子力だ何だ捨てても、女らしい所は少しは残る、って事かな)
と、少し心の中で嘆きの言葉を漏らしつつ。丁度煙草を吸い終えたので、吸殻を携帯灰皿に捻じ込んで。
「…ま、ユウリもなんだかんだ良い”男”だと私は思うよ。具体的に、と聞かれたら困るけどね?」
さて、と軽く伸びをしてから首や肩をコキコキ鳴らす。女の子らしくない仕草はともかく。
「一服もしたし喫煙仲間とも知り合えたし…私は満足した。そろそろ私は戻るがそっちはどうする?」
■夢莉 > 「…男だっつったっけ?」
言ってない気がする。隠してはいないが初見で見抜く奴は多くない。
「しっかし良い男ね…自分じゃ分からんな
…ん、あー…オレも戻るよ。一息つけ…てはねえけど。
そこそこ暇潰せたし…っと」
そう言うと座ってた所から立ち上がり、そのままコツコツと前に進むと手すりに手をかけて飛び越える。
…当然、その先には着地出来る床等はない。
「また話しようぜ、カナ」
軽くニッと笑いそう言いながら、そのまま女性にしか見えない彼の姿は下へと落ちて見えなくなる。
直後、『パンッ』という音が聞こえただろう。
■夢莉 > 手すりから少し身を乗り出して下を見ても、そこには落下する夢莉の姿は見当たらない。
見えないところまで落ちた…という訳でもなく、忽然と『消えた』かのようだろう。
ご案内:「大時計塔」から夢莉さんが去りました。
■鞘師華奈 > 「……ん?確かに正直、どう見ても女の子にしか見えないけど、話してて…んーーと、何となく?」
そういえば、私は何で男子だと確信してたみたいな言い方をしたんだろうか?
まさか…女子力を捨てた代わりに、そういうのを見抜く眼力が!?
……いや、ねぇな。と、思わず心の中で冷めたセルフボケ突っ込みをしつつ。
「そうかい、まぁ一息は兎も角、暇が潰せたなら幸いと思っておくさ。…ああ、それじゃまた…ユウ――…」
そう、彼の名前を言い掛けた所で動きが止まる。彼は立ち上がったかと思えば、手すりに手をかけて飛び越えたのだ。
無論、その先は空中――真っ逆さまのはず、だったのだが。
「―――やれやれ、どんな手品か魔術?…それとも異能の類か?」
パンッ、と音が聞こえた直後に慌てて手すりから身を乗り出すが…そこには誰も居ない。
まるで幽霊か妖精か妖怪にでも化かされた気分だ。少しの間、何も無い空中を見ていたが…嘆息を一つ。
「全く、最後の最後で驚かせてくれるね…私もさっさと帰ろうか。」
仮に教師か風紀委員会にでも見つかったら面倒臭いことになりかねない。
そのまま、階段を下りて女は普通に立ち去るとしようか。
ご案内:「大時計塔」から鞘師華奈さんが去りました。