2020/07/11 のログ
ご案内:「大時計塔」にさんが現れました。
> 「しーいーなちゃーーん、あ、きょうはいないのかー」

ドアを閉めて階段に腰掛けながら

「せっかくきょうはわたしがごちそうしようとしたのに」

むー、と棒状のチョコレート菓子を一口、サクサクカリカリ

「んー、そうだ」
折角だし、練習をしよう、目を閉じて、自分の内側に世界を広げるように

「むー」
考えてしまう、自分の力について、誰かを殺してしまう、と言う事について、ソフィアせんせが、死、について教えてくれたら、余計に考えてしまう

> もしも、しーなちゃんや、ソフィアせんせや、びしゅせんせ、ふーきのせんぱいたちを、自分の力で、しんでしまったら?

「こわい」
自分の身体を抱きしめて、思う、そうならないように、しなければ、いけない、そう思う

> 「し、はこわいよ、ぱぱ、まま」

空を見上げれば曇天、自分が傷つけたパパとままは元気だろうか、わたしが、きずつけ、

「いたい」

頭が痛む、ずきずきする、考えてはいけない、こう言うときは

「まりょくを、じゅんかん」
自分の内側の宇宙を廻す、そうすると光が見えてくるから

「ん、んー、んっ」
形は壁、手のひらから出るような壁をイメージして

「んーっ」
ぽすん、でない

「むずかしいなあ」

ようぢょは一人、曇天を見上げて

> 「ん、んー、だめー」
集中力が切れたので、チョコレート菓子をカリカリサクサク

「んー、じゅんかんはできた、なにがいけないんだろ?」

うーんと、たしか、びしゅせんせは、大事な人を考える、んー

「しーなちゃんを、まもる?」
イメージは壁、循環を意識して

「んー、んー、かべ!」
掌から薄く、1mぐらいの壁が出来たような、気がした

「できたー!」
ぴょんぴょん飛び跳ねる

> 「んー、むー、んー」

力を抜いたら壁が消えてしまった

「んー、つかれたー、んー」
携帯に触り、メールを入れる、相手はソフィアせんせー、案件は、かべ、はれた

> 「やすんでから、かえろ」

ふー、と力を抜いて、魔力を込めすぎたのか、ふにゃー、と

ご案内:「大時計塔」にさんが現れました。
ご案内:「大時計塔」からさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にソフィア=リベルタスさんが現れました。
ソフィア=リベルタス > 「ふぅむ……試験、試験ねぇ……。」

大時計塔の縁、少し滑れば真下に落ちそうな、そんな崖っぷちで物思いにふける『化け物』の教師一人。
彼女が悩んでいる、もとい、想い耽っているのは『前期期末試験』という代物の事。

基本的にはソフィアの請け負っている『魔術学』授業では、一定回数の出席、及びソフィアの許可があれば単位自体は与えてもよいことになっている。
出席するだけして授業中睡眠をとるという学生も少なくないためだ。
が、どうもこの『試験』というものにソフィアは必要性への疑問を抱いていた。 いつぞやの生徒との会話を思い出す。 『再認識』とは必要なのかどうか、というちょっとした雑談だ。

一度覚えているものを、わざわざ試験として確認する必要があるのかどうか。 例えば、わざわざ赤ん坊が二本足で立てる様になった一週間後に、もう一度立てるかどうかを確認する作業をするとしたら、これほど意味のないものもないだろう。
復習授業からの応用問題、というやり方ならまだ理解もできるのだが、所詮は覚えているかどうかを教師が確認するためのものに過ぎない。
それ、生徒の時間を奪うに等しいのではないかと。
もっと学びのために充実した時間を過ごすべきではないのか?

教師は『教師』としての在り方に悩んでいるのだ。

「テスト、いらなくないかなー……。」

でもやらないといろいろ角が立つ、特に自分の教室はかなり目立つという自負がある故に。
困った。

ソフィア=リベルタス > そもそも、『魔術』とはこの世界においては、そしてソフィアの元居た世界であっても秘匿されて続けてきた代物だ。
これほどの大人数に魔術を学ばせる、ということ自体前代未聞であり、だれもが未経験なのである。
本来であれば、魔術を扱うものが『弟子』という存在を数人、自分の眼鏡に適った人材を使い、魔術の存在後世に伝えるため、ひいてはその発展のために己の全てを伝えるというのが魔術においての伝統であったはずだ。
そこに試験などというものはなく、あったとしても試練であり、乗り越えるべきものはあったとしても確認作業である必要はなかった。

「授業でやってないことを試験にしていいのかどうかも、いや分からんのよなぁ。」

下手をすれば、全員不合格、ともすれば命を落とすことだってあり得る『試験』が出来上がってしまう。
魔術とは危険な代物なのだ、という認識が少々この学園には足りないのではないか。 そんなことすら考えてしまう。
個人個人に合わせた『試練』を用意すれば、それを試験ということもできるのかもしれないが……。
ソフィアの魔術学は基本的には基礎の基礎を教えるものだ、望む者には発展したものを教えることもあるが……とかく授業を受ける人数が多い、ソフィア自身の体がいくつあっても足りやしない。

「不毛だ―――ー!!!!」

叫んで大の字に寝転がる。
おのれ期末試験、ここまでの難敵は教師史上初めてではないか?

ソフィア=リベルタス > 「かといって相談できる人物もなぁ……。」

非常に残念なことに、教師間におけるソフィアの人間関係はそこまで広いものではない。
もともと職員会議とか興味がないというのもあるが、『他人』の授業や考え方にとらわれるのを好まないため、必要以上の接触を拒んでいるという節がある。
ソフィアにはソフィアの教え方がある。
もちろん懇意にしている教師が居ないわけではないが、そもそも専門分野が違いすぎる。

「魔術の制御の試験って言ったってだなぁ……私の授業には魔術使えない人間もいるわけで……あぁ、まぁそっちは免除でもいいのか。」

そう、一応、試験としての指針はあるのだ。
『魔術、及び異能の制御』が基本的な試験内容だ、しかし学校側の言う通り、それは個人差があまりに大きい。
この学園には男女問わず、年齢問わずという基礎的な体系があるからして、当然その幅も大きくなる。
異邦人という存在が居ればなおさら。
それを一人ずつ個人に合わせて、『テスト』していく。

「やっぱり不毛だ――ー!!!」

もう、テストしなくてもいいんじゃね?
ソフィアの授業ではテストしません、でもよくない?
だめ? だめかなー。

ソフィア=リベルタス > 「いやでも、結局座学の授業だってあるわけで、そっちを中心に、いややっぱりそれ再確認であって……」

不毛なループが始まる。
生徒にとっての『指針』になるのであればそれも許容できようが、自分のいる地点を教えるのが教師というものではなかろうか。
そう考えるとやはり……。

「……考えるのやーめた。」

最近自分が保護観察している少女に与える用の、ミルクキャンディを包み紙から出して、口に放り込む。
甘い香りが口の中から鼻腔をとおして嗅覚に安らぎを与えてくれる。
人間には時にこういう娯楽も必要なのだ。

「うん、うまい。」

子供の様に頬を膨らませて、教師はキャンディをころころと口の中で転がしている。
教師って難しいなぁと思う、そんな通鬱な夕暮れ時であった。

ソフィア=リベルタス > 結論として。

ソフィア=リベルタスの試験は、『全面的に免除とする。 魔術の制御の確認のみ、希望者は教室に集まる事。』
と、なんとも適当な采配になった。

要するに、生徒の自主性に任せる、という都合の良い言い分を建前にして、その必要性を否定したわけである。
ソフィアの教室の前にある試験内容の告知の張り紙には、下の方に小さく
『文句のある教諭、及び生徒は直接言いに来るように。』
という文言を残して。

ご案内:「大時計塔」からソフィア=リベルタスさんが去りました。