2020/08/11 のログ
ご案内:「大時計塔」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 「・・・・ここなら今は誰も居ないでござるな」

そう言って、曇り空を見る。何も変わらない、あの時もこんな消えていくときもこんな、空だった
笑わないで言葉を続ける

「・・・ヒーローもたまには本音を語ってもいいでござるよな」

ここには誰も来ないかも知れない来るかも知れないが

持流 童男 > 「ーーーーロベリアさんに言われて、気付かされて、、英雄になろうとしてた事、自己犠牲で色んなものを傷つけてきた。自己犠牲だけじゃ救えないものも在るって分かった」

そう食い入るように歯を食いしばる。
苦痛に満ちた顔で自嘲気味に笑って
自嘲気味に自分をえぐる

「ーー僕自身、誰かに覚えておいてほしかった、辛くて苦しくて逃げたかった、ずっと一緒にいたかった。だけど、・・使わざる得なかった。ーーーそれに、僕が居たら、その世界の人たちが、推し達がくっつかないから・・・!僕なんかがいたら・・!幸せにならない・・!」

少しだけ感情的になる。涙が溢れる。四つん這いになる。動機が激しくなる。

「ーーー怖いんだ。また忘れられるのが、忘れられたくない・・!!初めてできた友達なんだ!!!初めてできた・・!!覚えてくれてた、知り合い達がいるんだ・・!!だけど・・!!」

感情が吐露される。

「ーーー分からないんだ・・!!自分が・!!友達にさえ謝りにいけない・・!!!」

涙が溢れる、苦しい、苦しい、苦しい

持流 童男 > 「ーーー彼女は・・・!!!人間の心を少なくとも・・・!理解ってた・・!!自分を持ってた・・!!!だけど、僕は・・!!!僕は何もない・・!!自分がないんだ・・!!」

辛い、辛い、辛い。
涙で、視界が見えなくなる。

「ーーー次の瞬間に、嫌われてるんじゃないか、覚えられてないんじゃないか・・!怖いんだ・・!」

肩を抱きながら、震える。
嘔吐しかけるが耐える。

持流 童男 > 「ーーーーー誰か、頼らせてください。頼り方が、理解らないんです。」
持流 童男 > そういって時計塔の隅で、ガタガタ震えている。
壁に手を付きつつも、寄りかかる。

「ーーーーーはぁ・・・はぁ・・・こんな所、奈さんに見られたら笑われ・・・ちゃうよね・・。奈さんは、悪い人で鬼さんだけど・・・・僕が、悪に・・墜ちたら、食べて・・・ゔぅ・・」

そう薄ら寒く自嘲気味に嗤う

「ーー本当に・・情けない、人間だ・・・僕は」

ご案内:「大時計塔」に水無月 沙羅さんが現れました。
水無月 沙羅 > 「ここはいつから……懺悔室になったんですかね?
 最近そういうお客さんが多すぎます……、えぇ、私も人のこと言えないのですけど。」

いつもの様に、日課のように時計塔へ足を運ぶ。
すっかり慣れた長い階段を上って、空に一番近い場所への扉を開く。
聞こえてくるのは、あぁ、これはきっとだれかの慟哭だろう。
大きな声ではないけれど、聞こえてしまったモノは聞かなかったことにはできない。
その声にはきき覚えがあったからというのもあるけれど。

「持流 童男さん……で、良かったですよね。
 何が情けないんですか?」

少しだけ、自分が世話になった少女を思い出してから、苦笑いをして男のとなりに歩み寄った。
空は曇って、今日は星が見えそうにない。

持流 童男 > 「ーーー君は、確か、神代さんの彼女・・・えーと確か、水無月 
沙羅さんでござるよな」

すぐさま笑顔の仮面をかぶる。
こんな情けないところをこんな少女に打ち明けるわけには・・・
いかない、しかしその表情は本当に辛いもので、笑顔が張り付いてるのがすぐさま分かるかもしれない

「あぁうん、何でも無いんでござるよ~~!」

「・・・ただのオタクの、情けない話なんだよ。ーーごめんね心配かけて。」

そう嗤う、自分を嗤う。
そうこうして隠しておけば。この子に迷惑をかけるわけない

水無月 沙羅 > 「……。」

とりあえず、仮面をはがす方法その一。
認識外から横顔に一発。

「それはいま必要ありません。」

呆れたような冷たい瞳で横目に見るなり、ひゅ……と小さな風切り音。
童男の横顔に平手が迫る。

えぇ、それはとてつもなく失礼だというのは分かっているけれど。
助けてくれという顔と声をしておいてそれは、風紀の仲間にそうされるのは。
何だかとても腹が立ったのだ。

持流 童男 > ぱぁんと良い音がする
ほうけた顔をして、自嘲気味に

「・・・・ッグ!・・痛いでござるぅ!」
と一発もらった後に、

それは今必要ありませんという言葉を聞いて
自嘲気味に笑う

「ーーーなんで分かったの?僕が、付けてたことを。あと何で殴られたの僕。」

そう言って、今度こそ、仮面を付けずに、自嘲気味に笑って、
水無月さんを見る。

水無月 沙羅 > 「なぜって……あれだけ温泉旅館の時にまき散らした殺意やら、欺瞞やらと、今この状況。
 貴方の顔色、声音、息遣い、そして、何よりも。」

少しだけ、もう一歩だけ歩み寄る。
一メートルもないような距離から男を見上げる。
紅い瞳は、何時になく険しいその瞳は容赦なく

「自分が情けない。などと言う人間の笑顔を信用できるほど、私は冷たい人間になったつもりはありません。」

眼前の男を射抜くのだ。

「当然でしょう? 『仲間』を信用してない人を殴って何が悪いんです。
 そうしないと、仮面を引きはがさないと、貴方はどこまでも落ちていくとわかっているんだから。
 そういう人を見てきたから、そうしないための一つの方法にすぎません。」

自分の言葉が彼にどこまで届くのか、それは分からない。
表層にしか届かないかもしれない。
たった数度顔を視かけた程度の仲でしかない。
それでも、『泣き顔』を隠した人を放っておくことは出来ない。
自分はそうして救われてきたから。

持流 童男 > 射抜かれてビクッと一歩引き下がる

「ーーーっあぁ・・そうだよね。確かに仮面を付けて話すのは、『仲間』を信用してないのと同じだよね」

そう自分を嗤って、水無月さんに笑う
そして降参したように、笑って

「ーーー何が情けないだったけ、うん、自分がいないことと、自分の弱さ・・・が情けないんだ」

そう水無月さんに笑って

「ーーー水無月さん、僕の異能はね『知られずの英雄』っていうので、、今はちょっとだけ変異してるけど、大事な相手を必ず助けられる代わりに、助けた大事な相手の記憶から消えていくっていう、代物でさ」

水無月さんの目を見る

「ーーーそれを13回、13回の世界で移り変わるごとに、繰り替えてしたら、自分が・・・自分自身摩耗していなくなってたんだよね。感情も、表情さえも、英雄やってたら、全部摩耗してたんだよね。それでさ、頼り方も分からなくなっちゃたんだ」

そう嗤った、自分自身を

水無月 沙羅 > 暫くの間、黙って彼の言葉を聞いていた。
一言一句、聞き逃さないように、隠してしまいがちな彼の信号を拾い逃さないように。
だから、わかったことが一つあった。

「嗤わないで。」

ピシャリ、とどこまでも冷たく突き放す。
多分これは、怒りという感情がふさわしい。
静かだけど、この激しい感情はきっとそう呼ぶのだろう。

「自分を擦り減らしてまで救ってきた貴方を、何よりも。
 貴方が救ってきた物を、貴方が嗤わないで。」

貴方が自分をそうやって貶めてしまったら。
貴方に救われた人間はどうなるのだ。
貴方を失ってしまった、忘れてしまった人間は。
救われない。

「そんな自分勝手な救い方をしてきたというのなら、最後まで、救ったことと、救った自分に、誇りを持たないでどうするんです。
 そんな人間に、自分に後悔しているような人間に、救われてきた人間はどうすればいいんですか。」

手前勝手に誰かを救ってきたなら。

「貴方は本当の意味で、笑っているべきだ。」

最後まで責任を取れと、言外にそう述べる。
今彼に必要なのは、温かい言葉ではなく。
きっと、自分がしている事への気付きだろうと思うから。

持流 童男 > その言葉に、びくっとなる。
そして、つい吐露をしてしまう

「ーーそうだよね。救ってきた人に失礼なのは分かってるんだ。・・だけどね水無月さん、笑い方が、本当の意味での・・・笑い方がさ、分からないんだ」

そう言って寂しそうに、そして哀しむような表情をした

「ーー思い出せないんだ。すり減ってしまって・・・本当の意味での笑い方がさ」
と言って、踵を返す。

哀しい表情をして、
「ーーーー本当は頼りたい、誰かに泣きつきたい、辛いって吐露したいよ。でもね。君はこちらに来ないほうが良い。・・・ごめんね。僕は、君の幸せを、心から、願ってるよ。」

そう言って扉から出ていこうとする。

持流 童男 > 「ーーー仮面を剥がしてくれてありがとう、水無月さん」
ご案内:「大時計塔」から持流 童男さんが去りました。
水無月 沙羅 > 「……バカですね、そんな顔で、一体どこに行こうというのだか。」

彼を何も言わずにも送った。

「持流 童男さん、貴方が思っている以上に、この街は。」

私を救ったこの街の人たちは。

「貴方を放っておいてはくれませんよ。」

仮面と同じように剥がれかけた雲間から見える夕焼けを見上げている。
月はもうすぐ、この街を優しく照らすだろう。
彼も、きっとまた。

ご案内:「大時計塔」から水無月 沙羅さんが去りました。