2020/08/21 のログ
ご案内:「大時計塔」に227番さんが現れました。
■227番 > 暑さに寝苦しくなり、目を覚ますと、見覚えの在る場所。
大時計塔、テラス部分の扉の前だ。
どうしてだろう、全く覚えがない。
誰かが連れてきたのだろうか……?誰が?何のために?
目を擦って立ち上がる。
意味のわからない状況に困惑しながらも、
せっかくだから、とりあえず外の景色を見て落ち着けようと、扉を開ける。
■227番 > いつもの時計塔。
入ってはいけない場所のいつもの、というのも考えものだが、
とりあえずいつもの時計塔。
街の灯りもまばらで、星空も綺麗。
今日は日課の星見をしていなかったので、丁度いいと思った。
今ここにいる事を不思議に思う気持ちは、どこかに行ってしまった。
■227番 > 殆ど迷いなく星空を指差して、小声で名前をつぶやく。
相変わらず、夏の大三角を真っ先に。
それから見えている一等星をいくつか挙げて。
夕花と一緒に覚えた星座も指でなぞる。
そうして、最後にみるのは北極星。
「ポラリス……」
■227番 > 星の名前は何かしら意味があるらしい。
ニーナに小さな女の子という意味があるように。
たとえば、デネブには尻尾という意味があるらしい。
ポラリス、という名前にも何か意味があるのだろうか。
調べてみてもいいかもしれない。
としょかんにそういう本はあるだろうか……?
有ったとして、自分に読めるだろうか……?
まだ、星と星座しか漢字は読めないのだ。
順序がめちゃくちゃだが、227は知る由もない。
■227番 > ……どうしてこんなにあの星が気になるのだろう。
一人で考えても、答えは出ない。
答えは出ないが……きっと自分の過去に関わっている。そんな気がする。
あの星のことを知っていけば、
過去のことも、気になる理由も、きっと分かるはずだ。
それはさておき、遅い時間だ。
どうやってここに来たのかはわからないものの、
とりあえず家に帰ろう。心配させるわけにもいかないし。
■227番 > 星空から目を離し。
少女は階段を降りていく。
ご案内:「大時計塔」から227番さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にアーテルさんが現れました。
■アーテル > 大時計台の、天辺。
何度も来ているわけではないが、すっかりお気に入りのスポットだ。
そんな彼ではあったが、今日は手すりに腕を乗っけるようにしながら、ため息なんかついていた。
「あー。
ひでーめにあった。」
まったくひどい目にあった。
喋る猫を攫う物好きの骨頂が、まさかこんなところにいるなんて思わなかったからだ。
なんだかんだ連れ込まれてなんやかんやあって、今はここでのんびりしている。
ひとまず自由であることは認められた。まあ、何日かに一度は戻らないといけないが。
……面倒だが、実に面倒だが、それが理由で大規模な捜索なんかされたら目も当てられんので。
成り行きとはいえとんでもないことになった。
ここが常世か……恐ろしいところだとつくづく実感する。
「………。
まさかあんなのしかいないなんてことねーよな?」
なんて、眼下に広がる夜の街を歩き回っている…まるで蟻のように小さく見える人々を眺めながら、
ついよからぬ想像をしてしまったり。
ヒトデナシだって、こわいものはあるのだ。
ご案内:「大時計塔」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 眼下に見下ろしていた街の風景から。
何かが"跳んで"来る。
目が良ければ極細の銀の糸が見えるだろうが、それが中空で停止。
そこから糸を巻き上げたような勢いで"跳んで"来る。
雨見風菜。
街を見下ろすアーテルの横を通過し、その奥足場の真ん中あたりに着地する。
軌道をきちんと見ていれば、はいていなかったのが見えたかも知れない。
■アーテル > 「……………。」
獣の勘はいいものだ。
特に起きてるときは、それを繊細にとらえることだって容易い。
最初は何かと思った。
蜘蛛が空でも飛んできたかとさえ。
でも、違った。
その先に付いていたのは、どう見たってニンゲン。
それが自分の隣を平然と過ぎ去っていったのだから。
「…………おいおいマジかよ、あいつとは別ベクトルときた…
それに、なんて風情のない……」
何に対して風情がないのかはさておいて。
ため息一つ、つきました。
■雨見風菜 > まあある意味仕方ない。
「こんばんわ、驚かせてしまってすみません。
ちょっとどこまで跳べるか試していたものですから」
もしも見ていなかったら清楚な少女だという印象を受けていただろう、そんな動きで一礼。
もう見られてため息をつかれた時点で化けの皮は剥がれているが。
■アーテル > 「とても人目を気にして飛ぶ恰好にゃ見えなかったけどなー。」
まあ、なんのことか言及はしない。
呆れ気味に対応してはいるが、一礼に対して軽く手を振るくらいにはまともに取り合う気ではいるようだ。
「ひとっとびで来たってんなら、随分こえーマネすんだなぁと。
途中で落ちたらどうするつもりだったんだー?」
■雨見風菜 > 「見られるのは好きなので」
清楚な見た目が台無しである。
「ひとっ飛びではないんですよね。
何度か引っ掛けて登りきったところですし」
それにもし落ちたとしても同じように引っ掛ければいいだけだし、とあっけらかんと言い放つ。
ご案内:「大時計塔」にアーテルさんが現れました。
■アーテル > 「……えー……
こう、なんだ……見せられる側にもなってくれぃ
俺ってばそういう…直球すぎるのよりゃ、もちょっと風情ってもんをだな……」
どうやらご不満のようです。
「………んま、納得の上でやってんなら俺ぁ何も言わないがー。
糸かなんか出してんのか、そりゃ。」
■雨見風菜 > 「前向きに善処しましょう」
政治家がよく言うやつ。
まあ実際の所風菜の趣味でしかないのだが。
「ええ、『糸』です」
本来の使い方ではないのだが、そもそもそれを知ったのだってつい最近のこと。
そしてその後も本来の使い方をする場面にあまり遭わないのであるが。
■アーテル > 「……ま、そーだな。
よくよく考えりゃ、別に俺がそう言ったところでお前さんが従う道理はなし。
お互い…好きなようにやりゃいいさ、うん。」
言いつつ、自分の嗜好を語ったところで詮無いことに気づいたらしい。
まあ、結局は互いの好みが違っていた。ということにしかならないから。
それならそれで、交わらない程度に好き勝手やりゃあいいじゃん、と。
「……糸をどっかにひっかけて、それを手繰る様に移動する。と。
まるで蜘蛛ニンゲン…って寸法かい。」
ふむふむと小さく頷いた。
糸でここまで飛んできた、その予想は当たったわけで。
彼女が普段どういう使い方をしているかなどは、知る由もないが。
■雨見風菜 > 「ええ、危害が加わらないならお互い好きにすれば良いものですし。
とはいえ、したいなら言ってもらえばお相手しますけれども」
相手の好みを無理やり変えるべきでもないし。
自分が無理に変えるべきでもない。
それはそれとして見た目清楚では隠れきれない本性が出ている。
「まあ蜘蛛糸のような粘着力はありませんが。
案外便利なものです」
引っ掛ける、という時点でそれくらいは予想できるだろうとは思いつつ。
他の使い方はまだ具体的には言わない。
■アーテル > 「しません。」
きっぱり。
「俺ってば、そーいうのは風情と雰囲気と相手を大切にしてんの。」
なんともつれないお返事。
彼女がどういう人物なのかは大よそ理解したものだから、
これくらい言って置いた方が後々が楽くらいの認識だろう。
「……ほぉーん?
そいつぁまた、…………。
ま、異能と鋏は使い方ってか…」
独り言ちる。
本当にただの糸ならば?どういう使い方ができるのか…自分なりに想像してしまうようだ。
それを直接口にするこそなかったが。
■雨見風菜 > 「あら残念。
でもまあ、それもまた自由ですしね」
とはいえ、最初の風情がないの時点で薄々予想はしていたが。
「ええ。
異能も魔術も使いようですよ」
風菜の『糸』はただの糸ではない。
物理法則を無視し、耐久力も高い異能である。
直接的な攻撃力はほぼないと言って等しいが。
■アーテル > 「………魔術か。」
気になったのは、その単語。
既に自分も似たような何かを使えるわけだが、
それでも、貪欲に知識を吸収したい衝動を抑えられるわけではない。
「…魔術っつって一口に言ったって、そりゃあイロイロあるわけだろー?
例えばお前さんなら、その魔術を何に使ってんだい?」
これもまた、その一環。
■雨見風菜 > 「便利使いしてますね」
そう、茶を濁す。
「戦いに向く異能や魔術もあれば、それ以外向けの異能や魔術もある。
私はどちらも後者でして」
漠然と聞かれた以上、細かく答える必要もない。
今日の風菜はそういう気分のようだ。
■アーテル > 「ふむ、ふむ……なぁるほどぉ?」
そこには特に不満を垂れたりしない。
言いたくない事、言えない事くらい幾らでもあるだろうから。
「……。
そういうことを大っぴらにできるくらいに、ここはその手の文化が盛んである……なら。
そういう知識の源はいったいどこにあったりするのかねぇ?」
次に知りたくなるのは、その源だ。
■雨見風菜 > 「学園で魔術を教えられている教師の方が居られますからね。
学生となればそれらの知識を得ることは容易いかと」
敢えて教師から教わるルートしか答えない。
勘の鈍い風和でもここまで知らないのならば学生ではない、と気付く。
(……この程度で文句を言われるようなら、既に言われているのでしょうね)
そう、内心で思いつつ。
■アーテル > 「ふーん……教師ねえ。
ま、俺ってば学生じゃあないからなあ。」
そこはあっさり、素性を一つ明かしてみせる。
別段それで困ることでもないからだ。
「しかしまー……、なるほどな?
……そういう蔵書は学園にある、と。」
そういう答えを、実は期待していたのだろう。
ある種的を射た答えを得たらしく、にやり。
■雨見風菜 > 「ええ、魔術学と堂々掲げてる学科がありますしね」
やっぱりか、と言わんばかりに。
無論風菜は風紀でも公安でもないから別に相手が学生でなくてもいつもの調子だが。
「まあ平然と売ってたりしますが。
私もいくつか手持ちの魔術書を普通に買ったりしましたし」
相手の勘の良さに舌を巻きつつ。
こういうところで慌てて否定すれば思うツボではあると知っては居るが、適切な返し方もわからない。
■アーテル > 「やー、俺ってば割と最近常世島にきたばっかりでな。
地理やら土地勘から身に付けようかーと思ってたがー……
どうにもそういう方面も、知っておくだけ知ってみるのも悪くなさそうだ。」
魔術書、魔道具、その他諸々魔を為す物々。
相手の感覚を惑わす幻術使いでありながらも、そういった趣向を取り入れるのも悪くはないな、なんて思うと、
留まらないワクワクが、つい表情について出る。にやりと悪い顔をした。
「売ってたりもする、と。なんてお手軽なもんだか。
…ま、金かかりそうなのよりまずは手軽に使えそうなとこから攻めてみるかー……よし。」
にま、と機嫌よさそうな笑みを、彼女に向ける。
すたすたとそのまま近づいてくるが…
「ありがとな、お蔭でイロイロと楽しめそうだぁ。
そんなワケで、俺ってば帰る……じゃあな。」
横を通る様にして、大時計台から去っていくだろう。
…目をつけている場所は、最早言うまでもない。
ご案内:「大時計塔」からアーテルさんが去りました。
■雨見風菜 > 「まあ、あんまり悪いことすると風紀委員の方々が黙っていないとは思いますが。
それに、私の言わなかったことに気付いたのはあなたですし」
それでも意に介さないのだろうな、とは思いつつ。
「ええ、お気をつけて」
去っていく彼の背を見送っていくのであった。
ご案内:「大時計塔」から雨見風菜さんが去りました。