2020/09/06 のログ
ご案内:「大時計塔」に日下 葵さんが現れました。
■日下 葵 > 「さて、いよいよ私もここにきて風景に黄昏てしまうようになりましたねえ」
夜。
警邏以外でこの場所に来るようになるとは思わなかった。
コンクリートの熱が溜まった街中と違って、
少し速度のある風が肌に心地よい。
普段は警邏でここにきて、人がいれば注意をして帰る訳だが、
今は風紀委員の制服も腕章もつけていない。
つまり完全に個人としてここからの風景を楽しみに来たのだ。
この場所から見える街の光を見て、
無意識に煙草をくわえて火をつけた。
「らしくないですねえ」>
■日下 葵 > 時刻は24時を回ったころ。
吹き付ける風は少し湿っぽくて、雨の香りがした。
空に浮かんだ月にはうっすらと光の輪がかかっている。
明日は雨が降るらしい。
「思えばこんな風に風景を見るために時間を取るなんてのが久しぶりですか」
先日この場所で男子生徒と話をしたときもこんな話をしたが、
この島に来てから風景を楽しむ時間はほとんどなかった。
それくらい忙しかったのもあるが、
何というか、風景を楽しもうという発想自体が自身からぬけ落ちていた。
だからこうして煙草を吹かしては、街を俯瞰して様子を観察する。
最も明るい常世渋谷、そこから帯の様に伸びる幹線道路の車のヘッドライト、
そんな風景をまじまじと見ていた>
ご案内:「大時計塔」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > 「おや?日下殿もここにきてたのでござるか?某は、オフのついでにここにきてるでござるよ。」
そう軽く挨拶をしつつも、見知った顔を見て、挨拶をする缶コーヒーを飲みながらも
こちらも立ち直りつつもオフの状態になって
今ここにいる。この景色から見る常世学園が好きなのだ
やはりここから見る景色はきれいだ。
そしてたばこを吸っている日下殿を見つつも。
「お主未成年でござろう・・・多分、たばこしてると、健康に悪いでござるよ」
そう言った。
■日下 葵 > 「おや、童男さんじゃないですか。
一応ここは立ち入り禁止なんですけどねえ?」
一本目の煙草がフィルターを焦がし始めて、それをポケット灰皿に放り込む。
そして二本目を咥えて、先端を炙る。
ぱぁっと息を吐いて歯に火を点したとき、階段から誰かが昇ってくる音が聞こえた。
視線を移せばそれは風紀委員の同僚。
服装を見た感じ、彼も非番なのだろう。
「健康に悪いという意味でやめろっていうなら問題ないとだけ。
法的に不味いからって意味でやめろというなら見逃してほしい、とだけ」
そう言って深く息を吐くと、
まるで寒空の様に白く色のついた呼気が風に溶けていった>
■持流 童男 > 「ならまぁ分かったでござるよ」
そう少しだけ苦笑をしつつも、缶コーヒーを飲みつつも
このコーヒー苦いなと顔を噛めつつ
「それは、まぁお互いさまでござるな。某も、立ち入り禁止のこの場所に来てるでござるからな」
と言いながらも、日下さんのちょっと離れた柵の横に立とうとする。缶コーヒーを飲みながらも。
「・・・お主は、ここに何しに来てるでござる?某はここからの景色を見るためにここに来たでござるよ」
そう気になったので同じオフの同僚に聞いてみた
■日下 葵 > 「物分かりが良くて助かります」
煙草に関してそれ以上の言及を避けた彼に感謝をする。
今更やめろと言われて辞められるものでない。
「本当なら私たちはここへは警邏以外で来るべきではないんですけどね。
私も似たようなものですよ。
たまには一人で風景を見るのもいいかなと思っただけです」
それ以外に特に目的はない。
そんな風に受け答えすると、視線を夜の街に戻す。
心なしか、さっきよりも暗い気がする。
いや、きっと気のせいだろうけど、夜の深さと一緒に暗くなった気がした>
■持流 童男 > 「なるほどでござるな。某もたまにここに来るでござる。いいんじゃないでござるか。そういうの」
そう言ってから視線を夜の街にこちらもむける。
心なしか、深くなったかもしれない、夜の街を見ながらも
温かい風が頬を撫でる。
「たまにこうして、某たちが、守ってるものをきっちりと見るでござる。
この明かりが、某たちが守ってるものでござるから、日下殿」
そう横にいる葵さんに見ないで言いながらも
「まぁ、某は、目の前のことに精一杯なんでござるけどね」
冗談めかしてそういった。缶コーヒーがうまい
街が眠っている。そう思いながらも
■日下 葵 > 「私はオフにここへ来るのは今日が初めてです。
というかわざわざ風景を見るために外出することがありませんから」
そう、わざわざこんな場所に来るために休日に出かけることがないのだ。
だからここにこうして足を運ぶことが”良い”のかどうかはまだわからない。
今のところは”悪くない”と言ったところだ。
「守っているもの、ですか。
そういう目で人や物をみたこと、私は無いかもしれません。
――たいていの人は目の前のことで精一杯ですよ」
少なくとも、私はこの街を守っていると思って仕事をしたことはない。
ないし、目の前のものや人すら守れていない。
私にできることは暫定、人の手伝いくらいなものである>
■持流 童男 > 「それもそうでござるかもなぁ。
・・・だけど、お主も何か、知らないうちに、何か守れてるかもしれぬでござるよ」
そう葵さんを見ないで、缶コーヒーを飲む。
どんだけあるんだこの缶コーヒー。そろそろ半分になるぞこれ。
そう困惑しながら
「うん?そうなんでござるか?てっきり葵殿ってこう陽キャみたいな感じだと思ってたでござるよ。」
そう少しだけ仮面をつけない笑顔をクスリとむけながらも冗談めかして笑う。
「・・・どうでござるか。この町の風景は。お主から見て」
そう少しだけ質問する。
■日下 葵 > 「もし守れているならそれはそれで御の字です。
でも”これは私が守ってやった”なんて思うのは、
思いあがりだと思いますし、そう思わないようにしています」
何より私は守るよりも虐める方が好きだ。
もちろん、口にはしないが。
「それは些か心外です。
童男さんには私が”休日は外出して遊んでいる女”に見えますか?」
冗談めかしてそんなことを問う。
もし私がそういう人間だとしたら、休日に演習場で彼に出会った私は何者なのか、と。
「どうって、特に何も思いませんよ。
きれいな風景だなぁ程度のものです。
多分本島の景色を見ても同じことを思います。
そこまで特別な思い入れもありませんし」
そう言って、また煙草を吹かす>
■持流 童男 > 「それでござるよ、日下殿。この綺麗な風景を綺麗と感じれてるのが
一番いいんでござるよ。何も思わなかったら、綺麗だなんて思わないでござるしな」
そうコーヒーを飲みながらも言う。
何だこの缶コーヒーすごいあるなどんだけあるんだ、
この缶コーヒー全部飲みほしたぞ
思いながら、空の缶コーヒーをバッグに入れる。
「おっと?それもそうでござるな。こうお主の場合、休日はだらーんとしてそうでござるな」
そうこちらも冗談めかして仮面をとって笑う。
「・・・その感覚は大事にしていくでござるよ」
そう少しだけ笑いつつも
そして暗くなった夜を見つつも、まだ明かりがついてるところを見てから、一息して
「・・・お主の異能って、自己回復系でござる?
訓練場で、やった時見たでござるが、あれから不調とかないでござるか?」
そういった。
■日下 葵 > 「でもそれだけです。
この風景だからとかそういう思い入れはないです。
ダラダラしたいならとっくに風紀委員なんてやめてます。
休日は訓練と勉強ですよ。
童男さんだって実務が風紀委員のすべてだなんて思わないでしょう?」
ただでさえ私は一撃必殺の技も、強力な異能や魔術もない。
強くなるための訓練を怠って私に何が残るのか、
そんな強迫観念に近い感情があった。だから休日は訓練だ。
「ええ、私の異能は回復系ですよ。およそ怪我で死ぬことはないです。
貴方に心配されるほどヤワではないですし、
腕の一本二本で不調になるならその時は風紀委員を引退しますよ」
異能について質問されれば、過不足ない受け答えをする。
そう、怪我では死なない。
だから彼が私を心配するのが不思議だった。
私がどんな存在なのかを、彼は知っていると思っているから>
■持流 童男 > 「それもそうでござるな。それが風紀委員のすべてだと思わないでござるし、
いろいろとあるんでござろう。
それに、休日の、過ごし方は人それぞれでござるし。訓練も勉学も大事でござるな。」
そう納得する。そして彼女はよく訓練をしているな。
訓練するというのは、その状況での対処もできるのもあるのだろう。
そして、それをしているというのは回復系ならば、たくさんの状況に対応しなければいけないのだろう。
「痛みはするんでござろう。その異能。
お主、某との訓練中に、某の拳を避けたでござろう。
死ぬことはないなら普通に受けて殴ってくるでござろうし。」
そうしっかりと葵さんを見ていった。
■日下 葵 > 「ええ、痛いですよ。でも痛いだけです。
死なないから攻撃を受けてもいいというのは一般人の考え方です。
回復にも時間がかかります。
攻撃を躱すのが最善なら、受けずに躱すというだけです」
そう、現場では自分以外にも人がいるときだってある。
自分だけ助かっても意味がない。
異能も訓練も手段だ。
怪我をしたくてするわけでも、訓練したくてしているわけでもない。
人を助ける為に手段を択ばないというだけだ。
まぁ……人を驚かす為に怪我をして見せていた時期もあったが、
今はそんなことはしない>
■持流 童男 > 一瞬だけ辛い顔をする。
彼女は人だというのに、痛みになれてるのかもしれないのだろう、異能と向き合ってるのかもしれないのだろう。だけどそれは・・・見ててつらい。
「・・・そうでござるよな。痛いでござるよな。
痛いのは嫌でござるよな。躱すのが、それが最善なんでござろうけど。
受けるのが最善ならそれをうけるんでござろうな。」
だけど、それでも
「だけど、やっぱり某の性根何でござろう。お主が、死なないからと言って、怪我をするのが、お主が死ぬのが某には辛いでござる。
押しつけなのはわかるんでござるがね。」
そう辛そうに、笑わないで、すこしだけ辛そうに葵さんに
頬を掻きながら、向いていった。
■日下 葵 > ちらりと彼の方へ視線を移す。
――またこの表情か。
「前にも言いましたが、痛くて辛いなんて思ったことないですよ。
甘いとか、酸っぱいとか、眩しいとか、痒いとか、肌触りが良いとか。
そういうのと並んで痛いがあるだけです」
葉を燃やし尽くした吸い殻を灰皿に入れる。
「痛いのが嫌だから避けているわけではないですし、根性とかでもないですよ。
あなたが私のやり方を見ていてつらいと言っても、それは貴方のエゴですよ。
私が風紀委員をやめて、助けられない人が出たとして、
その責任を貴方はとれるんですか?」
その目は冷たさや嫌悪ではなく、呆れの色を灯していた。
「私を見ていてつらいなら、私のことを見ないことです。
私は貴方に助けてほしいなんて思ってませんし、
自分の感情を押し付けだと思っているなら、
いっそ目を閉じて知らないふりをしていてください」
なんにでも首を突っ込んでお気持ち表明することがヒーローの仕事じゃないでしょう。
まるで子供を諭すような口調。
また、煙草をくわえて火をつける。気が付けばこれが最後の一本だ>
■持流 童男 > 「・・・済まないでござるな。エゴなのはわかるんでござるがな。
だけど、見ないことはしないでござる。」
少しだけ、自分の顔をばちんとする。
自分に気合を入れつつも
「お主も風紀委員にいる仲間でござる。
某にはお主にできることをできないでござる。
某はおぬしの個性を否定するところでござった、葵殿。」
葵さんを見つつも
「気を使わせてしまったでござるな。済まなかった。」
そう言いつつも街の明かりを見る。夜が深い。
だけど綺麗だ。
バッグからコーヒーを取り出す。
「詫びでござるよ、葵殿。コーヒーでござる。」
そういって近寄っていきコーヒーを渡そうとする。
■日下 葵 > 「もし、エゴやわがままが許されるなら、
私は貴方がうらやましくて仕方ないですよ。
あれだけの身体能力に、必殺技じみた一撃。
妬ましさすらある。
そんなに恵まれた人が、私みたいな人間を見て『痛そうだからやめて』なんて。
個性の否定と言いましたか、その通りですよ。
そこまで言うなら――
”貴 方 が 私 の 代 わ り に 死 ん で く れ る ん で す か ?”」
煙草の灰が落ちて、空に流されていく。
少し、感情が前に出過ぎてしまった。
一度大きくため息を吐いて落ち着く。
「そういう事です。
貴方にできないことを私がやっているんです。
自分にできないことを、他人にどうこういうのは無責任だと、
頭に入れておいてください」
わびといって差し出されたコーヒー。
どういう顔で受け取るべきか悩んで、手に取る>
■持流 童男 > それが許されるなら、某はそうするかもしれないでござる。
けど、これは言わない。言ったらだめだ。
それだけはいけない。
「あぁ、まったくで御座るな。個性を否定するのはだめでござるな。お主も風紀に必要な仲間でござる。」
そう少しだけ苦笑しつつも、
コーヒーを渡す、温かいカフェオレコーヒー味だ
「・・・このコーヒー美味いでござるから、
ぜひとも体の底から温まるでござるから飲んでみてくれでござる」
そう言ってから素直にドウオとしての笑顔で笑いながらもいう。
■日下 葵 > 「ま、死んでも生き返るとか、死に難いとか、
そういう風紀委員は他にもいるので私の専売特許というわけでもないんですけどね」
それでも、私の得意技を否定はしないでほしい。
『お前が頑張れば将来救われる人が出てくるから』
かつて”訓練”中に風紀委員に言われた言葉を、今でも信じている。
信じないと、自分が哀れで仕方がないから。
「もう温くなってますよ、これ。
……まぁ、家に帰って温めなおして飲むことにします」
最後の一本が燃え尽きれば、そろそろ頃合いだろうと立ち上がる。
受け取った缶コーヒーを片手に、時計塔から先に降りる。
この後雨らしいですよ。
そう言って、軽やかに階段を下りていくのであった>
■持流 童男 > 「そうでござるか。うむおいしいので是非とも」
そう少しだけ笑ってからこちらも雨と聞いたので
先に降りていった葵さんの後を続くように
時計塔から降りていく前に空を見る。遠くから雨のにおいがしてきた
そう思いつつもやばいって思いつつも階段を下りて、時計塔を去るのだった
ご案内:「大時計塔」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から日下 葵さんが去りました。