2021/01/10 のログ
ご案内:「大時計塔」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 >
──指定席。
というほどでもないけれど、自分にとっては定番のサボタージュ用ポイント
冬場は吹き込む風が寒い?ごもっとも
でも特段厚着をしなくても、少女は寒がったりしない
それもこれも異能を普段使いしているおかげで、
少し前までならそれも考えられないことだったのだけど
「──ふぁ…」
階段の踊り場、壁に背を預けて、膝下には手縫いの膝掛け
小さな欠伸を漏らす少女は明らかに寝起きであった
父親の研究している『制御薬』のおかげなのか、
無意識化でも予め"使っておいた異能の力"が持続するようになった
少女の身体周辺は最適な温度・湿度が一定に保たれている
父のいう完璧なコントロール、にはまだほど遠いのだろうけど
今回の薬は結構な効果があるんじゃないか、なんて被験者なりに思ったりもするわけで
「…よいしょ、ふう……」
そっちに意識が傾くと、眠気は遠ざかってゆく
座り込んでいた姿勢をなおして、視線を上に向けるとパラパラと、小さな粉雪が舞い込んでいた
■雪城 氷架 >
薬を服用していると、以前のように異能の力を行使し続けていても心拍数が上がったり
…といったような体調変化はそれほどは、なくなった
自分を含めて、望むにして望まないにしろ
持ってしまった異能の力に振り回されている人間には、きっと完成が朗報となる薬だろうと思った
だからこそ母親には黙って、父親の研究を手伝う覚悟を決めたのだった
もちろん背景には、かつて自分の異能が引き起こした大事故に対する想いもあったりするのだが
「…薬が出来たら、お父さんも研究区に籠もりっきりじゃなくなるよな」
座ったまま、粉雪を眺めてぼそっと独り言を零す
父と母の仲の良さは、娘から見ても耳が紅くなるくらいのモノだ
それがなかなか会えないっていうのは、きっとよくないことなのだろう
薬ができて、研究が一段落すればきっと、あの二人の時間も増えてくれる
■雪城 氷架 >
──まぁ、実の娘を実験台にしているのはどうなんだ、なんて
倫理的な問題を突っ込まれそうな気もするけど、同意の上であるし…何より
あの父親の性格上、見ず知らずの人間を実験台にするよりは…ということなのかな
なんて、娘の視点から見るとそれなりに納得できたりもするのだが
さすがに心配性の母には絶対に口が裂けても言えないことの一つである
「…まぁ、実際に」
手を伸ばして、掌を上に向けて少しだけ念じれば
そこには煌々とした炎が噴き上がり、その手を振り払うように握れば、簡単にそれは掻き消える
「(前よりもずっと、異能の力の扱いは楽になってるもんな)」
成長した…せいだとは思えない
それなりの効果があの異能の制御薬にあるのは、多分間違いなくて…
だったらそれを絶対と言えるまで、自分の身体でもって結果を示そう
ご案内:「大時計塔」に照月奏詩さんが現れました。
■照月奏詩 >
調査や囮などを色々と行っていたが結局当たりは中々引けず。完全に煮詰まる状態になっていた。
他のメンバーに仕事の状態だけを伝え少しだけ気分転換にと時計塔に。
だが上っている最中に粉雪もちらついていたのが見え。
「そりゃ寒いわな」
温かいシャツやカイロ。服の内部にバチバチという音が回りに漏れない程度に出力を抑えた能力である程度の寒さ防御はしているものの、寒い物は寒いわけで。
手に持った温かいココアが冷える前にと急ぎ足で階段を上っていた。
そしてふと少女を見かける。思わず目をパチパチとさせた。
「……え、お前。寒くないの?」
寒がりな自分としてはあり得ないような薄着の少女を見て思わずそんなことを言う。
自分みたいに能力でガードしているという可能性もあるが。そうも見えないわけで。
正気かお前と言わんばかりの驚愕の目線を彼女に向けていた。
■雪城 氷架 >
「……ん?」
階段から聞こえる足音
一般生徒立入禁止なんてのはお飾りである
サボり場だったり、なんとなく街を見下ろしたかったり…
色んな理由で、学生は時計台へ訪れる
そんわけで、階段を上がってきた少年と視線が遭うと、開口一番
まぁ言いたくなる気持ちもわかるので、それは良いとしよう。それは
「ふつー時計台にこんな美少女がいたらもうちょっと違う声のかけ方しない?
……まぁいっか…」
別にそう声をかけられたいというわけでもないし、と。へーきだと言うようにひらひら左手を振って見せて
「ここの学生の例に漏れず異能者だから、全然へーき」
さすがに夏服というわけでもないが、上着もきず制服だけの姿は見た目には当然寒々しく見えるだろうというのも理解できる
なのでちゃんと、異能のおかげで大丈夫なのだと応えるのだ
「…で、ココ一般生徒立ち入り禁止だけど。お前もサボり?」
自分のことは棚に上げつつ、見た目にそぐわぬ粗野な言葉を投げつける
■照月奏詩 >
「美少女かどうかを気にするより寒くないかの方が気になったんだからしょうがないっての。それともいきなりナンパでもすればよかったか?」
なんて冗談めかして軽く笑った。
異能と聞けばなるほどと納得する。異能のおかげと言ってしまえば納得できる辺り自分もだいぶこの島に慣れてきたと言ったところだろう。
サボリかという質問には肩を竦める。
「残念ながら俺は違う。今日は授業取ってなくてな」
というと話し始めたしと適当に壁にもたれかかって持ってきたココアのプルタブを開いて一口飲む。
温かさが内部に染みわたりさっきまでよりはマシになった。
「そういう風に聞くって事はお前さんはサボりか? 何の授業サボッたのさ。今日やる奴というと……魔導生産学辺りか?」
今日出てた授業を思い浮かべて、そして今異能を使っているという情報から日常的に使っているであろう異能関連の授業ならサボらないだろうと予想。ということで魔法関係をサボったのかと思いそんなことを聞いてみた。
■雪城 氷架 >
「それはそれで引く」
冗談のような笑みにはこちらも同じように返した
たぶん、初対面のはずだが不思議と肩に力も入らずやりとりができた
この場所と、少年の持つ雰囲気のせいだろうか?
「なんだよ仲間かと思ったのに。
授業とってないのに学校来るなんて変わってんなー。部活?」
壁にもたれかかる少年を見上げつつ、へー、と感嘆する
まぁ部活以外にも委員会の活動や、図書館に来る生徒もいるのだろうけど
「私はサボり。異能の実習あると脳使うから眠くなるし、座学苦手だし。
魔導学は全然とってないけど、一般教養とかタルくってさ」
で、教室で寝るよりはいいじゃん?と真顔で応える
随分とくだけた口調と言葉選びはまるで同年代の少年と話しているような錯覚さえ与えるかもしれない
■照月奏詩 > 「だろ、むしろそれで引かないのがいる方がビックリするってもんだ」
と肩を竦めた。
とはいうものの、何度かナンパまがいみたいな状態になってしまっているのは内緒。
だがその後の言葉には笑って返す。
「お前部活で学校来てここへサボりに来るって意味不明すぎるだろ。それなら家で寝てるっての。ここ寒いし」
とケタケタと笑う。
少しだけココアを飲んで一息吐く。
「考え事兼ボーッとしに来たって所よ。そういうのにはここは最適だろ? ……クッソ寒くてそれどころじゃなさそうだったけど」
雪降りだしたしとか言いながら粉雪を眺めていた。
これ以上本降りになったらいよいよ退散になりそうだ。
一般教養と言われればあぁと納得したように。
「まぁ一般教養はたしかにタルいけど。てかお前それ芸術とか運動とか以外全部面倒って事じゃねぇか」
落第してもしらねぇぞなんて言って笑っている。
彼女の砕けた雰囲気でこちらも比較的フランクに話せている事だろう。
■雪城 氷架 >
「いかにもってヤツならともかく、って感じ」
浮ついたチャラい感じのをいめーじ
「ホラ、休憩時間にこっそり煙草吸いに来るヤツとかいるかもと思ってさ」
別にそんな感じの不良にも見えないけどな、なんて笑って
いつまでも座り込んでるのもなんだと思ったのか立ち上がってぱたぱたとスカートをはたく
立ち上がってみると、うーん
高校生と中学生、ぐらいのビジュアルの並びかもしれない
「確かに考え事には…うーん?でも結構人来るしな…なんか知んないけど」
実は一般生徒立入禁止なのが知られてないのでは?と疑うレベル
「いや実際全部めんどい…数学とか意味わかんないし…。
落第は多分しないしない。異能のおかげで特待生みたいなもんだからー…っと」
あれ、これって喋っちゃまずかったんだっけ?なんて口を塞いだ
■照月奏詩 >
「なるほど、まぁ見た目そういう風じゃないからな」
しいて言うのなら薄い青目の黒髪が少しだけ浮いている程度だろうか。
それ以外は比較的チャラいイメージは見えないかもしれない。
「あぁ、そういうのはいそう。でもあれ結構臭うからなぁ……俺は苦手だわ」
と顔をしかめる。
舌だけではなく鼻もおこちゃまであった。
「そうそう、ここ来ると結構な確率で人と会うんだよな。一応立ち入り禁止のはずなのに……現在進行形で侵入してる俺らは絶対に人の事言えないけど」
文字通りどの口がいうかレベルの内容になってしまうし、仮に封鎖されるとそれはそれで面倒くさい。お気に入りスポットなのだから。
「だから煮詰まった時の気分転換って方が正解かもしれないな。話すだけでも結構気分晴れるもんだし」
それならいてもいなくても目的は果たせるとうなずいていた。
口を押えたのには少しだけ苦笑い。
「結構特別な異能なんだな。まぁ聞かなかったことにさせてもらうよ……にしても全部面倒ってお前。まぁ数学は否定できないけど。特に飯食った後とかかなりヤバいし」
とそこは同意なので何とも言えないのであった。
■雪城 氷架 >
チャラいイメージもなく、煙草も苦手だという少年
同じくらいの年頃の、普通のヤツだな、なんていうのが受け取った印象だった
「案外知らないんじゃないか?
おかげで結構昼寝も邪魔されたりするよ」
後手を組みつつ、自分も壁によりかかる
相変わらず階段に吹き込む粉雪は床を濡らすほどでもなく、ただただ寒そうといった具合
「気分転換、ね。せっかくだし話くらいいくらも聞いてやるぞ?
なんせサボってまるまる2時間分暇だからなー」
悪びれもせずそう返す様子は素行がよくはないが不良でもない、そんなどこにでもいる学生のむーぶ
というか2時間ということは2つ分すっ飛ばしている、この少女
「や、多分言ってもいいかとは思うんだけど…ちょっとわかんないな。気にしないでくれたら助かるよ。ありがと」
自身の異能のことについて、ややその扱いに自信がもてないような素振りと口調
それでも聞かなかったことにするという少年の態度には素直にお礼を言うのだ
「元々勉強ってのが苦手でさ。異能のおかげでココに来て、それくらいは頑張ろうって思ってるけど」
まぁなかなかうまくいかないよな、性分は。なんてオッサンじみた言葉
■照月奏詩 >
「警備とかがいるわけでもないしな。知らないってのはありえそう。というか最初の頃俺もしらなかったし」
いわれれば確かにと頷いてしまう。
でもここに警備を立てるほと暇な隊員も風紀には流石にいないだろう。
「授業ふたつすっとばすつもりだなお前」
そういうことだろと笑う。今から聞いて2時間暇ということはそういうことだと思ったのであった。
「といってもな、話すと一言で済んじまうんだけど……最近何を為すにも上手くいかなくてな。それでモヤモヤしてたって話よ」
流石に風紀と違反組織がぶつかって本格的な調査が入りそう! なんて一般生徒にブチまけるにはいかず。それを食い止めようとしていたともいえず。結局こんな言い回しになってしまった。
彼女の言葉には少しだけ笑って答えた。
「まぁそれならそれでも良いとは思うぜ。別に無理して勉強したって覚えられないし。異能をしっかりと覚えてその知識を使って……それこそ、将来はここで異能関連を教える先生。なんてのもありかもしれないわけだしさ」
勉強が苦手だからと無理してやれなんて言えない。
でも何かに対してやる気があるならそれを伸ばせばいいじゃないかなんていう月並みの意見であった。
■雪城 氷架 >
授業ふたつすっとばすつもりなのはもう明らか
笑う少年と共に、つられるように氷架も笑う
一見切れ長の目つきが鋭く見える少女だったが、笑うとそれはそれで自然な笑みだった
「あるある。思うように何なかったり、なんだっけ。スランプ?」
そういう感じのことを意味する言葉があったな、なんて思ってそう応えていた
少年を取り巻く事情や、その背景なんかはいざ知らず
簡潔で芯をぼかす言い回しにもそれを追求することはなかった
「そういうのって考えすぎちゃうのもよくないって言うもんな。
なんか他の楽しいこととか考えて上書きしちゃったら?」
それは気が利いているというよりは…少女がそういった環境とは
無縁の人物であるというところが大きかったのかもしれない
風紀委員と違反部活の衝突なんかは、一般生徒である少女にとっては想像しえない出来事なのだ
それから、自身のサボりを咎めることもせず、それもいいんじゃないかと一定の理解をしめしてくれた、少年の言葉には一瞬きょとんとした表情を見せ…
「へー…優しーコト言うじゃん」
それまでとは少し違う、ふわっとした笑みを浮かべる
少年からすると月次な言葉だったのかもしれないけれど
サボりは怒られて当たり前、説教をされても文句は言えない
良くないことをしている自覚が多少なりあるなかで、その行いを肯定されるのは、すごく気分が楽になるのだ
「名前。聞いてなかった」
「私は一年の雪城氷架。…お前は?」
■照月奏詩 > 「スランプ、まぁそうだな。うんそんなところだ」
いってしまえばそうかもしれない。前の時もだが大体はさっさと根本を見つけてしまえるのに今回は見つからない。
それから上を眺めて。
「楽しいこと。うーん……あぁ、あれだ。少し先だけど4月とかは楽しみかも。また祭りとかあるだろうし。ああいう所って行くだけで結構楽しい気分なれるじゃん」
花見だとかそういったお祭りごとがあるかもしれない。だからそれが楽しみだなぁなんてボヤくように言っていた。
でも実際はあったとしても行けるかは話が別なのだが。
「優しいか? あ、でもあれだぞ。あくまで落第しない程度には。だからな、ちゃんと計算しておけよ。たぶんないとはいえ可能性は0じゃないわけだから」
とそこは思い出したように付け加えた。実際それでサボって落第しました。なんてなったらそれはそれで事だ。
後はなんとなく彼女なら大丈夫だろう。少なくとも一つの事にでも何かをやろうとしているのなら問題はないはずだ。
「じゃタメだ。俺も1年の照月奏詩。好きに呼んでくれていいぜ」
■雪城 氷架 >
「はー、祭りなあ。確かに雰囲気だけでも楽しいかもしんない」
友人なんかが多ければ、余計に楽しい空間なんだろう
あるいは家族なんかでもいいのかもしれないが
「そういうのって、一人でいくの?それとも友達とか、家族?」
なんとなく、自分が友人が少ないのもあってそういう方向に話を広げてみる
「う…それはそう…。わかってるよ、そんなこと…」
そして一応の釘を刺されればバツが悪そうに視線を少し外していた
一応母親なんかに通知表を提出しなければなので家族の目もあってそれなりには…なっているのだろうか
「なんだタメかーじゃあ遠慮なく呼び捨てでいいな」
にこりと笑う氷架
年上だったら果たして遠慮していたのかどうか…怪しいところである
■照月奏詩 >
「大体一人だな。あれよ、話す程度はいてもダチって言えるダチはそんなに多くなくてな……まぁだから現地で知り合い見つけたりそのまま一人で回ったり。まれに今回みたいにいきなり初対面で話し始めたりする場合もある」
とそこまで行ってから目が空を。というよりそれより更に上に。
「だからあれだな……たまにナンパとか。そういうのしてる気分になってなんかすげぇ複雑な気分になるんだよ」
ハハハとから笑い。
そうじゃないといくら言ったところで2回ほど状況証拠でナンパになってしまっているのは事実であった。しかも一人はめちゃくちゃ年下相手に。
「ま、それでも結局楽しそうだしフラっと顔だけ出しに行ったりもするんだけどな。というかかもしんないって言ってたけど。氷架はあんまり行った事ないのか祭り。いやまぁ俺もここに来てからだからそんな多いわけじゃないけどさ回数」
かもしんないというのが少し引っかかってそう返した。
楽しいのなら楽しいよなと返すだろうし。そうでないならそうか?などで返すがかもしんないということは回数が少ないかそもそも言ったことがないかと思ったのであった。
「ん、ああ呼び捨てで構わないぞ。俺もさせてもらったしさ」
■雪城 氷架 > 「一人でイベントにいくとかなかなか寂しいやつだなー」
歯に衣着せぬ物言いの少女は誂うようにそう言って
「こんな初対面の美少女相手につらつら話せるのに友達いないとか、変わってるよ、お前ー。
むしろそのせいでナンパ扱いされてんだな?さては」
遠い目をしている少年に笑いながら言葉を続けながら、よっと背にしていた壁から離れる
「私も変わり者だから友達とかいないんだよな。
家族が気を利かせて連れて行ったりはしてくれるけど」
それはきっと、楽しい空間であっても少しだけ雰囲気が違うもの
学校の友達とそういう場所を巡ったら…という楽しさを少女はあまり知らない
「んじゃ、奏詩で」
長いツインテールを靡かせつつ
踊り場でくるりと振り返って、呼び捨てでその名を呼ぶ
こうやって初対面の相手と何も気にせずくだけた会話が出来るのは少女としても珍しいことだった
■照月奏詩 >
「うるせ、一人でサボってるやつにはいわれたくないやい」
と苦笑いで返す。
その後にはあぁ、と少し苦い顔。
「たしかに、相手関係なく別に話すのには抵抗ないんだよな。うん、それで思われてるとかそういうのは確かにあるかもしれない」
いわれてみればと渋い顔。
普通なら話しかけるのをためらうような場面でも結構話しかけてしまう事は多いといえば多い。
「変わり者? お前が? 別に話してる限りそうは見えないけどな。変な事言うわけでもないし」
しいて言うのなら自身を美少女美少女言うのは結構変わり者かもしれない。けどパッと見整っているのは事実だし。おそらくそういう風に言われてきたのだろうなぁと。気にせず。
それから少しだけ考えて。
「じゃああれだ。今度なんかの祭りとかありそうだったら一緒に行ってみるか? ダチ少ない同盟ってことで」
もちろん家族優先で構わないけどさと首を傾げながらといかけた。
■雪城 氷架 >
「いやいや、数人でサボるとか不良のやることじゃん」
サボタージュに謎の矜持でもあるのだろうか、といった具合の返しである
「ふーん…ああ、いや多分奏詩がそう思うのはお前がなんか話しやすいからであって、
別に誰でもかれでも初対面でこんなにくだけた話するわけじゃないぞ…たぶん」
「あ、あと可愛すぎるから近寄りがたい、とか?」
ぴっと人差し指を立てて、当たり前のようにそんなことものたまっていた
「うえ…何その同情を誘いそうな同盟…別に一緒にいくのはいいけどそんな括りはイヤだぞ…」
うへえ、とあからさまに嫌そうな顔をした
自分で友達いないとは言えてもそれを誇示するのはさすがに恥だと思うらしい
乙女心?は複雑である
■照月奏詩 > 「そういうもんか? ……そういうもんか」
一回尋ねるように首を傾げたが。その後に納得したようにうなずいた。
自分の中では不良といえばナイフやら凶器を持ち出すのがデフォになっていたのでただ複数人でサボるだけで不良というのは感覚としてはなかった。
でも言われてみればたしかになとなったのである。
そんなことがあったが可愛すぎるからと言われればとうとうブハッと笑う。
「お前それ自分でいうかよ。ホントその辺だけは少し変わり者だとは思うぜ」
そこだけはやっぱり否定できない。
いわなきゃいいのによなんて言いながら少し笑っていた。
「つれないねぇ。まぁいいけどさ。じゃあそういうことで。機会が合いそうだったら声かけるわ」
と言ってからふと。
「でも直近っていうとどこになるんだ? 2月にある異世界交流バザーあたり……? 祭りとは少し違うっぽいけど」
思っている祭りとは違うだろうが。露店なども出るだろうし祭りと言えば祭りになるのかもしれない。中々怪しい分類ではある。
■雪城 氷架 >
「なんだよ。ホントのことだろ」
吹き出す様子の少年にちょっとだけむっすりした様子の少女
少女が美少女だと言えるのはあくまでも見た目だけ、奥床しさであるとか、貞淑さであるとか
そういった要素はさっぱりついていていないのでさもありなんといった感じである
「異世界交流バザー…そんなのあんの?」
特別大きな催しでない、それなりの規模のイベントにはちんぷんかんぷんのようだった
それでも──
「まぁいいよ。何でも。
ちょっとはそういうのがないと、勉強ばっかりじゃ疲れるしな」
サボってるけど、なんて笑っていた
■照月奏詩 >
「話してるとそんな印象どっかにとんでくわ」
気のいいダチとかそっちの方面が強くて、そんな美少女だとかそっちの目線どこかに消えてしまうのである。
まぁ変に乙女乙女されてるようは余程話しやすいのも事実なわけだが。
「ああ、らしいぞ。世界交流バザーだったか? なんかそんな名前のが異邦人街であるっぽい」
そういう祭りはどうしても裏の者が入り込む場にえてしてなりやすい。故に情報は結構集まっているのである。
言い間違えたのは素だったが。
「安心しろ。後期末の試験後らしいからな……つまりだ」
とここでニコリと笑う。
「お互いにがんばろうな。これ、行けなくなる理由があるとしたら8割がたどっちかの補講だから」
と人の好さそうな笑顔でとんでもないことをのたまったのであった。
■雪城 氷架 >
「失礼なヤツだな。いいけど別に」
そう言って笑い飛ばす
ガワが美少女なだけでノリは完全に男友達
こういった性格であるからこそ、少女の家族が頑張って見た目だけでも女の子らしく…と育てた結果なのだが
頑張りすぎたのか、おかげでなんだかちぐはぐになってしまっているのだった
「ふーん。あの辺りって治安がどうこうであんまり行ったことなかったな」
そりゃイベントがあるのも知らないわけだ、と頷く
「…う、試験の後か……それは…ちょっと頑張らないとな…」
いかにも補講の常連ですといった空気を出す少女
すらっと逸した視線の先から吹き込んでいた粉雪は気がつけば空風にかわり
雲間から覗いたか明るい光が差し込んでいた
「ん…雪も止んだみたいだし、そろそろいくか…。
と、一応行くってことで予定しとけよ、一応!」
壁際においてあったスクールバッグを拾って、視線を振り返らせて…
「じゃ、またな。奏詩」
なんかの授業で一緒になるかもしんないけど──
なんて付け加えて手を振れば、軽い足取りで、呼び止めなければそのまま、少女は階段を降りてゆくだろう
■照月奏詩 >
「つっても、今更そんな扱いされてもそれはそれで気持ち悪いだろ?」
自分自身今更そんな扱いできる気がしないのであった。
「ま、ここに比べるとあんまりいい方ではないな。気を付けないとな美少女さん」
と少しわらっていう。
もっとも本当に何か問題があったとしてもただのチンピラ程度なら何とでもなるだろうが……もし本当にヤバいやつらが出てきたらそれはそれで面倒だ。
「ああ、試験の後……俺も他人事じゃないからがんばらないとな」
こっちとて勉強が得意なわけではない。というか得意なら2級学生などやっていない。
そして言われればと空に目を向け。
「ホントだいつの間にかやんでら。ん、了解予定入れとく。俺はもう少しここにいるわ。じゃあな氷架」
と彼女が帰るようであればこちらは見送る事だろう。
■雪城 氷架 >
さて、そんなまるで少年同士のような距離感であったり
いざプライベートであってみたら意外と…?といったような顔を見せるのかもしれないし
そもそもまず前提としてテストを倒さなければならないわけで
そんな二人が催し物に無事いけるのかどうかは、また別のお話──
ご案内:「大時計塔」から雪城 氷架さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から照月奏詩さんが去りました。