2021/09/06 のログ
ご案内:「大時計塔」に水無月 沙羅さんが現れました。
水無月 沙羅 > 「……ここの景色は変わらないね。」

随分久しぶりに、長い長い階段を登って屋上へたどり着いた。
多くの問題を抱え、罪を抱え、しばらくの間拘留されていた身がようやく解放された。
無闇な暴走を引き起こさないように魔力へのリミッターを施されたまま、言うなれば仮釈放の様なものだろうか。

異能による回復も、全盛期ほどでは無くなった。
今でも体内に残る矛盾に塗れた傷が残っている故の痛みもある。
それでも帰ってきたのは何故だろうか。
全てを失った様な、そんな喪失感の中、少女は夜空を見上げている。

「……星は変わらないな。人の様子は……随分変わったけれど。」

随分と静かになった様な気がする街並みに目を向けて、少し寂しそうに微笑んだ。

ご案内:「大時計塔」から水無月 沙羅さんが去りました。