2021/10/05 のログ
ご案内:「大時計塔」にセレネさんが現れました。
■セレネ > 『……なにあの霊の量…。』
学園や街中で騒がれている幽霊騒ぎ。
秋の収穫祭…基、ハロウィン前に何故だかいやに霊の姿が増えた。
そういった類のものは視えるし声も聞こえる体質の己には、別の意味で迷惑な事極まりなかった。
辺りは陽が落ち薄暗く、眼下には島の夜景と浮遊している霊達。
ここまで登れば流石に声も聞こえない。己としては最適な避難場所だった。
『あぁ…静かなのは良いわね…。』
漏れ出す言葉は異国の言葉、疲労も添えて。
悪戯や悪さはされないものの、視覚や聴覚からの情報が過多でパンクしそうになる。
塔の最上階、転落防止の柵に身を凭れさせてぐったり。
■セレネ > 『盆の時期じゃないんだから…勘弁して欲しいわ…。』
犯人と思しき者からの予告が届いたのはついこの間。
その後一気に増えだした霊達。何が目的でこんな事をしたのか甚だ疑問だ。
嫌ならば駆除なり退魔なりすれば良いのだけど、
如何せん学園側には己の情報の殆どを伏せているのでやたらと使う訳にもいかない。
バレたらちょっと面倒そうだし。
それにこういったものはそれ専門の人々に任せた方が良い。
己はどうせ他のメジャーな神々と比べたら大した力など持ち合わせていないのだ。弱小神の辛い所。
深い溜息を吐きつつ、ふわふわと浮かび飛んでいる霊達を眺める。
■セレネ > 暫く高い場所から眺めていたが、あまり長く此処に留まっている訳にも行かない。
スマホを取り出して現在の時刻を確認すれば、溜息をもう一度吐き出して。
ゆっくりと柵から身体を起こし、離して階段を下っていく。
寮への自室まで、やや早足で帰っていこう。
賑やかな街に、混ざる銀の月色はいつもより少しだけ鈍く煌めいたかもしれない。
ご案内:「大時計塔」からセレネさんが去りました。