2021/11/04 のログ
ご案内:「大時計塔」に雪景勇成さんが現れました。
雪景勇成 > 「――で、”そっち”から俺に個人的な指令は?
…あぁ、特に無しね。了解…つーか、特攻課は今回どうすんだよ?参戦か?静観か?」

大時計塔の最上階。欄干に寄り掛かりながら、片手は携帯を持ち片手には火の点いた煙草。
『古巣』へと確認の連絡を取りながら、会話の合間にゆっくりと煙草を蒸かす。

「…ま、そっちから特に何もねぇなら普通にこっちのボスの指令で動く事にする。
あと、決戦兵装の調整もよろしく――は?予備パーツが無い?んじゃ、応急処置でもいいわ。」

この調子だと虎の子は使えそうにねぇな、と緩く吐息と共に煙を吐き出す。
傍らに立て掛けた布包みを、煙草を指に挟んだまま軽く叩いて。

「まぁ、そっちでも動く場合は一報入れてくれ――現場の統制取れねぇと面倒だし。
その場合、俺から早めにボスに連絡入れとくからよ。」

とはいえ、電話相手の上司の口振りだと、どちらかといえば静観――あるいはこっちを隠れ蓑にする可能性も高いが。

(そういう面倒な事を考えるのは俺の性分じゃねーしな…。)

と、言う訳でさっさと通話を切ってポケットに無造作に携帯を捻じ込んだ。

雪景勇成 > 他の主要な特務広報部の面子と違い、自身は特別攻撃課からの出向身分、いわゆる臨時隊員だ。
つまり、上司が二人居る訳でその辺りの意見の摺り合わせや調整が地味に面倒臭い。

とはいえ、あちらからこちらに何か指令や要請が来る可能性は低いだろうと判断。
ならば、ボスの指令を優先してあちらについては放置でいいだろう。全く。

「――所属が二つあるとこういう時は本当に面倒だ…。」

若干辟易したように煙草を蒸かす。既に作戦案は提出されており、今は準備の時間だが。

『伊都波凛霞が潜入している違反部活の殲滅』
『落第街への大規模な攻勢』

主な命令はこの2点。あのいけ好かないが抜け目が無い神宮司からボスへ、そして自分達に与えられた作戦目標。
まだ、具体的な個々への指令は受け取っていないが…多分、前線に出る事は間違い無いだろう。

(ボスに比べりゃ数段劣るが、俺も一応は広域破壊や殲滅戦は出来るからな。)

現状の『手札』の数を考えると、追加しておきたい気もするがその一つが先の有様だ。

「…決戦兵装は手札から外して考えた方がいいか…何か別の手札を追加で補填しねーとなぁ…。」

さて、どうしたものやら。煙草を蒸かしながら落第街の方角に視線を向ける。
かつての古巣であり故郷だ。生きているかくたばっているかは分からないが知り合いも居る。

――が、それはそれ、これはこれ。今は風紀委員の端くれだ。
面倒だが仕事は仕事、自身に出来る範囲で淡々とこなすだけだ。

雪景勇成 > ――とはいえ、個々の指令は無くとも全体指令は既に出ている。これはシンプルなもので、

「まぁ、要するに――見敵必殺(サーチ・アンド・デストロイ)…ってやつか。」

何時もやっている事と変わらない――ただ、今回の戦火の規模が何時もと違うという事くらいか。
再び携帯が鳴る。煙草を咥えたまま面倒臭そうに取り出して画面を確認、そこには――

雪景勇成 > 作戦名――『Operation Downfall』
雪景勇成 > 失墜、破滅、失脚、破綻――そんな意味を持つ作戦名と作戦の開始を告げる一報。

それを僅かに目を細めて眺めつつ、続いて作戦の開始とそれに伴う動きの通達を流し読みしていく。

(…つーか、何で俺が部隊長の一人になってんだろうな、これ…。)

連携は取れるが、どちらかというと単独で動く方が己の戦い方は合っているのだが。
ともあれ、しょうがない――面倒臭いが仕事は仕事だ。煙草を携帯灰皿に捻じ込む。

他の連中に無線で軽く確認を取れば、各々は既に動き出しているようだ。
仕事熱心だな本当に、と他人事のように思いながら傍らの細長い布包みを無造作に手に取る。
一度、改めて落第街の方を見遣る――感情の一切読めない無感情な瞳で。

雪景勇成 > 『雪景”部隊長”!早く来てくださいよ!皆もう現地に殆ど集合してますから!』

『どうせまた面倒臭いとか思ってるんでしょうが、作戦行動に影響出るんで早くして下さい!』

『と、いうか部隊長が一番遅参とか笑い話にもなりませんよ!!』

…五月蝿い連中だなぁ、と思いながら半眼で無線機で連中に一言。

「聞こえてるっつーの…今から向かうから先に動いとけ。俺が単独で動く方が性に合ってんの知ってるだろお前ら。」

「あと、俺は部隊長ってガラじゃねーんだよ。」と、一言言い添えてから溜息を一つ。

「やれやれ……んじゃ、行くか。」

せいぜい、お仕事を果たすとしよう。気だるそうな足取りでそのまま時計塔を独り後にする。

ご案内:「大時計塔」から雪景勇成さんが去りました。