2021/11/25 のログ
霧島 孝介 > ここ最近は色々な経験をして、色々な人と交流を重ねたが
なんとなく、彼女がまだ自分を警戒しているような気がして
何ともいえない神妙な顔になりそうになるが、顔を横に振って笑顔に変える

「こんばんは、セレネさん」

こちらも無理に信頼して貰おうなんて思ってはいない
一定の距離を置いたのもそのためで、彼女と同じように柵に寄りかかってみて

「へへ、最近は急に寒くなりましたからね
 風邪とか引いてませんか?…って俺の方を心配した言葉か、今のは」

頭を抱えて、その言葉の真意を読み取る。
こう見えて風邪はあまり引かない、大きな病気も罹ったこと無い
最近では頭に怪我を負ったくらいだがそれもすぐ治った。
逆に彼女の方が心配だ、という意味を含めて言葉を付け加えたが余計なお世話だろうか。

セレネ > 同性より異性の方が、警戒心はより強い。
それでも取り繕う笑みは、他者と不穏な空気を作りたくないからで。

挨拶を返してくれる友人に緩やかに笑みを浮かべる。
しかしまさか、こんなところで会うとは思わず
驚いたのは多少ある。

「もう少しで一年も終わりますからねぇ。
――えぇ、体調は問題ないですよ?ご心配有難う御座います。
この時期は体調を崩す人も多いですからね、貴方は健康なようで安心しました。」

時期的にはクリスマスも近付く季節、そして人がよく体調を崩す事が多い季節。
柵に寄り掛かる彼を横目で見つつ、己の体調を気遣う言葉には苦笑を浮かべた。
元の職業もありそこは問題ないけれど、相手はどうなのかと心配するのは友人として見ている為。

霧島 孝介 > 彼女の思考を理解していれば『取り繕う必要ないのに』と声を掛けるだろうが
そもそも彼女の心中があまり読み解けない。
少なくとも、邪険に扱われてないだけ感謝をしつつ、次の彼女に発言には
神妙な面持ちをして

「…早いな、1年」

頭を抱えながら、そんなことをつぶやく。
そういえば夏は何してたっけ?ゲームと勉強ばっかしてて、ロクに誰とも遊んでいなかったような
そう思えば、青春を凄い無駄にしている気がする。
幸い、クリスマスには相手が居そうなのは安心したけども…

「はは、身体だけは頑丈なのでね」

笑顔でそう返すが青春を無駄にしたショックでぎこちなく
彼女から視線を逸らせば小さくため息をつくだろうか
次の1年は良い年になってほしいものだが…

セレネ > 他者に自身の心中を読まれないようにしているのは、自衛の為だ。
己が取り繕わずとも話せる相手はそうはいない。

「そうですよー?
一年はあっという間です。」

彼の呟きが聞こえたか、そんな事を言葉にしつつ
さてどのように話題を広げようか思案して。

「――あ、そうだ。
この間話した友人さんとはどうだったのです?」

ふと、相手とのやり取りを脳内で検索して。
己がチョイスしたとはいえ、無難なファッションセンスはどうだったろうか、とか。
その後進展はあったのか、とか。気になって問いかけてみた。

霧島 孝介 > 「ぐはっ!…そ、そうですね。後悔しないように過ごさないとですよね」

彼女の言葉が追い打ちにように聞こえて、追加ダメージを受けつつ
胸に手を当てて笑顔を取り繕う。
案外、この人Sなのか?などと考えるが、恐らくそんな意図はないだろう。

「あ、それはー、えー…付き合うことになって…はい、付き合ってます」

自分の恋人の話を出されれば、さらっとそんな回答をする。
服を選んでくれたことに対しては「かっこいいって言われました!」などと相手の感想を含めて
彼女に感謝をして、お辞儀までするだろう。

「っというか、その件に関してお礼がまだでしたね…
 ご飯、奢るって約束でしたけど、何食べたいですか?」

自分も当時のやり取りを思い出しつつ、彼女に是非ともお礼をしたいと思い
何を食べたいか、はたまた、気になるお店はあるか問いかけてみる。

セレネ > 「…?
えぇ、後悔などしない生き方が一番です。」

強ち相手の想像通り、Sな気質がない訳でもない。
大人しい見目とは違い、本質は肉食なのだ。

「あらぁー。それは良かった。
彼女さんを悲しませないよう気を付けて下さいね?」

聞いていた彼女の態度から見るに、そうではないかと予想は立てていたけれど。
小さく手を叩いて祝福しながら言葉を紡ぐ。

まさかここまで早いとは思っていなかったが。
ともあれ、互いに結ばれたのなら祝福すべきだ。
彼から感謝の言葉を聞くと蒼を細めて頷いて。

「うーん、食べたい物、と聞かれると難しいですね。
まだ日本の食文化やそういったものには疎いので…。」

外食より自炊が主なので、彼の言葉に首を傾げる。
和食と比べると洋食の方が嬉しいと、相手へと告げるだろう。
何せこう見えて、箸は使えないので。

霧島 孝介 > うんうん、と彼女の言葉に頷く。
彼女が肉食系なのは何となく勘づいているが、それは恐らく好きな相手に存分に発揮されるのだろう。
どんな様子になるのか遠巻きから見てみたい。などと考えていて。

「あら?いえいえ、これもセレネさんのおかげですよ!ありがとうございます!
 
 …あぁ、はい、それは勿論ですよ
 ってかアイツの場合、軽い気持ちで浮気したら監禁されるかも…」

何だか近所のおばさんを思い出すような声を出す彼女に疑問符を浮かべつつ
目の前の女性が教えてくれたファッションも付き合う要因になったと改めてしっかり感謝を伝える。

悲しませることに関しては、むしろ悲しむどころか
そういう手段も取ってくる女性であることを伝えて、苦笑いを浮かべる。

そして、しっかりとした告白は自分の方からした、などということも伝えるだろうか。

「洋食…わかりました。考えておきます…!」

彼女のことだから、上品なお店が良いだろう。
男っぽい店しか知らないから、しっかりとリサーチせねばと考えつつ
自分の恋人にも、食事に行くこととお勧めの場所も聞いたほうが良いだろうか、などと思案する。

セレネ > 友人から己の肉食な部分が見られたと分かれば自刃する心持ちであるとはいえ、
なるべくならばそういった所は人目につく場所で晒さないよう気をつけたいと思いながら。

「…ふぅーん?まぁ、好きな人は独占したいし浮気なんて絶対許しませんよね。
というか、浮気をする男性は最低ですし。」

好きな相手には割と重い感情を抱く気持ちは分かるので、
彼の恋人の気持ちも非常によく分かる。
目の前の相手の恋人さんをもし、悲しませるような事があれば己も容赦はしないだろう。同じ女性として。

告白は彼から、という言葉には少し羨ましいような視線を向けてしまうかも。

「ごめんなさいね、有難う御座います。」

とはいえ。異性と食事に行くとなれば彼女さんは嫉妬しないだろうかと不安に思う気持ちもある。

「…私、貴方の彼女さんに恨まれたりしないでしょうか。」

霧島 孝介 > 「バッ!俺は勿論しませんよ!!?
 ってかモテないんで、そもそも言い寄ってくる女性が居ませんし…」

彼女の『最低』という言葉に、自分は違うと必死に否定する。
実際、自分に積極的に寄ってくる女性は恋人だけだし、自分も恋人にしか積極的にアタックしない。
浮気の可能性は0%だが…多分、浮気したことが知られれば、目の前の女性にも死んだ方がマシの報いを受けるだろう。

浮気ダメ絶対。

そして、羨ましい視線に対しては疑問符を浮かべる。

「いや、謝る必要はないですよ。俺に任せてください!
 …え、何でですか?」

謝罪と感謝の言葉には胸を張るものの、続く彼女の言葉に首を傾げる。
女性と食事に行くくらいで嫉妬するような器量の狭い恋人ではないと思っていて
というか、それくらいで恨まれるならエルフの女の子と同居していることも咎められるだろう。

ゆえに、目の前の女性の言葉の真意がわからず、顎に手を添えて意味を考えてみて。

セレネ > 「まぁ、私は所詮友人の一人ですし何とも言えませんし、
彼女さんとも顔見知りではないので味方になるかはまた別の話になるでしょうけれど。」

他の女性に優しくするとか、優しい言葉を掛けるとか。
そんな事をして、その気にさせないとも限らない。
詳しい事は分からないけれど、一応の警告くらいは許してくれるだろう。

「――少なくとも私は貴方の彼女さんの事をよく知らないので、
何故と聞かれても心配するのは当たり前ではないでしょうか?
余計な問題を起こしたくなどないですし。」

名前すら知らない。どういう人物かも知らない。
ついでに言えば、彼の部屋に同居人が居る事も知らない。
その上で平然と食事を承諾出来る程、頭のネジが飛んでいる訳ではない。

霧島 孝介 > 「いや、多分めちゃくちゃ気が合うと思いますよ…はい
 ってかあっついな……」

さっきのバタバタで体温が上がり、マフラーをかき分けて襟をつまんで空気を送る。

他の女性に優しくしたりとか、優しい言葉を掛けることは実際あるかもしれない。
しかし、そこに恋愛感情はなく、単なる人助けや自分のため、であるが…

それを勘違いして、その気になってしまうことがあるのか、と彼女と同じことを考える。
彼女の警告については、しっかりと心に刻んでおくとしよう。

「え、あ、え…?セレネさん、怒ってらっしゃる…?
 あ、あぁ、すす、すいません!
 ま、まぁ、ね!念のため彼女に聞いてみます、はい…!」

正論モードの彼女はなんとなく怖い。
怒気を帯びた声や表情ではないものの、それはそれでなんとなく圧がある。
流石に動揺してしまい、言葉がタジタジになりながらも、確認してみると告げる。

セレネ > 「…自分で言うのもなんですが、私と気が合う人は珍しいかもしれません…。」

一般とはズレているかも、という自覚は少なからずあるので。
彼の言葉に軽く肩を竦めつつ、暑がる相手を眺めて。

自分はそうでなくとも、受け取る相手がそうとは限らない。
だからこそ、己は言葉を選ぶのだ。行動を選ぶのだ。
自身が余計な被害を被らないように立ち回るのだ。

「――怒っているように聞こえましたか。
であれば、謝らねばなりませんね。
今回ばかりは怒ってはおりませんし、言葉も選んだつもりですけれど。」

他者に正論を叩きつけるのは、己の悪い癖なのだろう。
自身としては精一杯言葉を選び、相手を傷つけないようにしているつもり。
そうでないなら、もっと強い言葉を使っている。
たじたじになっている相手に、少しばかり申し訳なさそうに眉を下げて。
それでも、彼女さんに確認してみるとの言葉には頷こう。
彼からすれば、恋人からの答えは分かり切っているのだろうけれど。

霧島 孝介 > 「んー…この島なんて、ズレた人達が集まる場所だし
 一周回って気が合うなんて、珍しい事でもないと思うけどな

 それと、セレネさんに好きな人でもいるんだったら、恋バナとか恋愛相談できるんじゃないですか?」

未だに暑いなどといいつつ、パタパタと服を扇ぐ。
一般人なんてこの島にはむしろ少ないくらいだ。
その中でも、自分の恋人は不良というレッテルの貼られた存在。
実は彼女と気が合うのでは、などとも考えてみる。恋バナについては踏み込みすぎな所は否めないが。

「……怒ってないの?
 え、まぁ、それは安心しましたけど…」

まるで自分に対し、怒ったことあるような口ぶりでそっちに心配が行く。
とはいえ、彼女の申し訳なさそうな顔を見るに本気で怒ったわけではないので安心する。
今後は彼女の考えを読んで、常識的な対応をしなければと、セレネさんメタを考え始める。

しかし、動揺のせいで汗が酷い。
パタパタと服を扇ぐ動作はさっきよりも多くなっただろうか。

セレネ > 「そうなのでしょうか。
…いえ、そうだと良いですね。

――所謂恋バナや恋愛相談が出来るほど、私は彼の事を知っておりませんし。
…それに、私が本当に信頼できる人にお話したいので。」

好きな人については否定はしない。
が、己は警戒心がかなり強い部類に入るのだろう。
友人の恋人とはいえ、心を赦していない人物に気軽に相談できる程
気楽な心持ちを抱えていない。
相手の言葉や気持ちには申し訳ないが、それは信用出来ないと。

「えぇ。私、あまり人に怒りたくはない方ですので。
ただ、その、ね?正論を叩きつける言い方をしてしまうのは申し訳ないと思っています。」

もし傷ついたりしていたらごめんなさいねと謝りつつ。
扇ぐ仕草が増えた彼に、汗冷えしないだろうかとやや心配になる。
とはいえ、必要以上に声はかけず、自然と落ち着くのを待とう。

霧島 孝介 > 「はい、きっとそうですよ!

…彼。ははーん、好きな人はいるんですねぇ?
ま、いいですよ。セレネさんが警戒心が強いのは何となくわかってますし
ただ、困ったら相談に乗るっていう選択肢があることは忘れないでくださいよ」

彼女に好きな人が居ると分かれば、ジト目でにやりと微笑む。
警戒心が強いのは知っているし、無理にそれを解こうとは思っていない。
しかし、一人で苦悩する必要もないと、彼女にアドバイスする。

―――不思議だ、自分が彼女にアドバイスをする日が来るとは。

「セレネさんがそう簡単に怒る人じゃないってのはわかってますよ!
 …ただ、はい。正論を叩きつけられるのはビックリするので…手加減してください…」

あはは、と苦笑いを浮かべながら、彼女の謝罪を受け入れる。
自分はどこまで行っても小心者、弱い性格だ。
ここぞというとき以外は自分の意見をあまり持たないため、不意打ちで正論爆撃をされるのは心臓に悪い。

次は手加減してくれ、と彼女にお願いするのであった。

セレネ > 「……まぁ、居ますよ?好きな人。
そうですね、選択肢があるという事だけでも気持ちは少し楽になるものですし。
――そうだ。もし良ければ彼女さんのお名前と外見を教えて下さいな?
どこかで見かけたら声を掛けてみます。」

にやりと微笑まれると少し唇を尖らせて言い辛そうに。
それでも、彼のアドバイスにそう言葉を返してみせた。
彼女さんがどういった人か、気になったので。

「――手加減。そうですねー。どれくらいまで手加減すれば良いのでしょうか?」

これでも手加減をしているのに、尚優しくしてくれなんて。
例えばどのくらいかなんて問いかけてみる。
同時に、己の言葉はそれでも強い言葉なのかと反省しながら。

霧島 孝介 > 「ははは、案外、セレネさんも乙女ですね。安心しました。 
はい、その選択肢があるってだけでも覚えといてくださいよ。

あぁ、名前は高梨 美子。
外見は…俺と同じくらいの身長で髪は茶髪のショートヘア、っていうのかな
それと目は少し鋭いけど可愛いくて、そばかすも可愛くて…ってか顔が可愛い。いや全部可愛いか」

口を尖らせる彼女に一本取ったと言わんばかりに笑顔になって。
彼女がアドバイスを聞き入れてくれれば安新下様に頷く。

そして、彼女の話になれば、途中まではしっかりと紹介していたけども
最後の方は彼女に対する惚気に変わっていて、正論を叩きつけられてしまうだろうか。

「え、なんだろう。言い方を変えるとか?マイルドに…こう
 『彼女さんに浮気って思われたら激やばだから、事前にメール送っといてくんない?』とか?

 ………いや、この口調、セレネさんに合わないな…ごめんなさい、忘れてください」

自分でもどういうのがいいかわからなくて、思いついたのがギャル口調。
確か、クラスの陽キャギャルはこういう感じで約束を上手く断ったり、面倒事を回避してた気がする。
それを真似してみたが、彼女に合わなくて、というか彼女がそれを言っている場面を想像してしまって、なんとも言えない空気になってしまう。

セレネ > 「…流石にまだ枯れるのは早いですが、まさか私自身も
こうなるとは思っておりませんでしたよ。

ふむふむ。
――あぁ、あー。分かりました、有難う御座います。」

彼女さんの外見の紹介が、惚気に変わる事に対し早々に打ち切ろうと言葉を投げかけて。
とりあえずは名前と身長、髪色、顔立ちのイメージは立てておこう。
彼が彼女さんの事が如何に好きかというのはそれだけで十二分に伝わった。

「…言いたい事は何となく分かりました。」

相手の言うギャル口調は日本語がやや苦手な己にとって少し厳しい。
一般的な女子高生ならそういう口調になるのだろうけれど、己は真逆をいくので
逆立ちしてもそんな言葉は出てこないだろう。
日本語のスラングはよく分からない。異邦人で外国人の己には難しいところだ。

霧島 孝介 > 「ふふ、いや、いいじゃないですか。
人生は短い、恋愛できるなんて、素晴らしい事ですよ。多分。

え、今のでわかりました?本当に?」

外見紹介、という惚気を打ち切られて、首を傾げる。
もっと可愛いし、かっこいいし、美しい所を挙げられることはできるのだが
恐らく言わなくても理解したのだろうと、満足げな表情を浮かべる。

「う、はい。ちょ、っと、そんな感じの言葉を信頼している人に使ってみてください。はい 
 後は…ため口で話す、とか?」

なんだろうこの空気は。
まぁ、彼女も分かってくれたみたいだし、まずは信頼を置ける相手に使ってみてくれとアドバイス。
そして、敬語だから多少を圧を感じてしまうのだろういうのも考える。
そういえば、恋人は敬語を使うなって言ってたし、ため口で話すのが警戒を解いたり
強くない優しい言葉に繋がるのでは、などとも考える。

セレネ > 「人生が短いのは人や動物だけです。
…とはいえ、誰かに恋心を抱けるのは色を添えるには良い事なのでしょう。
それが幸せかどうかは種族それぞれでしょうけれど。

えぇ。素敵な人なんだな、という事は十二分に伝わりましたよ?」

これ以上聞くと絶対胸焼けするのが目に見えている。
満足げな表情の相手を見ると、幸せそうで何よりと思う。
少なくとも、出会った直後の陰鬱な表情や雰囲気はなくなっているみたいだし。

「…敬語だとそんなに圧があるのでしょうか…。」

他の言語なら兎も角、日本語はそうやって覚えたので上手く出来るか分からない。
とはいえ、機会があればやってみるのも…有りかもしれない。
うーん、と小さく唸りながらもふとスマホで時刻を確認して。

「そろそろ帰らないと。身体も冷えてしまいますし。
…貴方はどうします?もう少し此処に居りますか?」

緩く首を傾げては、相手にそう問いかけよう。
彼がまだ此処に居るつもりなら、己は一人寮へと戻るつもり。

霧島 孝介 > 「はは、神みたいなことを言うなぁ。…もしかして本当に神様?
 
 ふふ、ならよかったです。
 だったらこれ以上言葉を並べても意味はないですね。
 美子の魅力は会ってみないとわからないと思いますし…」

彼女の言葉にふとそんなことを口走る。
翼の事や、立ち振る舞いから天使か神、それらに準ずるもの、というのは何となく
理解していたが今の言葉で殆ど確信に変わって。

そして、彼女の魅力が伝われば満足そうに笑う。
最初に臆病で、陰鬱とした、冴えない男子は、今では少しだけ、ほんの少しだけ成長したようで

「多分…?それに、こう、親しい相手にだけため口で話せば
 『信頼してくれてるんだ!』って伝わるので
 もしかしたら、好きな人へのアプローチにいいかもですよ?」

小さく唸る彼女に、悪いことを吹き込むようにそう告げる。
恋愛に関してはちょっとだけ上手。ほんのちょっとだが。
それでも一応、先輩ではあるので、ニヤニヤしながら要らないアドバイスをするだろうか

「なら、せっかくだし一緒に帰ろうかな。
 送りますぜ。セレネさん」

自分も時間を確認すれば、「へへ」っと調子が良さそうに笑いながら彼女に言う
そして、彼女を寮の入り口まで送れば、自分も寮へと戻るだろう。
彼女の恋愛の行方が一番気になるが、徐々に引き出せばいいかと少し悪い笑みを浮かべながら、自室への帰路に着くのだった―――

セレネ > 「…それは貴方のご想像にお任せしましょう。

そうですね。実際に会って、お話して、どれ程素敵な人なのか
見てみたいと思います。」

神様か、との問いに対しては己は明確にする事は無く、
彼の思う通りに任せると言う。
少なからず人では無いのだ、人生が短いという訳ではない。

そうして、恋人が出来た事により少しばかり成長した相手を見ると
微笑まし気に蒼を細めた。

「うーん…あの人は私が口調を変えたところで
意識が変わるとも思えないのですよね…。
その、普通の人とは違うので…。
まぁ、色々試してみる事にしますよ。」

相手のアドバイスには軽く肩を竦めつつ。
初恋などとうに終えているが、恋愛上手という訳でもないので
少しずつ色々努力してみるとしよう。

「あら、それは有難いですこと。
そういえば、もう少しでクリスマスですから、彼女さんへのプレゼントを考えておかないとですね?」

このまま上手を取られるのも少し不服だったか、そんな事を問いかけながら
寮までの道を歩いて行くだろう。
まさか相手から己の恋の行方を気にされているなど露知らず、
暖かな自室へと戻っていく――。

ご案内:「大時計塔」から霧島 孝介さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」からセレネさんが去りました。