2021/12/30 のログ
ご案内:「大時計塔」に追影切人さんが現れました。
追影切人 > 思ったより回復が早い、という診断も下りて病院を仮退院となって早数日。
年の瀬が迫り、クリスマスから大晦日やお正月ムードが漂う街中だが、生憎とこの男はそういうのが疎い。

「――つーか、そんなに騒ぐ事なんか?俺にゃサッパリわかんねーが。」

と、大時計塔の最上階にて、欄干に背中を預けながら堂々と喫煙中である。
まだ胴体や両腕には包帯を巻いているが、ギプス等は外されて動かせるようになった。

――で、一服しながら、そういや何かラジオの生放送があるらしい、という事で。
携帯からこうしてラジオをスピーカーモードで垂れ流しで聴きながら煙草を蒸かしている訳だ。

「――あーー、今の話題はこれ、何だ?色恋沙汰的なやつ?」

縁もゆかりも興味も無い事柄であるが、それ以前に男女の機微とかサッパリだ。
暇潰しにリスナーの一人として聞いているが、内容を多分あまり理解出来ていない馬鹿で。

まぁ、この3,4年で人間ぽくなったとはいえ、興味が無い事は相変わらずサッパリだ。
それでも、まぁこうして聞いていると退屈しないのはMC…でいいんだっけか?兎に角司会二人の掛け合いもあるのだろう。

追影切人 > 「けど、まぁ…何だ。こういう話題はサッパリだが、悩みがあるってのは悪い事じゃねーんだろうな。」

悩みというのは一つの『壁』みたいなもので、それを乗り越えたら人は成長する。
そんなモンか?と、かつて恩人に尋ねた事があるが、相手は「そういうもんだよ」と笑っていた。

(じゃあ、悩みを乗り越えられなかったら挫折するしかねーのか?って話なんだが。)

まぁ、己自身にそんなに悩みが無いせいか、本当に悩んでる奴の気持ちが分かる訳が無い。
少なくとも、分かったような気持ちになるよりはマシだと思う事にしている。
今、このラジオでもう何人かが色々な『身の回りの寂しい話』を打ち明けているが。

「…寂しい話――…んーーー…やっぱ立場的に前より色々自由に斬れなくなった事……。」

と、呟くが流石にねぇな、と溜息。普通にドン引きされる事くらいは理解している。
斬る事が大好きで、それくらいしか能が無くて存在意義が無いと思っててもそこは弁えている。

そう、これが成長!……成長なのか?単に多少理性が身に付いただけのような気もする。

追影切人 > 「いや、しっかし…こういう話題もやっぱある程度理解できねーとアレなんか?
…女心とかぜんっぜん分からんぞ…他の野郎共はやっぱりこのくらいは分かるのか?」

煙草を蒸かしながら、何だかんだラジオそのものは真面目に聞いているっぽい。
ただ、問題は矢張りその内容がどうにも男にはピンと来ない、というもので。

(そっちの経験も全くねーしなぁ。やっぱ何かを斬る方がテンション上がるし)

これである。良くも悪くも――最終的に帰結するのは『斬る』事になってしまう。
成長過程やら育った環境やら、誰かに影響を受けたやら色々あった―訳でもなく。
本当に、ただ物心付くその前から何かを斬る事を至上のものとしていただけで。

(あー…まさか暇潰しにラジオ聞いてて、自分の歪さを再確認する事になるたぁ思わんかった)

どのみち、直せはしないだろうし直す気も現状は全く無いのだけれど。

追影切人 > 「つーか、俺は寿司というものをそもそも食った事がねーんだけど。」

これは俺は男子の残り1割の側になるのではないだろうか。
あまり食べ物に頓着しないせいかもしれない。
アレルギーとか嫌いとか以前に、そもそも食べた事が無い。

(…今度食いに行ってみるかぁ)

回る寿司だと思うけど。懐事情は…まぁ、トントンというか何と言うか。

追影切人 > 何かよく分からんが、男の司会の方がやべー一球をぶち込んだ気がしないでもない。
2本目の煙草に火を点けながら、分からないなりに結構暇潰しになるもんだと気付く。

「男を捕まえる……あー、何だ結婚願望ってやつでもあんのか?」

そういうのもサッパリ分からんので、別の国の知らない言語を聞いているような錯覚に陥りそうで。
知識としては一応分かるが、そういうのと縁が矢張り無いのでピンと来ないもの。

「…警備部の連中も、そういや非番の連中が何人か年の瀬合コンだ!!とかはしゃいでいたような。」

自分も誘われはしたが、「興味ねぇわ」の一刀両断な一言でバッサリである。空気は読まない。

「お、何か回避された感。精気を啜る…ってのはよくわかんねーが。」

くどいようだが、そっち方面は本当に無知に近いのでサッパリである。ある意味で天然記念物。
ただ、一つ分かったのは「…ラーメン偶には食いてぇな」という唐突な欲求が沸いた事だろうか。