2022/08/06 のログ
■ミア >
基本的に。るーるは守るもので大事な事だにゃ。
沿って歩けばべたーな選択肢でよっぽどの事がにゃければ、間違いがにゃい。
「べすと」か「ばっど」に傾けるのに、必要な反則はあるって事にゃ。
暗黙の了解って奴だにゃ。
「それもそうにゃ。
まぁニンゲン以外の方がるーるに厳しく縛られているような気はするけどにゃ。
カミサマにゃんて信仰されてにゃいと消えちゃうらしいにゃ」
カミサマの知り合いにゃんていないけどにゃ。
そういうモノ、らしいにゃ。
「華奈……華奈!覚えたにゃ!ワタシはミアにゃ。
この夏から、というか休みが明けたら転入?するから1年だにゃ」
覚えたにゃ! 信用できるかで言えば三割五分くらいだにゃ。
猫の記憶野は狭いのにゃ。
煙を飲んで煙草を消して。ワルに見えるのに気が利くヒトにゃ。
わざわざこんにゃ所で吸ってたのに、悪い事をしたかにゃ。
んにゃ、そもそもここにいるのが悪い事かにゃ?
――それより
「華奈ちゃん、どこか怪我でもしてるのかにゃ」
平然と振るまっていても、なんとにゃく。
猫に怪我だとか病気だにゃんて分からにゃいんだけどにゃ。
直感、それか虫の報せみたいなもの。
煙の残るその長身に寄って、膝を曲げて見上げるにゃ。
治療も医療も門外漢、猫にできる事にゃんて側にいてやる事くらいだにゃ。
去る時は勝手にいなくなるんだけどにゃ。
■鞘師華奈 > ルールとは無縁の生活は女には一時期あった。…無法のあの街で暮らしていた5年間。
…もっとも、裏には裏なりの”暗黙のルール”みたいなものは矢張りあったなぁ、と思う。
「神様に必要なのは人間の信仰、か。まぁ、異世界の神様とかはどうだか分からないけど…。
少なくともこの星の、この地球の神話とかは大体そういう人間の信仰心が色々と結びついている気はするね。」
神話学とかに精通している訳ではない門前の小僧じみた見解ではあるが。
そもそも、自分も流石に本物の神様の知り合いは居ない…多分居ない筈だ。
「ん、ミアだね…よろしく。夏休み明けの新入生かな。」
ならば後輩だ。別に先輩ぶるつもりなんてさらさら無いのだけれど。
そういう堅苦しいのは苦手だ。仕事上、或る程度の上下関係は勿論しっかり弁えてはいるけれど。
見た目、ワルに見えるかどうかは女にはいまいち分からない…あまり外見に気は使わないからだ。
そもそも、女物の服装とかは苦手だし流行とかにもどちらかといえば疎い性分。
ふと、こちらを覗き込むように見上げてきた猫耳少女の問い掛けに、僅かに目を丸くして。
(――悟られた?…いや、挙動や顔には出していない筈だし…勘、なのかな。)
内心でそう思うが、ゆっくりと呼吸を一つ置く間。それで何時もの調子に戻れば、緩く肩を竦めて。
「いや、怪我とかは全然してないよ…健康そのものさ。煙草を吸ってるのは健康とは言えないだろうけど。」
と、おどけるように付け加えて小さく笑う。
女の不調は主に突発的な眠気や手足の震えなどだが、幸いどちらの症状も今は出ていない。
ただ、この瞬間にも症状が出る可能性はあるので、ある程度気は張って置く必要がある。
(…流石に、初対面の後輩の子にあまり心配されるのも悪いからね…。)
なので、言葉と態度でそこはシラを切り通す。余計な心配を相手に掛けさせたくない。
…それもあるのだが、基本的に猜疑心が常に付き纏う性分なので、一定距離以内にはあまり踏み込ませない慎重さもあったりする。
■ミア >
「そう! ぴっかぴかの新入生にゃ。
ところで華奈はここで何してたのにゃ」
まぁ、見て分かるのはタバコ吸って休憩してただけだにゃ。
学内でタバコを吸ってるのが良い事なのか悪い事なのかっていう基準も曖昧にゃんだけどにゃ。
「健康――――――」
とぼけたように、言う華奈ちゃんの眼を見て。
見て、見て……。
見て。
「んにゃ、それにゃら良いのにゃ!
風紀委員の皆、怪我して帰ってきた後にも病気でもみんな
『大丈夫』って言うからにゃ」
初対面で変な事言っちゃったにゃ。
何だったかにゃ、デジャヴって奴を感じて、つい口を出た。
■鞘師華奈 > 「…私かい?ああ、まぁ気分転換みたいなものかな?
…基本的に学業やバイトが無い時は、割と家に引き篭もりがちだからね。
…それに今は真夏で蒸し暑いから昼間の外出は控えめにしているし。
…ついでに、人の多い場所は避けたいから自然とこういう場所に来る事が多いんだよ。」
その言葉に嘘は無い。気分転換目的でここに来たのだし、そもそも嘘を付く必要も無い訳で。
それよりも、こちらの眼をじっと見てくる後輩猫耳少女の真っ直ぐな視線が痛い。
「――私は風紀委員じゃないんだけど…まぁ、そうか。」
風紀の人たちは割と無茶をする人も多そうだな…と、思うのは失礼だろうか。
自分は公安に所属しているが、どちらかといえば組織の性質上は裏方仕事が多い。
「…まぁ、兎に角私は大丈夫だよミア。…心配してくれてありがとう。」
と、そこは笑みを浮かべて小さく頭を下げてきちんと礼を述べる。気遣いは有り難いものだから。
■ミア >
「んにゃ、気分転換……。
人の多い場所は苦手なのかにゃ。それなら、悪い事したかにゃ」
悪い事してる人を探したりしてたら、悪い事をする側になるなんてにゃ。
悪い事のなんとかたると崩壊にゃ。
「同じにゃ。んにゃ、おんなじに見えたにゃ。
怪我してる訳じゃないにゃら、気のせいだったのかもしれないけどにゃ」
「要らない心配にゃら構わないのにゃ。
それに、ここは居心地が良いしにゃー。フラッと来たくにゃる気持ちも分かるにゃ」
分かっちゃダメなんだけどにゃ。
抑止力も制止力もまるでにゃいのに風紀を名乗って良いのか怪しい所にゃ。
■鞘師華奈 > 「…ん~~いや、例えばお祭とか楽しい賑わいはそれなりに好きだけどね…。
何と言うか、無駄に込み合っているのが苦手というか、気疲れするというか。
どちらかというと、少人数で落ち着いて話したりするのが好みではあるね。」
と、決して賑わいが嫌いという訳では無いというのは補足しておくけれど。
ただ、やっぱりこの女の性分は比較的静かな環境を好む傾向にあるらしい。
「だから、別にミアが悪いなんて事は無いよ…独りで黄昏てるのもいいけどさ?
やっぱり、誰かとのんびり会話をするのも気分転換になると思うんだよ…。
それに、単純に知り合いが一人増えるからね…悪くない事だと思うよ。」
と、彼女の言葉に重ねてそうフォローはしておきつつ。
しかし、顔や挙動に出さなくても矢張り勘付かれるものなのだなぁ、と改めて内心で思う。
煙草を吸うのを止めたので、手持ち無沙汰になり欄干に軽く身を預けるようにしつつ。
「ん、多分気のせいじゃないかな――…まぁ、ここは結構こっそり人が来る事が多いと思うよ。
基本立ち入り禁止で人気が少ないし、眺めも悪く無いからね。今の季節は風も多少涼しくてクールダウン出来るし。」
と、肩を竦めて小さく微笑んで見せる。そういう仕草はどちらかというと男性的だ。
■ミア >
「雑踏っていうのが、苦手なのかにゃ。
落ち着いてっていうのがワタシが苦手なせいかも知れないにゃ」
静かだと寧ろ落ち着かないにゃ。
人の居る場所、息遣い。それを求めて歩き回っちゃう物にゃ。
「んにゃ! 知り合いが増えるのはワタシも嬉しいのにゃ。
最近の事まで何にも覚えてにゃいから、今はできる繋がり全部が宝物にゃ」
のんびり、になるかは分からないけどにゃ。
三秒足を止めるとジャンプしたくなるのにゃ。
改めて欄干にもたれかかるのを、今更危ないだにゃんて止めはしないにゃ。
華奈ちゃんにゃら落ちにゃいだろうし、落ちても無事な気すらするんにゃ。
「此処は涼しいしにゃ……」
一緒になって欄干にもたれて、風を受けて。
折れたりしたら、まぁ落ちるんにゃけど。
その時は一緒に落ちるだけにゃ。
■鞘師華奈 > 「うん、ミアは初対面でまだちょっと話しただけだけど…活発であちこち顔を出してそうな気はする。」
一応、失礼にはならないように言葉に気を使いつつ。
自分とは対照的に、能動的で人の多い場所を好む、そんな感じだろうか。
「……それは過去の記憶が無いって事かな…?」
僅かに怪訝そうに。自身も一度”死んだ”時の前後の記憶がすっぽり抜け落ちている。
そういう意味では、大なり小なり記憶が無いという言葉は気になる所ではあり。
欄干に体を預けたまま、一度後輩少女から視線を外して夜景を仰ぎ見ながら。
一応、定期的に修理点検も入っているようだし、大丈夫だとは思うが…
もし、欄干が壊れて落下しても助かる手立ては幾つかあるのは間違いなく。
仮にミアも一緒に落ちてしまったとしても助けるつもりである。
彼女も同じように欄干に体を預ける様子に、視線を一度そちらへと戻しながら。
「まぁ、ここで出会ったのも何かの縁って奴かな。また学園なり街中で会う事もあるだろうけど。」
その時も、気軽に声を掛けてくれれば幸いだ。仕事の時でなければ、だけども。
そもそも、公安の仕事は秘密裏に動くのでばったり彼女と遭遇することは無い…と、思いたい。
■ミア >
「名前も出自もさっぱりにゃ。
どこから来たのか、自分が誰なのかなんて知らないにゃ」
困った事は、今の所は無かったけどにゃ。
名前だってんみゃんみゃ言ってたらそれがそのまま名前になっただけにゃ。
それでも、まぁ今を生きていて、ミアって呼んで貰えて。
それで十分なのにゃ。
「そうだにゃ、夏が明けたら授業って奴にも顔を出してみたいしにゃ」
もしかしたら教室で一緒になるかも知れないのにゃ。
また、どこかで会うかも知れないにゃ。
「んにゃ。あんまりサボって……同じ所で時間潰してると怒られるし、そろそろ行くかにゃ」
■鞘師華奈 > 「…そうか。」
小さく呟くように、彼女の言葉に一度ゆっくりと静かに頷いて。
記憶が無くても生きて行けるし、この後輩の猫耳少女は前向きだと思う。
少なくとも、以前の自分が無くても『ミア』という存在は今ここに居るのだから。
そして、そんな前向きさは少し羨ましいし…それは力とは違う『強さ』だと思いながら。
「…そうか、確か休み明けから正式編入だっけ。
…じゃあ、これは編入のお祝いって事で…。」
ささやかだけどね、と笑いながら忽然と右手に取り出したのは缶コーヒー。
カフェオレ味だから苦味は無いし、コーヒーに飲み慣れていないとしても飲み易いだろう。
その缶コーヒーを彼女に気軽に手渡そうとしつつ。
「さて、じゃあ私もそろそろ帰るとするかな…ミアはこの後もパトロールかな?
お仕事改めてお疲れ様。帰ったらゆっくり休むようにね。」
と、先輩だかお姉さんぶった言い方になってしまったが、それに気付いてつい苦笑を。
ともあれ、欄干から背を離して一足先に歩き出そうとして…。
「あぁ、どうせだし時計塔を出るまでは一緒に行くかい?」
と、振り返ってそんな提案を。彼女がどう答えるか分からないけれど。
■ミア >
「んにゃ! ありがとにゃ!」
渡された缶を元気に受け取って。苦い奴の甘い奴にゃ。
かふぇおれ、ミルクを混ぜた人間はなんとか栄誉賞って言うのを貰うべきにゃ。
「この後もぱとろーるで今もぱとろーるにゃ。
まぁ、休むのと眠るのは大の得意だにゃ。
華奈も、ゆっくり休むにゃよ」
休むのは任せてくれにゃ。
疲れて見えるのは、華奈も一緒だからにゃ。
「んにゃ!」
元気に返事をして、るーる違反者一名と一緒に、時計塔から撤収にゃ。
■鞘師華奈 > 「…どういたしまして。どうせならなにか食べ物でも奢っても良かったんだけど…。」
流石に、この後もパトロール、もとい風紀の仕事があるのに食べ物に感けている訳にも行かないだろうと。
まぁ、正式編入したら改めて、何か美味しい物でも奢ってあげようか、などと思いつつ。
「…あぁ、この後は帰って飼い猫と戯れたりしてから寝るとするよ。」
などと、猫を飼っている事をさらりと述べながら…やっぱりこちらの不調を見透かされている気がして。
もうちょっと誤魔化す事も覚えないといけないな…と、思い乍も彼女と一緒に歩き出して。
ちなみに、時計塔を出るどころか途中までの道中はご一緒したかもしれない。そんな夜更けの一幕であった。
ご案内:「大時計塔」からミアさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から鞘師華奈さんが去りました。