2022/10/21 のログ
追影切人 > 「――ま、斬れりゃ何でもいいんだけどな、結局。」

善悪だの破壊だの殺しだの、それは”どうでもいい”。俺の最優先は元々が『斬る』事だ。
そういう生き方を貫いてきたが、どういう訳か我ながらすっかり”腑抜け”になってしまっている。

煙草を蒸かしつつ、ここから眺める景色もすっかり新鮮味が無くなって久しいもので。

(――風紀の中でも気勢が高まってんだろうし、なんつぅか……。)

口に出そうとして止めた。くだらない、とばかりに吐き捨てて煙草の吸殻を『斬って』消す。

追影切人 > ――そうやって、後はだらだら景色を眺めながら無為な時間を過ごして。
人知れず、ひっそりと、気だるげに、影はその時計塔から立ち去るのであった。

ご案内:「大時計塔」から追影切人さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にセレネさんが現れました。
セレネ > 十月ももう後半。
陽が昇っていた時間帯より少し冷え、寒さに強い己も流石に肌寒いと思う夜。
カツカツと階段を上がり、最上階まで来れば更に冷えるようだ。

『…此処に来れば、きっと綺麗に見られそうね。』

今夜はオリオン座流星群。
転落防止の柵に身体を預け、蒼が夜空を見上げる。
時間的にはそろそろだと思うが、上手く見られるだろうか。
煌めく星々と、欠けている月は、己の蒼でも眩しくはない。

セレネ > 冷える白い手を軽く擦りながら、ゆったりと待っていれば。
一つ、ポツリと線を描いて流れた星。
黒い色に白い筋が、はっきりと見て取れた。

『始まったみたいね。』

とはいえ、まだまだポツポツとした斑だ。
これはこれで、いつ来るか分からない楽しみというのもあるけれど。

『…彼も誘えば良かったかしら。』

嵌めているペアリングを指先で軽く撫でる。
…いや、既に共に月見をしたのだからそれだけで満足すべき、だろう。

セレネ > 流石に長居はするつもりはないが、今暫くは流れる流星達を楽しそうに眺めるとしよう。
風に乗って香るローズは甘く、優しく。

『――ねぇ、オリオン。
私ね、素敵な人を見つけたのよ。
不愛想で不器用だけど、優しいヒトに。』

誰にも聞かせられない、そんな惚気話を。
星々に訥々と、けれど何処か気恥ずかし気に。
話す姿はどう見ても、恋をする乙女であっただろう。

ご案内:「大時計塔」からセレネさんが去りました。