2019/02/17 のログ
ご案内:「常世博物館 東館」にツクヨミさんが現れました。
■ツクヨミ > 今日も今日とて時間つぶしのためにぶらぶらとほうぼうをさまよい歩いていたツクヨミは
なんとはなし、常世博物館に来てしまった。
幸い入館料は偽造学生証でもタダになるし、何より外にはない空調がきいていて暖かい。
外で凍える必要もないだけマシだった。
展示されているパネルやガラスケース、案内図などを茫洋とした瞳が追っていく。
内容を理解できているのかといえば、それは嘘になる。
《異能》にしろ《魔術》にしろ、ツクヨミの興味をひけるようなものはほとんど無かった。
■ツクヨミ > もしや過去に自分のような《異能》を持つ人物はいたのかもしれないと
そこまで考えて、目で追っていたパネルなどを見比べてみるも
そんなミクロ単位の事象は載っているわけがなかった。
《魔術》の項目も同じ、手がかりになるような物事は何もない。
落胆から、ため息をつく。
もし、自分と同じような境遇の人物がいたのならこれからのことのヒントにはなるかもしれなかったのに。
そこまで考えて、何をバカなことをという思いが湧いてくる。
自分には明日はない。過去もない。今だけがずっと続いていて
それは自分がどうにかして自由になるものではないのだと。
■ツクヨミ > 結局、見るべきものを見ないまま、暖を取るためだけに隅っこのベンチに座り
しばらく時間を潰した後、閉館のために建物を出ていった。
ご案内:「常世博物館 東館」からツクヨミさんが去りました。