2019/04/04 のログ
ご案内:「委員会ラウンジ」にセシルさんが現れました。
セシル > 午後。委員会の打ち合わせ帰りに、セシルは少しぶりにラウンジに寄った。
今は学業に重点を置いているため、委員会の業務に携わる機会は減っている。
それでも、まだ授業が本格的には始まっていない入学式の警邏ならば可能だと判断したのだ。

(今年も、恙無く済めば良いが)

カフェに入り、コーヒーを頼む。
4年目ともなれば甘いものにも流石に慣れてきているが、積極的に摂取するほどには習慣化していない。

セシル > テーブルに腰掛けて待っていると、頼んだコーヒーが届く。
カップを手に取り、顔の前に持ってくると伏し目がちに深く呼吸をし、香りを楽しんで…一口。

「………。」

セシルの性別から考えると少し大きめで薄めの唇から、柔らかな吐息がこぼれた。

ご案内:「委員会ラウンジ」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 4月に入り、進級を控えて細々とした手続きが増えてきた。
入学式の警邏。新入委員の歓迎準備。後輩への指導等等。
散々に人を戦闘要員として扱っておきながら、今更膨大な事務仕事を振るのは如何なものかと思わなくもないのだが。

「…偶には、仕事を断れる様な趣味を探さねばならんな」

残念な事に、ワーカーホリック極まれりといった己は、休日でも仕事を断る理由がない。
という訳で、春休みも間もなく終わりといったこの時期に本庁へ赴き、所用を済ませてラウンジで一息つこうと立ち寄った矢先。

見慣れた風紀委員の制服姿に、同僚が居たかと歩みを進める。
男子制服姿に、見知った顔だと良いがと思いながら相手の座る席まで近づくだろう。

「…こんにちは。もし宜しければ、同席しても構わないでしょうか?」

近付くにつれ、同級生の同僚で無い事は理解した。
急に声をかけるのは些か気が引けたが、先輩相手なら猫を被っていれば良いだろうと社交的な笑みと共に相手に声をかける。

セシル > 中性的な容貌のこの人物は、昨年は学業のためにあまり職務に携わっていなかった。
恐らく少年と同時に職務にあたったことはないが…腰に二振りの剣を差した「風紀委員の王子様」とか一部で呼ばれている「女子生徒」のことは、情報で知っていてもおかしくはないだろう。

「…ああ、構わない。打ち合わせの内容を思い返しながら、一息ついていたところだ」

作られたような中性的な太く強い声が、おおらかな微笑と共に少年に返された。

神代理央 > 此方に応える相手の――彼女の姿を改めて視界に捉え、記憶の引き出しを引っくり返す。
しかし、記憶の大掃除をするまでもなく、彼女が何者であるかは直ぐに思い至るだろう。何せ、彼女は有名人だ。腰に差した二振りの剣も、身に纏う制服の性別が違う事も、噂される渾名も。

「ラフフェザー先輩も打ち合わせ帰りですか。春休みの間くらいは、ゆっくりされていても宜しいでしょうに」

微笑と共に相席を許可する彼女に小さく礼をして謝意を伝えて着席。
近付く店員に注文を伝えると、打ち合わせ帰りだという彼女に小さく笑みを零しつつ、僅かに首を傾げてのんびりしていても良いのでは、と言葉をかけるだろう。

セシル > 噂のことは自覚しているらしい。特別見知っているわけではない同僚から名前を呼ばれても、驚く素振りを見せなかった。

「いや、昨年から学業を優先しているからな…休みの期間くらいはまともに働こうと思っているんだ。
卒業後、教師になった後も風紀委員会には携わり続けたいと思っているし…勘を鈍らせっぱなしではな」

そう言って、肩を軽く竦めながら「ははは」と軽く笑う。

「…それに、休みの間にも働いているのはお互い様だろう」

そう少年に返す表情は、いたずらっぽくも年長の余裕が垣間見えるようだ。

神代理央 > 「学業を優先するのは当然ですし、気にする事もないでしょうに。
とはいえ、先輩の様なベテランが職務に当たって頂けるのは有難い事です。我々は年中人手不足ですからね」

肩を竦める彼女に返すのは、僅かな苦笑い。
戦闘要員からそれをサポートする後方支援。果ては事務方、学生街等の警邏まで。人手など幾らあっても足りないのだから。

「私は進級すれば後輩が出来る身ですし、より一層職務に励まなければならない立場ですから。それに、休みの間する事も正直余りありませんしね」

先程の彼女の様に小さく肩を竦めながら、緩やかな笑みと共に言葉を返す。
運ばれてきた注文の品――湯気を立てる温かなココアに、これでもかとばかりに砂糖を放り込んで、喉を潤すのだろう。

セシル > 「…確かに、私のような異邦人は学ぶことが多いからな。
委員会活動を主軸にして卒業に必要な単位を取得することも可能なのだろうが…それではその後が大変になってしまう。

…連携やらの勝手はそれなりに理解しているつもりだが、私自身の力は微々たるものだよ。それでも、頼ってもらえるとやり甲斐は感じるがな」

異能も地味、魔術もそこまで派手には扱えない…肉体的にはほぼ普通の人間。
謙遜しながらも、その口調や柔らかい笑顔からはくさった感情は伺えない。

「休みの間なぁ…私も鍛錬に精を出すことが多かったが…」

そこまで言ってコーヒーカップを持ち上げて…目の前の少年が「ココアに」「これでもかとばかりに」砂糖をぶち込むさまに、ちょっと真顔で目をむいた。
流石に、手にしたコーヒーカップをどうにかしてしまうほどは動揺していないが。

神代理央 > 「先輩が日々努力と鍛錬を怠らない人であることは、風の噂で僕も耳にしています。そういった方が風紀委員に所属している事そのものが、イメージとして大事な事だと思いますよ。
…御謙遜を。先輩が積み上げてきた実績と経験は、異能や魔術にも劣らぬものだと思いますよ。私個人としても、先輩の様な方と御一緒出来れば任務が捗ります。近接戦闘は苦手な方でして」

僅かに茶目っ気を含ませた笑みで応えつつ、砂糖マシマシシュガー全部乗せなココアを嚥下して満足げに吐息を零す。

「そういう時に、何か打ち込める趣味を持っている人は羨ましい限りで………先輩?」

と、溜息交じりに答えようとして、真顔になった彼女に不思議そうに首を傾げる。
何か可笑しな事を言っただろうかと、少し思案気な色を湛えた瞳で彼女を見返すだろう。