2019/06/03 のログ
ご案内:「風紀委員会本庁 会議室」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 本庁で開かれた定例会議の後。
参加者達が立ち去った後の会議室はしん、と静まり返り静寂に包まれている。
先程まで、活気ある討論が行われていた形跡は欠片も無い。資料も道具も全て片付けられ、今は薄暗い会議室に残るのは己のみ。

「……ああ、特に大した事は無い。我々が責め立てられる事も、賞賛される事も無い。実り有れども収穫には至らぬ。何時もの事だがな」

そんな室内に響くのは、携帯電話で話し込む己の声のみ。
壁に凭れ掛かり、窓から委員会街の夜景をぼんやりと見下ろしつつ通話を続ける。

「だからこそ、粘り強く動かねばならない。報道機関への圧力と、宣伝活動については引き続き当初の予定通りに。血気盛んな連中を抑え込むのも忘れぬ様。……それじゃあ、また後日」

神代理央 > 通話を終え、再び静寂が戻る会議室。
正確には、窓を静かに叩く雨の音が無音を妨げているだろうか。

「…そういえば、夜から雨の予報だったな。タクシーが捕まると良いんだが」

流石に雨の中を歩いて帰るのは面倒だ。
物憂げな視線で窓の外を眺めながら、ぼんやりと思考に耽る。

神代理央 > 今は、己のなすべき事をすれば良いだけの事。
極論、風紀委員であることも。此の学園の生徒であることもその手段の一つでしかない。
どうせ一度しかない人生なのだ。思うが儘に生きる事の出来る金と力があるのなら――

「…まあ、夢想に耽り過ぎるのは良くない事だがな」

己自身に小さく苦笑いを零すと、硬質な革靴の足音を響かせて会議室を去る。
後に残ったのは、雨音のみが響く静かな空間のみ——

ご案内:「風紀委員会本庁 会議室」から神代理央さんが去りました。