2020/06/18 のログ
ご案内:「風紀委員本庁」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 >
「よいしょー…っと、こんなとこかな…?」
机を四角形になるように並べて、椅子を等間隔に並べる
此処は風紀委員本庁の会議室
明日行われるらしい定例報告会のための準備を、唐突に任された
相変わらずお願いされると断れない性格
■伊都波 凛霞 >
この性格、直さないと厄介事を押し付けられる気もするのだけど、性分だから仕方がない
過去にはなんどか治そうと試みたものの、尽く失敗に終わっているのだ
誰もいない会議室で椅子を一つ引っ張り出して、座る
机に頬杖をついて改めて見渡してみれば、なかなかの広さだ
「うーん、集まるのかな…?」
明日は予定がなければ自分も参加することになる
ここ数週間で色々と報告し、情報を共有すべきこともたくさんあるしたまには…と
問題はこの風紀委員という組織、真面目な人は真面目なのだが
結構な比率で個性豊かな生徒が揃っていることでも知られている
■伊都波 凛霞 >
風紀や秩序を守るためには当然それなりに危険な仕事も多く、
そうなると強力な異能や、戦闘・鎮圧向けの異能の持ち主が自然と増えてくる
そういった手合はなぜか独善的だったり、所謂『尖った』生徒が多い印象がある
単独で落第街に出かけ、違反学生を処分する──など、特に協調性に欠けるイメージだ
要するに、定例報告会なんかにわざわざそういう風紀委員が来るだろうか、という心配である
「ま、明日になってみないとわかんないね」
独り言ちてため息一つ
■伊都波 凛霞 >
実際に風紀委員に共有する必要な情報を持っているのはそういった生徒達に違いない
呼びかけに応じるのか?
いや、そもそも呼びかけがある連絡方法をもっているのか?
持っていたとしてちゃんとチェックをしているのか?
そういうところすらやや怪しい気がするのは気の所為だろうか
明日、自分一人だったらどうしよう
やや現実味がありそうな不安に駆られる
ご案内:「風紀委員本庁」にルナアイズ・ラーゲンフォルエルさんが現れました。
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 風紀委員本庁の会議室。
普通風紀委員くらいしかいないであろうその場所のドアを、コンコンとノックする音。
「誰か、おられるかしら?」
■伊都波 凛霞 >
「?」
はて、自分に仕事を頼んだ受付の人とは声が違うし、誰だろう
今日は会議の予定なんかは入っていなかったはずだし──
「空いてますよー」
特に鍵なんかもかかっていない、ノブを回して押せばドアは開くだろう
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「ありがとう、失礼するわ」
涼やかな声で返事をし、かちゃ、とドアを開けて入っていき、そしてスカートのすそを掴んで優雅に一礼する。
「初めまして。私はルナアイズ・ラーゲンフォルエル。風紀委員、というものに興味があって見学に来たのだけれど、よかったかしら?」
■伊都波 凛霞 >
「え、あ、はいはじめまして……」
なんかあまりにも場違いな雰囲気の少女が現れ一瞬呆気に取られてしまった
学校制服のスカートの裾をつまんで礼をする生徒なんて初めて見たかも知れない
「見学…?ここは会議室で何もないけど……
っと、風紀委員の伊都波凛霞といいます」
立ち上がって姿勢を正し、こちらも自己紹介
「誰も案内の人付かなかったのかな…此処は警察みたいなものだから、あんまり勝手にうろうろは出来ないんだけど」
うーんと小さく頬を掻きつつ
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「あら、そうだったのね……ごめんなさい、礼をして入ったら通してくれたものだから、よいものだと思ってしまったわ」
頬に手を当てて困り顔に。
なお、優雅な礼にあっけに取られているところを、そのまま入ってしまっただけである。
「リンカ、というのね。よろしく。でもどうしようかしら……帰った方がよいのかしら。風紀委員という組織には、とても興味があったのだけど……」
■伊都波 凛霞 >
ガバい…風紀委員本部なんだからセキュリティ、もっとしっかりして…
明日の報告会にあげるべき内容が増えてしまった
「うーん、此処にはそれほど案内できるところはないといえばないけど…風紀委員に興味があるの?」
先程の優雅な立ち振舞の様子を見て、あまりそういった印象は感じなかったけれど
逆にどうして興味をもったのか、は気になるところかもしれない
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「ええ。ええと、そうね……改めて自己紹介をした方が、話が早いかしら」
そういって頷くと。
「――改めまして。異世界『グラン・ディーニス』より参りました。ラグリシア王国王女、ルナアイズ・ラーゲンフォルエルよ。と、いきなり言っても信用してもらえないかもしれないけれど……王族として、街の治安を守る組織というものに興味があったの。この島の文明は、グラン・ディーニスよりも発達しているから、そういった組織からも学ぶことが多いと思ったのよ」
なんて言っても疑わしいかしら、やっぱり……と少し困ったように首を傾げる。
■伊都波 凛霞 >
「ああ、そういう」
聞く人が聞けば 電波かな… と思われそうな内容だが
幼少の頃から常世の島で育った凛霞にはそれは別段妄想語りでもなんでもなく
転移荒野なんてものが存在する時点で『在って然り』なのである
「でしたら王女様。この建物を見学するよりもやはり街へと出るべきです。
城下…というわけではありませんが、この常世の島の町々の至るところで風紀委員は秩序を守るため活動していますよ」
あと受付で組織の会報などをもらうといいですよ、と付け加えて微笑む
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「そうなのね……やはり現場に出ないとダメ、ということかしら」
納得したように頷く。
デスクと現場の乖離……という話とはまた違うが、実際に現場で動いている人間を見る方が実践的である、というのは、彼女にとっても納得のいく話だったようで。
「会報ね、ありがとう。ええと、風紀委員は、目印を持っているのかしら?」
こう、エスカッシャンみたいな……と問いかける、ついでに。
「それと、出来ればでいいのだけど、普通に接してほしいわ。私は王女という身分だけれど、一人の学生としてここに学びに来たつもりなの。王女としての興味を隠すことは出来ないけれど、学友には学友として接してもらいたいのよ」
■伊都波 凛霞 >
百聞は一見に如かず、百見は一考に如かず
そして百考は一行に如かず、である
「そうですね。風紀委員としての活動をしている時は制服に腕章をつけているかと思います、こういう」
どこからともなく赤い腕章を取り出して見せ目印ですよとよく見えるように両手で持って
続いて聞かされた、身分を気にせず接して欲しいという言葉には笑顔を返しながら
「お言葉ですが王女様。知ってしまった上で普通の学友として接することは難しいと思います。
お姫様や王子様が城下におしのびで遊びにゆく時は、只管に正体は隠すものですよ?」
無論、対等の立場で接して欲しいという気持ちはわからないわけではない
けれどそれならば、自身の立場を明かさないという行動の選択は重要なのだ
それだけで萎縮する人も、警戒する人も、凛霞のように礼を払って接する人もいる
「もちろん、努力は致しますけど!」
終始笑顔のまま、そう言葉を締め括る
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「なるほど、腕章ね。わかったわ、ありがとう」
そういって、じーーーーっとその腕章を見る。この場で記憶してしまおうといわんばかりに。
そして、しばしの凝視の後。
「うう……疑問に答えるためとはいえ、やはり軽率だったかしら……。ごめんなさい、難しいことを言ってしまったわ」
申し訳なさそうに頭を下げる。
事実、言うとおりだ。
まず王女という身分を信じられない可能性が高い上に、それを受け入れれば、普通は相手を『上の身分』と認識してしまう。
王族という肩書は、ルナアイズにとっては『少し特殊な責任を背負っているだけ』であるが、普通の人間からすれば『高貴で目上』なのである。
そして、ここまで特殊な肩書を持っていて、普通に接してほしい、というのは無理筋である。
「では、そろそろお暇した方がいいかしら。邪魔をして、ごめんなさい」
■伊都波 凛霞 >
「いえ、お気持ちはわかりますから」
凛霞自身も感じたことはある感覚
いわゆるスクールカースト、どんな教育機構でも必ずあるもの
見ず知らずの大勢、しかも精神的に未成熟な子供を箱詰めにする以上必ず発生してしまう格付けである
身分がどうとか、そういったものの社会的縮図だろう
そういう時は、自分から距離を詰めなければ何も変わらない
否、変わる可能性を視認することすらできなかった
少しだけ過去を思い出しながら、去ろうとする少女を呼び止める
「あ、一つだけ…風紀委員の中でも、赤い制服の人達がいて…。
ええと、その、割と彼らは過激というか、そういった役回りの方々なのでお気をつけて」
特別攻撃課の情報を一応伝えておくことにする
■ルナアイズ・ラーゲンフォルエル > 「……なるほど、わかったわ」
頷いて、自分の知識に当て嵌める。
騎士団の中にも、苛烈な攻めを担当する騎士団は存在する。
多少違うだろうが、大筋は似ているのだろう。
「ありがとう、リンカ。
――今度は、学友としてご一緒出来たら嬉しいわ」
そういって、また優雅に一礼して、その場を辞した。
ご案内:「風紀委員本庁」からルナアイズ・ラーゲンフォルエルさんが去りました。
■伊都波 凛霞 >
最初から最後まで優雅に去る、その背中にこちらも礼を返して、小さく手を振る
──1秒、2秒、3秒
「…はー…、き、緊張した……ええー…普通会議室に来る…?王女……?」
こんな調子で明日の会議…定例報告会は一体どうなってしまうんだろう
ただただ不安しかない凛霞だったが、この後更に会議の進行役まで押し付けられてしまうとは
いかな慧眼を持ってしても見抜けなかっただろう
ご案内:「風紀委員本庁」から伊都波 凛霞さんが去りました。