2020/07/13 のログ
■ラヴェータ > 「それは...どうだろうな。私は少なくとも逃げたからな
だが、確かにこれからに生かせばその通りになるだろうな
やり方なんぞ知らんがな!」
ははは、と自らを嘲るように乾いた笑い声で応えて。
一先ずこの空気を断ち切るような。
こんな空気を作ったのは私だ。断ち切るのも私がやるべきだろう。
「そうか....。
なら、これだけは言っておこう。お前は満足しても、残された奴らはどう思うか。それだけは貴様が、自分自身の脳味噌で考えてみろ」
指先を額に当てて、トントンと軽く叩いて。
「それがだな、今の監査役の輩がな、やってられるかだとか行って逃げ出しそうだとか聞いたのだ。
そこで、だ。理央」
やれやれ、と言った様子で語り出して一変。
理央の両肩に手を置き、ここからが本題だ、とでも言いたげな明るい調子で。いやさっきまでのはなんだったんだ。
「正直言うと私はお前が心配だ。いつかそこらへんでくたばられては寝起きが悪い。私の監査役になってついでに私は貴様を監視する
どうだ?ついでに私を自由にもふる権利をくれてやろう」
面白いだろう、とでも言いたげな雰囲気で。
自信満々に、最高の思いつきだろ?とでも言いたげに。
ほら、もふれるぞ、と言いたげに。
そう、提案する。
理由は、楽しそうだからと、言葉の通り...
■神代理央 > 「…フン。貴様はそれくらいで丁度良いのだろうな。逃げても良いじゃないか。おかげで風紀委員会は、優秀な犬…じゃないな。狐を手に入れたのだから」
この空気を断ち切ろうとする彼女に乗る様に。
此方も揶揄う様な声色と口調で言葉を返す。再び椅子は軋み、彼女に向けて僅かに身を起こすだろう。
「……それは…いや、そうだな。考える事にするよ。全く。私の周りの連中は、何時だってそうやって、私に何かを考えさせる」
と、愉快そうに、しかし何処か安心した様に笑う。
しかし、次いで投げかけられた言葉には、きょとんとした様な表情を彼女に向ける事になるだろうか。
「監査役が……?それはまた。第一級監視対象の監査役ともなれば、それなりの権限と手当が保証される筈だが…お前、何をしたんだ?」
と、僅かに呆れた様な視線を向けていたが。
続く彼女の言葉には、今度こそ驚いた様な表情を。
肩に置かれた手にすら気付かない様な表情を、彼女に向けるだろう。
「……私が、お前の監査役に?心配で、楽しそうだから、だと?」
と、彼女の言葉を反芻した後、暫しの沈黙。
やがて、自信満々の彼女を見返す表情には、次第に笑みが広がる。
クスクスと、面白い事を聞いた、とでも言う様に――
「……ク、あはははは!この私を。鉄火の支配者を。心配だから、と。楽しそうだから、とお前の監査役にしようというのか。
…良いとも。面白い話だ。乗らせて貰おう」
「しかし、私が監査役になったからには、楽が出来ると思うなよ?護るべきモノと、私の理想の為に。精々働いて貰うとしようか」
そう告げる己の表情には、最早破滅的な穏やかさは無い。
何時もの様に、傲慢で、尊大で、自信と矜持を持った風紀委員として。彼女の言葉に頷くだろうか。
……監査役になれば、堂々と狐姿の彼女をもふれるとか思ってない。思ってないかもしれない。思わなくもない。多分。
■ラヴェータ > 「狐も犬の一種だそうじゃないか。なら別に犬でも問題あるまい」
「貴様は学生なのだろう?なら悩み続けるぐらいが当たり前だ。皆悩んでいるさ」
まだ学生のうちに悩めていいではないか、と。
今は悩む時期だ。今のうちに大いに悩め、少年よ。
「なぁに。毎日報告するだけだ。やった事を事細かにな。その後はこうやってのんびり揶揄って回ればいい」
そう、24時間何をしたか。事細かに、適当に書き連ねる。そして、私に揶揄われた風紀が監査役に文句を言いに行く、クレームがいく、と。
自由行動が過ぎる私を手に負えなくなってきた、と言う事だ。
まあ、よく続いた方だと私は思う。
どうにも先日始まった定期試験で初日からボロボロだったらしく、ついに耐えきれなくなったらしい。
単位よりも解けないことが辛かったらしい。
「なあに。私からすれば貴様なぞただのガキだ。貴様を監視するぐらい容易いさ。
その過程で貴様の手伝いをさせられる程度なら、喜んで協力してやろうじゃないか
貴様こそ私の監査役が楽だと思うなよ?」
いつもの神代理央だ、と確認すれば、こちらも傲慢に語ってみせようか。
その程度余裕であると、むしろ貴様の方が心配だと。
「手始めにこの尻尾でももふってみるか?ふさふさだぞ?触らせてくださいと言えば触らせてやろう」
なんて、尻尾を後ろで揺らしながら揶揄うように尋ねる。
ニヤニヤと、ほら言ってみせろと。
楽しそうな...最初に膝に座っていた時の様なラヴェータだった。
■神代理央 > 「…まあ、貴様がそれで良いなら別に構わないんだが」
態々犬から狐に言い直したのに、とちょっとあんにゅいな表情。
「…成程。ならば精々悩むとしよう。悩んで悩んで、その果ての選択がどうなるか――お前も精々、見ていればいいさ」
と、朗らかに。朗々と。笑みを浮かべるのだろう。
「ふむ?それだけか。報告書の類は些か面倒ではあるが、それはお前に書かせる。それくらい頑張れ。日記みたいなものだ」
早速監査役としての仕事を一つぶん投げた。それでいいのか監査役。
とはいえ、それは少なからず交流のある彼女を信頼しての事。或る程度の自由は――今も大分自由だが――彼女に与えるべきなのだろうし。
寧ろ、此れから大変なのは彼女の被害に合う風紀委員では無かろうか。クレームの行先がよりにもよって鉄火の支配者。何ソレ聞いてない。
笑顔でクレーム握り潰さないで下さい。シュレッダーにかけないでください。無言で不機嫌そうに威圧してこないでください。
と、風紀委員達の切なる悲鳴がこれから響くとか響かないとか。
「…フン。その餓鬼に首輪を握られ、リードに繋がれている事を忘れるな?私は今迄の飼い主の様に、優しくはしてやらぬからな」
と、尊大な笑み。
それでも、心配してくれているらしい相手には、ちょっとだけ柔らかな表情を浮かべてみせるのだろう。
「……そういうのは、狐に戻ってからにしてくれ。触りたくない、訳じゃない」
揶揄う様な口調の彼女に忌々し気な視線を向けると、フイ、とそっぽを向いてしまうだろう。
もふもふには勝てなかった。残念。
■ラヴェータ > 「ああ見ているとも。見ているから精々私を楽しませてくれよ」
小馬鹿にする様な笑みで見下して。
「なぁに問題ない。ただ上の方が報告書が雑になったと感じるだけだな」
ケラケラと笑って。
自分で書くなら大喜びで手抜きしよう。
どうせそこまで細かい報告書が求められているわけではないことは知っているのだ。
最低限書いて、それを旧監査に見せつけて嫌がらせにでもすればいい。
血の涙を流すことだろう。
「私をただの可愛い狐と思っていたらある日唐突に死ぬかもしれないぞ?精々頑張れ神代理央」
見下して見下されて。これぐらいの関係が一番やりやすいのかもしれない、なんて思いつつ。
ただ、その奥にある柔らかさに免じて言葉だけにしてやろう。
「む、そうかまあそれは後ほどでということだ。
では、私はそろそろお暇するとしようか。さらばだ、理央。書類整理、精々頑張るといい」
影に潜りながら...
「そう言えば、貴様。女装の支配者とか言われてるらしいな。ハハハハハ!」
思い出した様にそう言い放ち、大笑いしながら影へと沈んだ。
...てっきり自宅に帰るとばかり思い込んでいた神代が病院に帰った事に文句を言いながらも大人しくもふられたのはまた別の話。
■神代理央 > 「お前が風紀の犬でいる限り。そして、最低限の報告がなされている限り。文句など言わせぬさ。何せ、報告書の先にある名は、私のものなのだからな」
楽し気に笑う彼女に、此方も緩く笑みを浮かべるだろうか。
因みに、そんな報告書を見せつけられた前任者は茫然自失の後
【常世ナンパツアーin夏休みだよ全員集合!】
なる旅行会社のツアーに応募し、夏休み中浜辺のごみ拾いをしたらしい。一人で。参加者は彼だけ。悲しい。
「御互い様だ。私はお前が死なぬ様に。お前は私が死なぬ様に。互いに努力しようじゃないか、駄狐」
彼女の事を。監視対象である彼女を駄狐、等と呼ぶのは己だけかもしれない。それくらいの関係の方が、御互い気が楽だろうし。
肩肘を張らない監査者と監視対象。少年と狐。
しかしてその実態は、落第街の恐怖の象徴と、風紀委員会の切り札という組み合わせ。
違反部活の明日は、どっちだ。
「…ああ、そうだな。長々と引き留めてすまなかったな。私も引き継ぎの書類を準備せねばならないし、また後日、打ち合わせでもしようか」
と、影に潜る彼女を見送ろうとして――
「……誰が女装の支配者か!誰が!」
無人となった会議室に、不機嫌そうな少年の声が響く。
後日、病院への帰路についたことへの文句に小言を返しながら、狐を撫で続ける鉄火の支配者の姿があったとかなかったとか。
ご案内:「風紀委員会本庁 小会議室」からラヴェータさんが去りました。
ご案内:「風紀委員会本庁 小会議室」から神代理央さんが去りました。