2020/08/04 のログ
羽月 柊 >  
柊の標。それは複数だ。
それは彼女も知っているかもしれないし、これから出逢うのかもしれない。

例え回りくどい言葉でも、他人へ言葉を伝えることを、諦めはしない。
そう思わせてくれたのは、ここで己に出逢ってくれた全てのモノへ。

そして、目の前の芥芽あるという彼女にも。

「いいや、それが貴方の良い所でもあるのだろう。
 
 俺も、まだ自信らしい自信は無いが、
 貴方がた先輩陣のように、出来得る限り…尽くさせてもらうとしよう。」

己の夢は一度灯を消した。

だが、それでも、夢尽きても……俺の言葉が届くなら。


そうして立ち上がる。
話している間に夕刻に近づき、委員会街の生徒もまばらに帰路につくモノが出てくる。
逆に、これからが委員会の時間だというモノもいる。

「…では、こちらは帰って研究の方の仕事があるので。
 そちらも、気を付けて。」

そう頭を軽く下げ、挨拶をすると、男は小竜を引き連れ去っていく。

ご案内:「委員会街」から羽月 柊さんが去りました。
芥芽 ある > 「はい、ではまた!」

一礼して歩き去っていく、羽月柊先生。お供には二匹の竜を引き連れて……ああ、もう絵になるなあ……!!
思わずぶんぶか手を振ってお見送りをしてしまう私。

「はぁ……いい……」

思わずため息をついてしまうほどのイケメンオーラ。
ああ、いい空気吸えたなー。明日からまた頑張れる!

ふと、見回せばまばらに帰路につく生徒たちの姿。
中には男女一緒の姿も……不純異性交遊ではあるまいな?
いや、いくらなんでも勘ぐり過ぎだよね……?

「……私も浮いた話とか、欲しいなぁ」

独り身、24歳。彼氏とかいません。
……言ってて虚しくなってきました。
もう日も暮れるし、帰ろうかな……見回りの仕事は、ちゃんと果たしたよね……?

うん、帰ろう。
折角の余韻が消えないうちに帰ろう。

なんだか微妙にとぼとぼとした足取りで私は帰るのでした。

ご案内:「委員会街」から芥芽 あるさんが去りました。