2020/10/14 のログ
ご案内:「風紀委員会・小会議室」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
拝啓
お父様、お母様
今日も美奈穂は絶賛ピンチです

心の中で両親にお手紙している美奈穂。
今日も床に正座させられています。
怒られることなんてしましたかしら?、と判ってないのですけど。
目の前の机に並んでいる、椅子に座った人々からの視線が痛いのです。

『~~、8体を退治している』

え?、とお顔を上げます。
朧車、わたくし退治なんてしましたかしら?、というお顔です。
身に覚えがなく、今日はなんか向こうの席に座ってご機嫌な◦レオンシュレーゲルスタインハウゼンベルガードルフ伯様——ケットシーの猫伯爵様の方を見て、首を傾げさせます。
視線が合った猫伯爵様も首を傾げるのです。

なんのことかしら?
もしかして今日は褒められ案件!

ぱぁっとお顔が明るくなるお顔です。
先に正座させられている意味を忘れるのです。
・・椅子の上でも正座をしてしまう、正座に慣れた美奈穂に正座は罰になってないのです。

『その際に巻き込まれた風紀委員会や鉄道委員会、祭祀局の重軽傷者は38人・・運が良かったのか、死者は出ていません』

報告を続けられるそれに、美奈穂はまたべそをかきそうな顔になるのです。
全く見覚えがないのです。
――あちゃ~というお顔をした猫伯爵様には覚えがあるようですけど。

幣美奈穂 >  
『——『大朧轟』を怒らせたようだが、攻撃したのかね?
 いや、そもそもどうやって見つけたんだ?』

その質問に首を傾げさせます。

「えと、きちんとお参りしてお邪魔しますってしただけです・・」

声を小さくしながら答えるのですけど。
何が不思議なのでしょうか?
そこからが分からない美奈穂なのです。

『閉鎖空間に囚われたのではなく、自ら自由に出入りしたと。
 レオンシュレーゲルスタインハウゼンベルガードルフ伯が言っていたが?』

おぉ、流石です!。
美奈穂にはまだ覚えきれていない猫伯爵様のお名前をつっかえずに言える人が!
思わず胸の前で小さく拍手しますと、睨まれてしまいます。

「えと、あのです。
 変に封されてますところがありましたので、
 こう・・鳥居を作ってお参りして、お邪魔しました」

指で鳥居を書いて、ニ拝二礼一拝をしてみせます。
これでも結界などに関してはスペシャリスト・・なんと、空間の中にいるモノを仮神として拝んで入ってしまったのです。
人も亡くなったら神様、石にもお手洗いにも神様、なんでも受け入れて奉るウェルカムな古神道。
よっぽど拒否するや断絶してなければ・・ですけど。
そういう空間に普通に「お邪魔します」してしまった美奈穂です。

「それで、なんかお話してくれそうでしたのでなんで現れたのかって聞いてましたら。
 離してる途中でなんか急に怒ったのです!」

手ぶりを交えてびっくりした表現。

『話したのかね!?』
『あれはないにゃ~、固焼きせんべいはないにゃ~』

驚く声もある中、猫伯爵がぽろりっ。

「えぇ~、だって皆様、テレビとか映画みるときに食べたりするって・・」

猫伯爵様に反論です。
話しはじめかけようとした瞬間で、入った袋を大きな音を立てて開けたのです。

幣美奈穂 >  
何を話したのか聞かれましたが、猫伯爵様と一緒に首を傾げさせます。
その後も、大朧轟さんが話してくれるのですが、ばりんぼりんと食べてる音で聞こえなかったにゃ、というぽろり。
食べるものは選びましょう。

「美味しかったでしょう?」
『美味しかったにゃ』

うんうんと頷き合う一人と一匹。
そのあとも、大朧轟さんにお茶を差し上げようとして、あつあつなお茶を滑らせてかけてしまったことや、
途中で猫伯爵様のスマートフォンに電話が入って来たり。
一人と一匹で話がそれて雑談してしまったり、
話が長くてちょっと寝ちゃったり、
足がしびれた猫伯爵様が煩かったり、と。
お話をことごとく潰してきた一人と一匹の話に、朧車も我慢したんだ、とずれた同情がちょっと流れてしまうのです。
怒るのも、やむなし。

だが・・。

『それによる調査団や護衛隊の被害が甚大。
 更に、既に朧車と戦闘状態であった3か所では朧車ごと対処していた人員に被害』

え?、なにそれ?
と目を大きくする美奈穂。
チベットスナギツネのお顔になる、美奈穂に抱きかかえられていたせいで全て見てしまった猫伯爵様。

幣美奈穂 >  
『護衛隊を率いた、『鉄壁』ランスロット主任は皆の避難を支えていたが。
 後ろから急に攻撃され態勢が崩れ、前から大砲があたり盾が飛び。
 更に大朧轟に踏みつけられて全治一週間の重体です』

あの、なんか風紀委員会カラーの鎧とおっきな盾をもった人?
時々お菓子くれるから好きですけど、お怪我したのですね~。

と、自分と関係がないとほのほのした雰囲気をみせる美奈穂ですけど。

『あぁ、あれにゃ!。こいつの結界にあたって跳ね返ったやつにあたった赤い鎧の騎士にゃ!』

猫伯爵様、きちんと見てました。
『幼子と猫め~』と怒り攻撃してくるのから逃げ回る、猫伯爵様を抱えた美奈穂。
大物だけに怪異力が強く、相性が悪かったのです。
空間からまた自由に逃げ出した美奈穂にごぃんっと当たっただけで、本人は無傷。
この時、調査団を率いていたどこぞの副部長もちょっとお空飛んだそうです。

逃げ回る美奈穂は、隠れやりすごそうと。
また変な空間を勝手に開けて入り・・そこに囚われ戦闘していた風紀委員などが、
突き破ってきた大朧轟に、空間を作っていた朧車ごと粉砕。
そう、被害が広がったのです。

そんなの、知らないの。
と、逃げるのに必死だった美奈穂は首をフルフルしますけど。
チベットスナギツネなお顔をした猫伯爵様は、今日は証言者・・証言猫として、ぽろりぽろり。


――そんなこんなで、がっつりがっつり怒られた美奈穂なのでした・・。

ご案内:「風紀委員会・小会議室」から幣美奈穂さんが去りました。