2020/10/25 のログ
ご案内:「風紀委員会本庁:総合受付」に貴家 星さんが現れました。
ご案内:「風紀委員会本庁:総合受付」に園刃 華霧さんが現れました。
■貴家 星 > 受付。
受付とはその通りに受け付けるものである。
況や委員会街に在る風紀委員会の本庁などに於いては様々な物事を。
例えば島民の相談事から投書を受け付けたり、様々な手続き関係の窓口にもなったり。
生活委員会と間違えて来る方を案内したり、通報案件の手配をしたり、他えとせとら、えとせとら。
「つ、つかれる……」
よもや刑事部の仕事ではないのでは?と思うも、どうやらこれらも部内事務の一環であるらしく、
時折持ち回りで担当をしたりしなかったりする。本日は私がそうなっていて、慣れない業務に尾が萎れるようになっていた。
「しかし、斯様な事も島の維持には必要なこと。平穏とは努力によって培われるのだな……」
そろそろ昼時に差し掛かろう刻限。訪う人も次第に減り、些か独り言も漏れた。
幸いにして窓口に残るのは私一人。咎める誰かは一先ずおらぬ。
空調の効いた室内は快適で、ややもすれば眠気を誘うものだった。
■園刃 華霧 >
色々と考えることも悩むこともあったが、しかし、結局は異動を決める。
決め手は……ちょっとした連絡から。
……こういうのがアレ、なのかもしれないが。
けれど、こればっかりは曲げられない。
「で。」
それはそれとして、こういった手続き、とやらは本当に面倒で。
単に一箇所で終わるかと思えばあれやこれやと行く羽目になったのだが……
「んん?」
最後に立ち寄ったところで、なんかうとうとしてるケモミミがいる。
これは、さてどうしてやろうか
「……わっ」
■貴家 星 > 少し前には朧車なる敵性怪異でてんやわんやの大騒ぎであり
それらに前後しては『ディープブルー』なる違反部活の話が持ち上がり、
更に更にと近頃は歓楽区の"奥の方"で風紀委員を付け狙う何者かが現われたとの報があり。
「…………zzz……」
折しも青垣山では紅葉が見頃を迎えていたり、常世渋谷では様々な仮装を始めとした賑やかしい催しものが執り行われている。
おお、そろそろ学園祭なども近いではないか──等々、思慮深く様々に想いを馳せ、次第に意識が微睡んで──
「──ふがっ!?」
突然の声に身体が跳ねた。バネ仕掛けの絡繰り細工も斯くやに跳ね飛んで椅子を蹴っ飛ばして盛大に尻餅を搗く。
その際に悲鳴が挙がりもしたが、どのような悲鳴であったかは子細を省くものとする。
「おご、おごご……な、なに奴……ではなくて、うむ。よくぞ参られたし……瞑想中につき失礼を。
本日は何事が出来したものであろうか。陳情の類であれば案内をするものであり、手続きであれば要件を伝えられたし」
確かな事は尻が痛い。
しかし風紀委員である為、そこは何事も無かったかのように振る舞い、着席し、
来訪者に穏やかな声を放るものである。
■園刃 華霧 >
さて、目の前の相手がナニカ考えていたか。
それとも、ただただぼんやりしていたのか。
その辺の実態はともかくとして。
我らが同僚様は愉快な声とともにずっこけた、という事実だけは目の前にあった。
(こっそり撮影 素知らぬ顔)
「……アー……」
とりあえず、何かはしまっておいて、と。
そのまま見守っていれば、定位置に戻って何事もなかったかのように振る舞う相手。
意外と図太いな?
「いヤ……なンか、こイツを最後、此処に出しテおけっテ言われテな」
ちょっとした書類を差し出す。
一応、意識はしっかりしてるっぽいか?
■貴家 星 > 居住まいを正し何やら言葉を迷っているように見える相手を視る。
「ほうほう書類であるな。拝見致す」
訪れたのは制服姿の年若い女性。
見たところ私と然程に背格好や年齢が離れているようには視得ず、
つまるところ常世学園の女生徒であろうと思われた。
些か独特な語調に、剣のような歯列が覗く様は異邦人や好意的な妖を思わせもする。
であるから書類もそういった物かと思ったが意外にもそうではなかった。
異動願い。それも刑事部への申請書であった。
「おお其方も風紀委員であったか!しかも刑事部!これは有難い。
いやなに私も実は刑事部であり、昨今の人手不足振りに些か困っておったのだ。
他所で務めておられた方が参るとなればこれは頼もしい。早速手続きと相成ろう。
御名はええと園刃華霧──うん?」
喜ばしい事に声が弾んで相好を崩す。けれども出された書類に記された名前は──視た記憶があった。
夏休みも前になろうか、些か変わったことをしていた風紀の一集団があった。
善性か悪性かはともあれ、それらが無くなった頃に拘置所に収められた者達がいたと。
そのリストで視た記憶だ。
「……つかぬ事をお伺い致すが、ええと……少し前に何か色々しておられた?」
言葉を選んで問い返す。
書類に不備は無く手続きに不備も無い、何一つ疚しい所は無いのであるから、
私の問いは単なる好奇心であるとか、他愛の無いものだ。
■園刃 華霧 >
さっきもそうだが、妙に古臭い物言いをするな、とは思った。
考えてみりゃ、ケモミミな生き物、人とは違う生き物ってやつだ。
それなら違う生き方、違う世界を持ってても不思議じゃないし、
なんならはるか年上ってことだってあるわけだ。
まあ、そんなことでナニカ変わるほどできた人間でもないんだけれども。
「……」
そんな風に、つらつらとどうでもいいことを考えながら、書類を見る相手を眺める。
割と真面目に仕事をしているところを見ると、さっきのはたまたまか、はたまた天然か。
「……ン?」
どうやら、刑事部のメンツだったらしい。
まさかまさかの、である。
しかし、こんな歓待ムード出されるとは思っても居なかった。
しかしその次に出た言葉は……
まあ、そりゃ気になるか。
「……ァ―、うん。まあ、色々ト。
不都合なラ、取り下げル?」
ひょっとして、最終審査、みたいなやつであろうか?
ま、それならそれで仕方ない。
此処で喧嘩してもしょうがないし。
■貴家 星 > 問いに返る言葉は肯定で、続く問いには此方が慌てることとなる。
「いやいや滅相も。書類に不備は無く経歴に不備も無し。
何事があったにせよ、其方が今も風紀委員を続けておるのは善き事であるし。
続けられるのもまた善き事に違いなく思う。……うむ、すまぬ。
気になってつい不躾な事を聞いてしもうた──というか其方2年生であるし、先輩であるな」
手が数度宙を掻いて、それから書類を確と手にして引き入れる。
正式な書類を個人判断でどうの、等したら盛大に叱られが発生しようものであるし、
これから同じ部の仲間になろう者に対する態度ではなかった。
空咳を数度して空気を切り替えんと試みよう。おほん。うぉっほん。
「えー……改めまして。書類は確かに受理するものであり、
此方の方できちんと届けますれば御安心されたし。後は──」
言葉の居住まいをも正した所で昼時を知らせるチャイムが鳴った。
受付も昼休みに入る為、一時の閉幕である。
「──む、チャイムが……そうだ園刃殿、御時間はどうでしょうか?
丁度時分ゆえ昼食など。これも多少の縁、これから同じ部の仲間でもありましょうし」
それを丁度良いと思った。
他意無く仲間が増えるのは喜ばしい。
その増えた仲間と友好を結べるのなら尚の事。
我らが先達レイチェル・ラムレイ殿とてそう断言してくれようもので。
かの『鉄火の支配者』こと神代殿とて反論はすまいと思うことであるから。
一緒にお昼ご飯など如何?とお誘いをかけてみる次第。
■園刃 華霧 >
「アーあー、気にシなサんなっテ。
実際、なンかしたノはホントだシ。
むシろ、はっきリ言われタほーが気楽だシな」
たまーに、だけど。
妙な眼で見られることがない、とは言わない。
それならそれで、なんか言えよ、とは思うのだが、こうして面と向かって言われたりすることはあまりない。
まあ、もともと不良で通っているからかもしれないし、もはや気にもとめないのだけれど。
でも、やっぱりこうやって聞かれるのは割とすっきりする。
「ン? ああ、うン。
どウせ暇だし、いイけどさ。」
お昼、か。そういえば、こうして誰かに誘われるのも久しぶりかもな。
……そこは、アタシの悪食の噂のせいかもしれないけれど。
ともかく、別に断る理由もないのでOKする。
そういうのは嫌いではない。
■貴家 星 > 「園刃殿は気風の善い方であるなあ。きっと刑事部の水は合うものかと思われる。
頼れる先達としてかの"時空圧壊《バレットタイム》"の異名をとるレイチェル・ラムレイ殿も、
気持ちの良い御仁であるゆえ、何かあらば声掛けなさるのも宜しかろうもので」
気にするな。とあっけらとしてみせる様子に安堵の溜息を吐き、
「おお、それは良かった!では暫しお待ちくだされい」
昼食への誘いを二つ返事で受けて貰えたことには歓声を。
少なからず、提案を了承して貰える事は喜ばしい。
だから私の尾もゆうらりと立ち上がって揺らめいて、追従するように席を立ち準備となった。
『Closed』と書かれた札を受付に出し、いざいざぐるりと回って園刃殿の前へ。
「おっと、そういえば自己紹介をしておりませなんだ。
私は貴家 星と申します。学園には今年の春からでして、風紀には5月頃から参加しております」
こうして前に立つと園刃殿のが些か背丈は上、耳を加味すれば私の方が上、と行った塩梅。
特徴的な抑揚や、その歯列の他に尾などは無く、ふむふむと何かに納得するように頷く。
「さてさて何処に参りましょうか。委員会街の食事処と申しますれば和食ならば松月庵。
洋物ならばダンデライオン。軽食類なら本店を常世渋谷に持つ有名な店が一時的に出店なさっている所が」
確か盛りの良さが有名な店であった。
名前は些か脳裏に浮かばず、こめかみに指を添え思い出すような素振りともなった。
■園刃 華霧 >
「アー……ウん、そう。そウ、ね。
覚えてオく。」
時空圧壊……その二つ名が出てきたのは、まあ当然と言えば当然ではある。
ただ、その名には少しだけ複雑な気分を感じる。
目の前の相手に悪気もなにもあるわけではなし、何かを言うつもりもないが。
それでも気分は気分、やむを得ない。
それで、少しだけ曖昧な返事を返す。
「貴家 星、ね……こレから部署も同じラしーシ、よろシくな。
サスっち、ショーちん……さて、どースっかな……」
最後は少し独り言のように。
人に勝手に妙な呼び名をつけるのはいつものこと。
最近どうもネーミングにキレが無い気がするから、少し考える。
「アー……マぁ、だいたい制覇シてるカら、何処でもいイよ?
好きナとこ、選んデ?」
実際、下手をすればはしご、なんてこともしてるので店自体に頓着はない。
それなら相手の行きたいところに行くのがベストだろう。
■貴家 星 > 「……?あ、勿論私めを頼ってくださっても宜しかろうものでして。
学年と歴は及びませんが、刑事部では園刃殿より先輩と言えなくもなく!」
何処か言い淀むようになった園刃殿に首を傾いで見せもして、
けれども直ぐにバネ細工のように元に戻って言葉を放って胸を張る。
けれどもけれども、耳は聡く動いて園刃殿の独り言を聞き逃す事も無し。
「そのどちらかであれば『ショーちん』の方が耳馴染みは良さそうに思いますれば。
いやしかし『サスっち』も中々……縮めて『サッチー』などはどうです?」
それとなく提案をしながらに本庁を後にして昼時の委員会街をすずろ歩く。
緩やかな秋風は、様々な問題ごとなど全て夢であるかのような心地よさで思わず瞳を細めようもの。
行く先については一任された事もあり、言葉を受けて思案するように腕を組みもした。
「であればダンデライオンに参りましょうか。この刻限であればランチタイムをしておるはず。
お近づきの印と先の不調法のお詫びがてらに相伴に与って頂ければと思います」
結論は洋食。小規模ながらに味の良いダンデライオンへと足を向けた。
ややあって店の扉を開きドアベルを鳴らすと、客はそう多くも無く頃合いのよう。
特別な所なく、いわゆる洋風な調度の店内は可もなく不可もなくといった塩梅である。
「園刃殿は何を頼まれますかな。此処はランチセットがお得ではありますが、それ以外も中々善い所でして」
奥の4人掛けのテーブル席へと案内され、ゆったりと座りメニューを開く。
本日のランチはA、B、Cの3種類があり、それぞれオムライスセット、メンチカツセット、ナポリタンセットであった。
■園刃 華霧 >
「そレは、ソれは。頼もシい先輩ダな。
そンじゃ、なんカあったラ頼ろッカなー?」
気を使ってか何か。ともあれ、バネじかけのようにピョコピョコ動くこの相手は、なかなかに楽しい。
気持ちを切り替えて、けたけたと笑って返す。
どうやら、行く先には少なくとも幾つかは、面白いものが待っているらしい。
「サッチー、ね。そッチがイイんなラ、それデいこッカ?」
ちょっとアレかと思わないでもないけれど、相手がいいならいいことにしようと思う。
相手の意志は尊重しないとな?
「ダンデライオンか。
なンか、洋食より和食っテ感じだケど……ソうでもナいのナ?」
考えてみれば、それも偏見みたいなものか。
そんなわけで、大人しくついていくことにする。
「あンま気にスんなっテ、だかラ……」
相手のまあ社交辞令も含んでいるだろう言葉に軽く返しつつ……
そして、店につけばランチメニューへ眼を注ぎ……
「……ンー……B、かな……」
Aは……うん、今はまだ、いい。
なら、それ以外だ。
■貴家 星 > 「相見互い言うものなれば是非是非。人と言う字は支え合うことを示しているそうですし。
まあ私は妖なのですが」
愉快そうに笑う園刃殿に倣うように笑ったのは入店前のこと。
今はサッチーこと私はメニューを前ににらめっこを暫し興じるものである。
「和食も勿論好きですが、ずうっと同じと言うのも飽きようものでして。
何より松月庵は蕎麦は美味いのですが、こと天麩羅となると学生街の長寿庵のが宜しかろうものでして」
合間合間の食事談議には言外に天麩羅が好物である事を示し、園刃殿が決めるに合わせて言葉が追う。
「然様ですか。では私はAのオムライスセットを」
セットにはそれぞれアイスコーヒー、ミニサラダ、ミニデザートが付いて来る仕様である。
メンチカツの場合はご飯とロールパンが両方付いて来る辺りが人気の秘訣と想起する。
給仕の女性に声を掛け、注文を。それが過ぎれば奥まった席は静かなもの。
「そういえば園刃殿は何ゆえに刑事部に異動願いなどを出されたので?
私などは治安に関わる物事が多いかと思い所属しておるのですが」
お冷を一口し唇を湿らせ、それとなく雑談が一つ。
好奇心に尾がゆらゆらと揺れているのは、御愛嬌としたいところ。
■園刃 華霧 >
「アー……そうイう方ね。
なラ、今度、岡田とか行ってミる?」
ちょっと奥まったところにあるので、意外と知られてない天麩羅の専門店。
あと、夜は割とお高めだけど昼なら……いや、昼もちょっと高いな。
そんなこんなで知る人ぞ知るなのだ。
「んー……なンでかっテーと……ン―、マぁ……
誘われタりとか、知り合いが来る、とカ……色々、かねェ」
ごまかしているわけでも何でもなく、いろいろな要素が絡み合った結果、なのである。
まあそのせいで、一瞬やめようかどうか、と悩んだりもしたのだけれど。
■貴家 星 > 少し遠くで店主が調理する音が聴こえる。
食器の擦れ合う音はきっと入口付近の客人のものだろう。
天井隅に設えられたTVでは『刑事x探偵』の再放送が時間外れに流されていた。
「ぬぬ、岡田。知らぬ店名ですが、その仰りようだと──さては名店。
よもや園刃殿も天麩羅好きとはよもやよもや。これは楽しみが増えましたなあ。
であれば近い内に訪うてみましょうか。立地は解りませぬが、折しも紅葉の時期。
ゆるゆると散策がてら参るのも宜しゅうものかと」
それらの音に負けじの語調と言葉の羅列は園刃殿を天麩羅好きと見定めたがゆえ。
うんうんと何度も頷き、早速と携帯端末を取り出し、店を検索し──
「……………」
止まる。
何故ならばお値段が、お値段だからである。
赤い瞳が二度見するように園刃殿を視、それから何事も無かったかのように端末を閉じた。
「そ、それで……成程知己の方がおられたのですな。
そしてその方に誘われたと。それは善きことに思いますなあ。
園刃殿が頼りにされている証左でありましょう。
……であれば、もしや先だっての騒擾でも御活躍を?」
閑話休題。
刑事部に異動する経緯を語る様子に頷き、しかして最後の言葉は囁くように細くなる。
先だっての騒擾。則ち裏常世渋谷に於ける朧車騒動のことである。
一般には噂や都市伝説として知られ、けれども風紀の間では確かな事として伝わりしこと。
■園刃 華霧 >
「あ」
すごい、固まった。
そして何もなかったかのように元に戻った。
この辺の切り替えの良さ、悪くない。
まあ、ちょっと高めだよなあ、やっぱり……
少なくともこのランチの倍以上はするわけで。
「ま、"お近づきの印"で、ご招待、シてもいイよ?」
ケラケラと笑う。
どうせ食事くらいしか使うところがないので、それなりに持つものは持ってる。
……最近は買わされることもなくはない、が。
「まー……そレこそ、"色々"なコト、で行き先がナーって感じだったシね。
オサソイ、は助かったケど。
……うン?」
――先だっての騒擾
ふむ。ちょっとムツカシイ言葉だが、まあなんとなく言いたいことはわかる。
といっても、最近はろくになにもしていない、というより最近も特に何もしていない。
「……ァー、いヤ。特に、何もシてない、ケど。」
あんまり期待させても仕方ないので、素直にそういう。
■貴家 星 > 「ぬ、ぬぬ……いやそれは流石に……いやしかし」
愉快そうに笑む園刃殿に対し此方は10人が見たら12人が渋い顔を称するだろう顔になる。
お近づきの印に此方も昼食に誘っているからであり、中々どうして傍から見れば面妖であるかもしれず。
「ま、まあ今は先に腹を満たしましょう」
真実、料理を運んで来た給仕の女性の顔色は怪訝そうであった。ちなみ
Aセットはオムライス、アイスコーヒー、ミニサラダ(千切りにされたニンジンとキャベツ)、ミニデザート(プリン)。
Bセットは大き目のメンチカツ2枚にアイスコーヒー、同じミニサラダ、ミニデザート(チーズケーキ)。
それにご飯とロールパンが2個。
ボリュームを鑑みるとAが不利に見え、けれども黄色い枕のような様相がそれを感じさせない。
写真より量が多いのでは?と思うが、きっとサービスの類だろうと心裡で肯首するものなり。
「……その、まあ……話題を掘り返すようで申し訳なくもあるのですが。
その"色々"があって尚お誘いを頂けたのなら、それは園刃殿の人徳と言えましょう。
仔細を知らぬ身でアレコレ言うのは憚られようものですが、私は仲間が増える契機に立ちあえて喜ばしく思います」
スプーンを手にしてオムライスを切り崩し、一口運んで機嫌良さげに耳が揺れ。
合間に言葉を交わして歓談とする。朧車関連には関わっていなかった言には数度頷くものである。
何故ならば常世島には様々な出来事があるため、園刃殿が別の案件に関わっておられたのだろうと予想したがゆえ。
「いやいや、そうであっても御謙遜めされませぬよう。
一つ大きな事件があれど、全ての風紀委員がそれらにかかずらう訳にも参りませぬ。
役割分担、という奴でありますな!」
ケチャップの酸味に気分を良くし、今に鼻歌でも諳んじそうな声をあげた。
■園刃 華霧 >
百面相、とは言わないが色々と悩ましい顔をするサッチーを面白そうに眺める。
まあ、そうだろうな。
けれど、わかっていてもやるのだ。
「ン、そウね。」
見慣れたセットがやってくる。
地味に量の気前がいい割にお値段は控えめ、というお財布に優しい仕様である。
こういうのも嫌いではない。
「ンー……? 別にイイってバ。
なンなら、知らンことハ聞けバいいシね?
別に聞かレるは、ヤでもなイし。」
いい加減、聞かれるのには慣れたし嫌でもない。
そんなことをいいながら、メンチカツに箸をいれた。
サクッといい音がして衣が崩れる。
ふわり、といい匂いが漂ってくる。
あえてソースも何もつけずに、一切れを口に入れる。
肉の味と、肉汁……それに火が程よく通った野菜の味。
うまい
「そソ、役割分担、役割分担。」
ケタケタと笑う。
まあ実際のところは、ろくに仕事をしてない不良なのだけれど。
まあ、流石に知り合いが多い部署に行くのだから……少しは真面目にしないと、とは思う。
少なくとも……妹の前では多少はカッコつけておきたい。
まあ、どうせ分かられてるだろうから適度に手も抜くのは変わらないだろう。