2021/01/24 のログ
ご案内:「特務広報部部室」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
静寂に包まれた特務広報部室。
その最奥――といっても、大した広さではないが――にて、執務椅子に腰掛け、パソコンのモニターに向かう少年の姿があった。

「……やはり、先日の男は特にデータが残されている訳ではない、か。まあ、外見だけで絞り込もうとする方が厳しいだろうが…」

先日、落第街の路地裏で出会ったスーツの男。
何か気になった…という訳では無いが、念の為検索をかけてみた次第。まあ、案の定何も引っ掛からなかったが。

神代理央 >  
落第街での違法薬物の流通。
比良坂冥の元監視役の死亡。
自身を含む特務広報部への相次ぐ襲撃。

悩ましい事は山ほどあるが、どれも今一つ解決への道筋が立てられない。
他の課や部とも連携していかなければならないだろうが…。

「……千日手、という訳では無いが…手詰まりとも言える。
此方から行えるアクションが、違反部活への攻勢に留まるというのも問題か…」

諜報や情報収集の為の部署が欲しい。
そういうのは、刑事課や公安委員会の仕事なのだろうから、其方ともっと連携を取っていきたい。
やりたい事は沢山あるのだが……一筋縄ではいかないというのが、悩ましいところ。

神代理央 >  
まあ、考えてばかりいても仕方がない。
小さく溜息をついて立ち上がると、慣れた手つきでインスタントコーヒーを準備する。
ウォーターサーバーと大量に常備されたガムシロップのおかげで、取り敢えず糖分の補充には事欠かないのは良い事だろうか。

「……まあ、今は隊員達の働きに期待しつつ、此方で出来る事をするしかない、か」

湯気を立てる珈琲をふーふーと冷ましながら啜る。
甘ったるい人工の甘味が、喉を潤していくのだろう。

神代理央 >  
「……さて、そろそろ仕事に戻らねばな。何時までも、個人的な調べものをしているわけにもいくまい」

隊員達の訓練メニューを練り直さなければ。
タブレット端末を抱えて立ち上がると、コートを羽織って部室を立ち去る。後に残されたのは、ぼんやりと室内を照らすモニターの灯りだけ、なのだろう。

ご案内:「特務広報部部室」から神代理央さんが去りました。