2021/02/14 のログ
ご案内:「委員会街」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > 「えぇ、えぇ……そう……これ、を……神代、理央……くん、に……それ、と……こち、らを……同じ、部署、の……方々、へ。ふふ。」

くすくすと、楽しげに女は受付の人物に頼み事をする。


「生徒、証……? あぁ……そう、そう、ねぇ……大事、よねぇ……怪し、い……相手、かも……しれ、ない、もの……ねぇ……ふふ。えぇ、もち、ろん……こち、ら……あり、ます、よぉ……?」


差し出したのは、まごうことなき正当な学生証。
偽造品でもなく、一般の生徒であることを示す、それ。


「お品、も……改め、て……いただ、いて……も、かまい、ませ、ん、からぁ……ふふ。既製、品……で、面白み、は……ない、けれ、どぉ……?」


置かれた品は、どれも一流のブランドのチョコレートの箱である。
無論、開けられた形跡もない。


「彼、お忙し、い……で、しょう? 此処、が……一番、確実、かと……思って……あぁ、それ、と……こち、らは……レイチェル、ラムレイ……さん、に……あの、方、も……ふふ。大、ファン、なの、よぉ……」


うっとりとした顔で告げる女。
受付の少年は、少し顔を赤くしつつも学生証や品を改めていく。

シャンティ > 時期が時期だけに、そういう贈り物は多い。
むしろ、またか、と思うほどである。

本当であればもう少し個人宛に贈りたいところではあるが、あまり多くの委員に贈ってしまうと怪しく見えるかも知れない。誠意ある贈り物で疑われるのはあまり面白くもない。他に、此処に付け足して贈ってもそれほど違和感のなさそうな人物となると――


「本当、に……本当、に……感謝、して、いる、のよぉ…… あぁ、そう、そう……こっち、は……伊都波……凛霞、さん、へ。すてき、な……方、よ……ね、ぇ……ふふ」


光なくして影はなく、影なくして光なし。彼らもまた、この舞台になくてはならない存在であることは疑いもない。最近、やや光の方が輝きが強いのも、また確かではあるが。


「あぁ……名前、は……別、に……こち、らの……メッセージ、カード、で……十分、よぉ……?」


カードの表には、『貴方のファンより』と、それだけが記されていた。


「だっ……て、ぇ……恥ずか、しぃ……で、しょう?ふふ。」


そういって、唇に人差し指を当てて笑ってみせた。

シャンティ > (……昔のように、個人個人が力を持って一つの旗の下で蠢く……そんな組織があったら、もっと面白くなるのかしらねぇ。『蜥蜴』さんも悪くはないのだけれど……)


考えている間に、確認作業の終了が告げられる。
これで贈り物は届けられることだろう。


「ごく、ろう……さ、ま。ふふ。じゃ、あ……貴方、に、も……」


そういって、検品済みの中から一つ、小さな箱を選んで差し出す。


「ハッピー……バレン、タイン……ふふ。絶対、に……届け、て……ね、え?」


くすくす、と笑って庁舎を後にする


さて、この届け物は彼らに届くだろうか

そして、メッセージカードにそれぞれ差し込んだメッセージ

落第街での『何か』の胎動を示すソレ
違反部活の蜂起を示すソレ

たとえ、気づかれなかったとしても、それはそれで構わない

ただ、そう。せっかくの届け物なのだから、彼くらいは気づいてくれたら楽しい。『蛇』絡みで得た情報の精査に追われているだろうし、その”一助”になるなら……きっと彼らの争いにいい刺激になるだろう。

――ただしく、『贈り物』になりますように


「……あぁ……素、敵な、日々……の、訪れ、を……ふふ。早く、争い、に……なぁ、れ……あは」


くすくすと女は笑って、どこかへと去っていった。

ご案内:「委員会街」からシャンティさんが去りました。