2021/02/24 のログ
神代理央 >  
「妹……ああ、雌なのか。まあ、名前からしてそんな感じはしたが。
…しかし何だ、ブロッサム。警戒するのは分かるが、私はそんなに危険人物に見えるかね?」

此方をじっと見つめるブロッサムに小さく苦笑い。
こういう時、なまじ警戒心や敵対心にだけは聡い自分が嫌になる。
よもや、動物から警戒されていて、それを察知出来るなんて知りたくはなかったが…。

「…まあ、そんな感じだな。結構な高さから落ちてしまったから、防御魔術が間に合わなくてね。
普段であれば、こんな怪我はしないんだけど…。
…野菜か。必要な栄養素は錠剤で摂取しているし、大丈夫じゃないかなって思うんだけど…」

少女の勘違いには気付かぬ儘。
食事について言葉を投げかけられれば、ふむ、と考え込む様な素振りの儘首を傾げてみせるのだろうか。

「……いや、幣にはまだ早いというか。出来れば参加して欲しくない、というか…。……まあ、そうだな。幣が大きくなって、もっと強くなれば、機会があるかもしれないな」

参加してみたい。そんな少女の言葉には、複雑な表情を浮かべつつ…取り敢えず、その意思を尊重する言葉でお茶を濁すのだろう。
出来れば、この純粋無垢な少女に、汚れ仕事などさせたくない。
負傷だけではない。女性の風紀委員ともなれば、違反部活生に捕まれば――

「……ん?どうした。私におねだりしても、何も出てこないぞー?」

そんな思考は、足元に感じるぺしぺしとした感触で中断される。
何事かと視線を下に向ければ、其処には甘えた様な鳴き声を上げる猫。
思わずふにゃり、と破顔しながら、そんな猫の顎をそっと撫でようと手を伸ばしてみたり。

幣 美奈穂 >  
神代様の言葉に、ブロッサムの耳はぴくりっ。
でも身動ぎせず真直ぐに見るだけです。

「ブロッサムちゃん、ちょっとシャイなんです。
 そういう時は、誰かと一緒じゃないといけません」

梯子を支えて貰ってください、と伝えているつもりです。
先輩さんとしてきちんと指導なのです。

「あー!、お薬とかじゃだめです!。
 肉欲ばかりじゃだめなのですよ!」

めっ、と。ちょっとほっぺを膨らませます。
肉ばっかり欲しがるのは駄目なのです。
・・しっかりロビーの中に言葉が響いたのか、ロビーがしーんと静かになります。

「すぐに大きくなりますもの。
 それにわたくし、もうオトナなのですから」

早いと言われると、ついつい言ってしまいます。
でも夜は9時とか10時には寝てしまいますので、夜のお仕事は基本的にはまだまだ無理なのです。
みなさんと鍋パ・・タコパかもしれませんが。
いつか美奈穂も一緒にやってみたいのです。
・・荒仕事なんて、一切思いつかない美奈穂です。

神代様の脚をぺしぺししている子。
伸ばされた手も肉球でぺしりっ。
ふにゃっとした肉球の感触を与えます。
・・そう、女好きなこのにゃんこさん、男に撫でられる気などないのです。

神代理央 >  
「シャイ…か。……まあ、そういうこと…なのかな?
ブロッサム。私は別に、お前の主人……じゃないな。ええと、お前のパートナーに危害を加えたりしないよ。だから、そう睨んでくれるな」

じっとこちらを見つめるブロッサムにちょっとだけ苦笑い。
けれど、少女の言葉を否定はせず、やんわりとブロッサムと視線を合わせて声をかけてみたり。

「…いや、その。あまりきちんと食事をする時間が……。
あと、その。みてぐ……美奈穂?少しだけ、声を小さくしてくれると、嬉しいんだが……」

思わず名前で呼んでしまうくらいには、動揺してしまった。
流石にロビー中の視線を集めてしまう程に静まり返ってしまっては、此方も何時もの様な毅然とした態度を維持する事も出来ず――困った様な、少しだけ恥ずかしそうな表情で、言葉を紡ぐのだろう。

「……そうだね。幣は十分大人だよ。だけど、私達の仕事はその…危険だし、怪我をする事も多い。それ以外にも、あまり楽しいとは言えない仕事が多い。
何時か、幣の力が必要になる時は来るかもしれない。でもそれまでは、急いで私たちの様な仕事をしようと、思わなくても大丈夫だよ」

…少女に力が無い、とは言わない。
けれど、己が行っている様な"汚れ仕事"は、少女には、させたくはない。
だから、先程の様に少しだけ困った様な笑みを浮かべて。小さく首を振るのだろうか。

そんなちょっとだけシリアスな雰囲気も、肉球の感触を感じれば表情は崩れてしまうのだろうか。
無理に撫でようとはしない。猫が嫌がることはしないのが信条である。

幣 美奈穂 >  
言われてもじっと、護衛のように身動ぎせず。
姿勢を一つ崩さないブロッサム。
プロ意識を感じさせるものです。

「緊張しなくていいのよ?」

ほのほの、美奈穂はそんなブロッサムちゃんを優しく撫でるのです。
自分が護衛対象とみられているなんてまるで気付いていません。

「ダメですよ?
 女の人とか・・食べてないのですか?」

きょとりと、少し気遣うような心配げな視線。
お母様とか、そういう心配してくださる方とかバランスのいいお食事を作ってくださる方がいないのかしら?
美奈穂、少し心配です。
少し声を小さく、と言われて。不思議そうな顔をしながらこくりと素直に頷きます。
美奈穂と呼ばれ方が変わったのも気付かず、というか、気にならないのです。
色々な人に呼ばれますので。
・・受付辺りとかの女性が、ひそひそしている姿があります。

確かに。
高い所はあまり得意ではない美奈穂です。
高所恐怖症、というほどではありませんが。
梯子とか登るのは苦手なほうです。
楽しくない仕事・・むむむっ、頬に指を添わせて考えます。
どんなお仕事でしょう・・雑事も楽しくしている美奈穂です。
なかなか思いつかないのです。
でも、壁新聞係、そんなに危険なのですね・・美奈穂、初めて知りました。

ちぇっ、何もでないのかよ!。
と、八つ当たり気味に神代様の靴をがじがじするにゃんこさんです。
わんこさんの頭の上に登ったにゃんこさんは、そこにしがみ付くようにおなかぺったり。

「何かお仕事ありましたら、任せてくださいませ!」

自信満々な美奈穂なのです。
それに合わせてか、他のにゃんこさんたちもなんかどや顔を見せます。

神代理央 >  
「………っ、ごふ!ごほっ!ごほん!
み、美奈穂?それは、その言い方は、その。色々と語弊があるというか、誤解を招くというか…!」

流石に、風紀委員会で風紀を乱す様な噂が広まったら困る。
何が一番困るかと言えば、あながち身に覚えがない訳でもないのが困る。
だから割と全力で。結構必死に。少女の誤解を解くためにぶんぶんと首を振るのだろう。
ブロッサムが護っていなければ、肩を掴んでぐわんぐわんしていたかもしれない。

「……いや、美奈穂に悪意がある訳じゃないのは分かるんだけど…分かるんだが…。うん……はあ…」

こほん、と息を整えて。
それでも、深い溜息を吐き出してしまうのは…仕方のないことなのだろう。

そんな有様だから、靴に噛り付く猫にも反応出来ていない。
因みに、己の靴は結構高級の部類に入る革靴だ。
齧ったら案外美味しいかもしれない。

「…そうだな。うん。あ、この前みたいに食事を準備してもらうのはお願いするかも知れないな。夜間に大勢で動く事が多いから、軽食でも用意してくれるのは有難いよ」

さて、気を取り直して…というわけでは無いが。
少女の意気込みと猫たちのどや顔を見れば、苦笑しながらこくり、と頷いた。
ブロッサムの様子と御機嫌を伺いながら――少女の頭を撫でようと、そっと右手を伸ばすのだろうか。

幣 美奈穂 >  
けほけほするご様子に、心配そうな視線を向けます。
やっぱり調子が悪いのかしら?
怪我が痛いのかしら?
と思いましたが、伝えられた言葉にきょとんと瞬きです。
少し首を傾げさせてしまいます。

「そうなの・・ですか?
 はい・・気を付けます?」

どこに語弊があったのか判っていない美奈穂なのです。
ロビー内のひそひそがそこかしこで・・。

「大丈夫ですか?
 お疲れですの?
 やっぱりお野菜が足らないのではありませんか?」

気づかわし気な言葉を掛けます。
それに目を大きくしてみるブロッサムです。
ブロッサム、きちんと理解していたのです。

「あっ!、はいっ!
 あっ、そうですわ。
 わたくし、初めてですけど食べてくださいませ」

お料理大好きな美奈穂です。
食事を作って欲しいと言われると頭を撫でられながら嬉しそうなお顔。
少しはにかむように頬を染めて、両手の指を豊満な胸の前で交差させます。
やってみたかったけど一人だと出来なかった、初めてやってみるお料理もあります。
生春巻き、ライスペーパーで包むベトナム料理です。
具を葉野菜や野菜スティックにすれば、お野菜不足も解消できるでしょうし。
具材だけ用意して、皆さんで自由に巻いて貰ってもいいかもしれません。
氷を下に敷いて野菜をご用意しておけば、隙に皆さんで食べて頂けるかもしれません。

耳にしてしまい、ぶほーっと飲んでいたコーヒーを噴出した風紀委員もいる中で。
意外と美味い、と牙を立ててがじがじするにゃんこさん。
それを見ていた他のにゃんこさんものそりと起き上がると、ガジガジしてみるのです。

神代理央 >  
「……ああ。気を付けてくれ。いや、本当に。特に、私以外の男子生徒と話す時も、そういう話題は本当に。ほんっとうに、気を付けてくれ」

伝わったかな…伝わってると良いな…。
なんて、ちょっとだけ遠くを見つめたくなるのだが。
第二の犠牲者(?)を生み出さない為にも、切実な声色で少女に訴えかけるのだろうか。
…風紀委員会内部の噂は、今度誰かに頼んで誤解を解いて貰おう。
誰が良いだろうか。思い浮かぶ相手が……うーん…。

「…ああ、そうだな。野菜、うん。野菜はちゃんと取る様にしよう。取り敢えず、ほうれん草かな…」

貧血とは違う理由で倒れそうだし。
なんて、考えていた、のだが。

「……うん、そうだな。初めてでも別に………………」

暫し、硬直。
ギシリ、と油の切れた機械の様な動きで…誤解しか生まない様な仕草の少女に一度視線を向ける。
次に、珈琲を噴きだした委員に視線を向ける。
ついでに、周囲の委員にも視線を向ける。

「……誰か、美奈穂にあの…あれだ。あれ。保健体育…じゃ間に合わないな。いや、何でもいいから。
取り敢えず、情操教育から頼んでも良いかな」

投げかけた言葉は、静まり返ったロビーに響く――かもしれない。

「……その、美奈穂。今度、女子の委員とお勉強しなさい。
その上で、男子にかける言葉を、きちんと選ぶようにしなさい」

百歩譲って、同年代の女子委員なら冗談で笑って済ませられるだろうが。
少女の年齢と、それにそぐわぬ見た目からそんな事を言われたら大変宜しくない。主に評判が。
あと、誰にでもこんな感じでは誤解を招く恐れがある。本気にする男子生徒だっているかもしれない。
だから、深く深く溜息を吐き出した後。せめて男女の色々について勉強して欲しいと少女に願うのだろう。

「……それじゃあ、私はそろそろ仕事に戻るよ…。後で、ブロッサム達に差し入れ持ってくるから。
良い子にしているんだよ、美奈穂。…ブロッサムは、美奈穂の事宜しくな」

此れ以上、針の筵に収まっている勇気もなく。
そっと猫たちを一匹ずつ丁寧に革靴から引き剥がすと、よいしょ、と立ち上がる。
そして、再度ぽんぽんと少女の頭を撫でれば――何時もより少しだけ足早に、執務室に向かって立ち去っていくのだろう。

幣 美奈穂 >  
昨年の終りの月頃から活発に活動している『金×黒』同人集団の面々。
それだけで御飯が何倍も行けそうなネタがごろごろと転がります。
彼女らの布教活動、もとい、腐教活動もまた踊り狂うように弾む事でしょう。
ただ、特務広報部に批判的で厳しい視線を向けていた風紀委員、その視線が生ぬるい緩い感じになっているかもしれません。
緊張感が保つのが難しい空間なのです。
ブロッサムの厳しい目も、なんか憐れむような色がにじんできています。

「お野菜、美味しいですわ。
 じっくり食べてくださいませ」

お野菜をたくさん取れば、リオお兄様も健康で元気もりもりになるでしょう。
そう確信している美奈穂です。
ホウレン草だけだと足らないのもいろいろあると思います。
でも、お浸しは美奈穂も好きです。

結構な数の視線が、神代様を向いています。
投げられた言葉に、まずは男子学生たちが目を反らし。
遅れて女子生徒たちが目を反らします。
そして、何か変なこといいましたかしら?、と首を傾げさせる美奈穂です。

「あっ、はい!
 怪我に気を付けて、お仕事頑張ってくださいませ!
 また今度、大きくて太い(みみずさんの黒焼き)ので元気いっぱいです!」

黒焼き健康、次はみみずを持っていくつもりな美奈穂です。
軽く手を振って見送る美奈穂。
周囲の様子に不思議そうにしながら。
今日も平穏にお仕事の時間を終えて、ブロッサムちゃんを連れてお家に帰るのでした。
今日も常世島は平和だったのです。まる。

ご案内:「風紀委員会ロビー」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「風紀委員会ロビー」から幣 美奈穂さんが去りました。