2022/01/06 のログ
ご案内:「風紀委員会本庁 エントランスロビー」に追影切人さんが現れました。
追影切人 > 斬奪怪盗との激闘の傷も既に癒えて、また退屈な警備部の仕事に逆戻り。
とはいえ、新年早々『上の連中』の一部から呼び出しを食らったのが面倒臭いったらありゃしない。

風紀委員会本庁――風紀委員会の中枢とも言えるそのエントランスロビー。
周囲は常に風紀委員会を始めとして、人の往来や一息つく者、軽い打ち合わせをしている者が多い。
そんな中に紛れるようにして、一際”目立たない”一角のソファーに腰を下ろして仏頂面。

「……あの面倒な女二人だけじゃなくて、こいつら全員に注意を向けてろとか正気かあの馬鹿上司共は。」

半眼でぼやく男の手元には、一枚の簡素なプリント用紙が握られている。
それ自体は何の変哲も無い、ただのありきたりの用紙だがそこに書かれている『連中』が問題だ。

NPC > 特級監視対象――【■■■■■】
第一級監視対象――【嗤う妖精】
第一級監視対象――【血濡れの戦犯】
準一級監視対象――【無間山脈】
第二級監視対象――【デッドライン】
第二級監視対象――【電子戦線】
第二級監視対象――【叫喚者】
第二級監視対象――【神便鬼毒】
第二級監視対象――【化外殺し】
準二級監視対象――【不朽の祭器】
準二級監視対象――【ドリームメーカー】
準二級監視対象――【悪運】
第三級監視対象――【■■■■■】
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以上13名の行動の監視及び状況次第では『粛清』を命じる。

追影切人 > 意図的に名前は伏せられており、いわゆるコードネームじみたそれが羅列されるのみ。
それでも、特級監視対象は兎も角、最後の第三級監視対象の2名のみコードネームすら塗り潰されている。
とはいえ、

(――特級の”目隠し女”には一度だけだが会った事あるから、まぁいいとして。
第三級――で、塗り潰されてるってこたぁ、下手すりゃ特級相当に”なり得る”って事か?)

プリントを軽く指で弾きながら推測するが、頭を使う事はそもそも苦手だ。
連中の使い走りで終わるつもりもないが…そもそも、面識がある連中が殆ど居ないのに無茶を言う。

「――こういうのは、公安とかそっち方面の仕事だろうよ。…『共倒れ』狙い…も、なくはねぇか。」

呟いている間にも、不意にプリントが空中に溶けるように徐々に細かい粒子となって霧散していく。
遅効性の魔術――まぁ、外部に見られないようにする為だろう。
わざわざ、先程の呼び出しで口頭で伝えなかったのも盗聴などの可能性を考えてか。

追影切人 > そもそも、監視対象なんて自分を含めたこの14人以外にも結構居たりするものだ。
本人すら知らない間に、監視対象と認定されて密かに行動を等級に応じた監視体制が敷かれている、なんて珍しくも無い。

「…さっさと始末すりゃいいものを、下手に手駒にして利益や派閥闘争に利用しようとするからな…。
くっだらねぇ。真面目に働いている風紀の奴らを見習えよなぁ…。」

そのうち、この14人の誰かか、もしくはまだ見ぬ監視対象に喉笛を噛み千切られても知った事ではない。

完全に宙に溶けるように消え去った用紙。
そのまま、ソファーに行儀悪く背中を預けながらダラーンとダラけモードだ。

追影切人 > (――そもそも、何だこの役回り。内部監査みてーなもんだろ人選考えろや一番向いてねーだろクソ。)

やっぱ何時か風紀離脱してやろうか、この野郎。
とはいえ、義眼とかの『首枷』がある以上は離脱しても即始末されるだけだろうが。
まぁ、そもそも風紀に所属し続ける強い理由も思惑もこの男には無い。
とはいえ、左腕からの怪異化の進行、左目の義眼の問題もあるからそう直ぐに抜け出す訳にもいかない。
形振り構わないなら、それこそ今から離脱したって別にいいのだ――そのくらいの反骨心も抜かれてしまったか?

「――ま、抜けようが抜けまいが死ぬのが早いか遅いかって違いしかねーからな…。」

ロクな死に方をしないのは当たり前だ。そもそも、未だに『死』の概念がよく分かっていないが。
だから、誰かが死んで哀しいだとかそういう感情も沸かないし共感も出来ない。
――自分自身が死んでも、「あぁ死ぬのか」くらいにしかきっと思えないだろう。

ソファーでダラけたまま、煙草を取り出――あ、やべぇここで煙草の箱はマズかった。
もそもそと仕舞い直しつつ一息。本当、あの頃と比べると切れ味も鈍ったなぁ、と思う。

追影切人 > 「…腹減ったな…飯食いに行くか。」

滅茶苦茶気だるそうにソファーから立ち上がる。
幾ら馬鹿でもさっきのリストの連中のコードネームは一応は覚えている。
とはいえ、第一級の他二人、特級の目隠し女以外の自分を除いた10人…下手すれば一人も知らん可能性がある。

「…顔写真くらい一緒に添付しろって話だよなぁ、ったく。」

面倒だ、とまた悪態を零しながらのっそりとした足取りでエントランスロビーを後にする男だった。

ご案内:「風紀委員会本庁 エントランスロビー」から追影切人さんが去りました。