2022/01/23 のログ
ご案内:「委員会街・風紀委員会本庁刑事部」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
本日も試験勉強の傍ら、刑事課に出勤してのデスクワーク
周囲からは勤勉と言われるけど、本人としてはこの手の作業がまったく苦にならないので得なものである

「ふう」

いくつもある報告書や諸々を要件毎にまとめてクリップしてゆく
ちょっとした事案なんかはそう数があるわけではないので薄っぺらいもの
今まとめた食い逃げ常習犯に関する報告案件であすら数枚程度である

トントン、と机の上で揃え、タブレットをすいすいと操作
打ち込んだデータと紙資料との内容の差異や間違いがないかのチェックも重要だ

伊都波 凛霞 >  
さてあらかた整理も終わったところで一息
少しぬるまったコーヒーカップを口へと運びつつ、ちらりと視線を机の左端へ向ける

そこには随分と重なった報告書の束がある

──それらはすべて、斬奪怪盗と呼ばれる落第街に現れる異能犯罪者に関するもの
無論記述量の関係で増えているものもあるものの、それでもそれなりの数になっている

その中には自分と彼の交戦報告も含まれる
…地上完全封鎖で逃げ場を断った上、自身の異能であるサイコメトリーによる追跡
これなら逃さないだろう布陣だったにも関わらず、彼は逃走。凛霞自身も負傷
完全に想定外の逃げ方だったのは間違いない、が…

「(内心結構ショックだったりして)」

まだまだ常識に縛られて異能者への想定が甘い、ということに他ならない
紙束を手にとり、小さく溜息を漏らした

伊都波 凛霞 >  
ぱらぱらと報告書や資料を捲くりつつ、目に止まった一つの書類に少しだけ、眉を潜める
そのまま頬杖に移行、ずるずると机に突っ伏した

目にしていたのは自身が監視役を務める…とある監視対象の男子生徒と斬奪怪盗との交戦記録

「(そりゃあ私なんて、ただの監視役に過ぎないし、上の言うことには従うけど)」

重傷に次ぐ重傷を負った彼に、まだ戦わせようと武器を与える
第一級監視対象、という特殊な立ち位置であるにしても人間をなんだと思っているのか…そんな気持ちになる
無論、本人の意思であるとか
色々と書面の上にはない事情や柵などもあるのだろうけど

──これで彼に二度目の交戦以上の何かがあったら、普通の抗議で済ませるつもりはなかった

伊都波 凛霞 >  
──とはいえ、勝ち目がないと見ているわけでもなく

ゆっくりと身を起こし、改めて書面と対峙
自分含め他の風紀委員、刑事課も含め監視対象戦力
無論その他無所属の戦闘遠視によるものも合わせて、それなりに彼…斬奪怪盗の情報は多く集まっている

その戦い方、逃げ方についてもあれ以上が用意できるとは考えにくいし
であれば…放置することの望ましくない彼については、恐らく近いうちに何らかの動きがあるか

「(大人しく捕まってくれる。なんてコトだけはないだろうなー…)」

彼と対峙した時のことを思い出しつつ肩を竦めた

…さて、実際どうなるかなんてのはわからない
普段の業務もあれば、学業もある
協力できることがあれば無論尽力するし、頑張ろうとも思う、が…

「……やっぱり追影くんに一言だけ無茶しないよう言っとこ」

立ち上がり、スマホを片手に部屋を出ていく
自分以外の誰かに対してはとにかく心配性な女だった

ご案内:「委員会街・風紀委員会本庁刑事部」から伊都波 凛霞さんが去りました。