2020/06/09 のログ
ご案内:「学生通り」に葉山翔一さんが現れました。
■葉山翔一 > 「毎度ありがとうね。またよろしく」
日も暮れ始めている学生通りの一角。
壁に背を預けて足元に大きなカバンを置き商売中。
今も仕入れていた人形を販売すればお客の女生徒を笑顔で見送る。
「これで今日の分のノルマはどうにかなりそうだな。
後幾つか売れれば御の字か」
受け取った代金をポケットに捻じ込みかがんで鞄の中を覗けば商品である人形やCD、粉の入った袋などがまだあり。
後幾つか売れるかと商品の確認をして。
ご案内:「学生通り」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
■日ノ岡 あかね > 「おすすめ、何かあるかしら?」
黄昏時。
黒いチョーカーをつけた制服姿の女生徒が、静かに微笑みながら尋ねる。
横顔を照らす茜色の陽光が、その頬を朱に染め上げていた。
「予算の提示もしたほうがいい?」
■葉山翔一 > 「いらっしゃい。色々とあるけどどう言うのが欲しいかによるかな」
かけられた声に視線を向けると微笑みを浮かべる女生徒。
チョーカーを付けている事にまず目がいってしまい、そこから自然に視線をそらせて立ち上がり。
「そこまで高いものは扱ってなくてね。5000円もあれば大体買えるよ」
開いたままの鞄からいくつかの商品が覗きどういう物を求めているのかとまずは訪ねて。
■日ノ岡 あかね > 「なら良かった。お小遣いそんなにあるわけじゃないから」
一歩踏み寄り、開いている鞄を覗き込む。
そのまま、しゃがみ込んで、目を細める。
「色々あるのね。それじゃあ、小物入れとかあるかしら? アクセサリとかもあったら嬉しいわね」
軽く、首元のチョーカーを指さして。
「これと合わせられるモノだと、なおいいわね」
■葉山翔一 > 「学生相手に高いものを売っても売れないからね。
俺の売り物はお手頃メインでやってるよ」
鞄の中は人形やCDと色々なものが詰まっていて。
小さな何でも屋をやっているという様子。
「繁華街で仕入れるから大体はそろってると思うよ。
小物入れにアクセサリーね、ちょっと待ってくれるかな」
リクエストに応えるように鞄から木製やプラスチック製の小洒落たデザインの小物入れをいくつか、そしてイヤリングやピアス、指輪を取り出していき。
「チョーカー似合う物ね。何かあったかな…」
取り出した商品を直接ではなく地面にシートを敷いてその上に並べ。
チョーカーに合うものと鞄を漁り探して。
■日ノ岡 あかね > 「場に合わせたスマートな商売ってわけね。そういうのって私好きよ。頭良い感じがして」
クスクスと笑う。
「流行ものとかもついでに教えてくれるかしら? ここ一年くらいの流行がいいわね」
■葉山翔一 > 「こんな場所でダイヤの指輪を売っても誰も買わないでしょ。
だから買ってくれるようなのを扱わないと破産するしね」
当然でしょうという顔で笑うと今手元にある商品。
小物入れを4種類、小さいながら宝石のついた指輪やネックレス、ピアスを並べて。
「流行もの?最近だと……こうウネウネっとしたネックレスやストーン系のピアスとかだね。
そう言うのは今は手持ちにないんだよ」
高くて手が出なくてね、と悪びれなく笑い。
判る範囲で今や少し前の流行を話していく。
■日ノ岡 あかね > 楽しそうに頷きながら流行の話を聞いて、最後ににこりと笑う。
「ありがと。そういう御話が聞きたかったの。気安く教えてもらえて助かったわ」
満足そうに頷いてから、猫のイラストが刺繍された小物入れを指さす。
値段は見ていない。
「それ一つ頂こうかしら。一つじゃ破産しちゃうっていうなら、もう一つくらい選ぶけど?」
小首をかしげる。
■葉山翔一 > 「こんな話ぐらいなら別に構わないよ。隠す事でもないしね」
お客が満足するならこの程度はお安い御用。
そして指された今日の手持ちで一番かわいい小物入れを手にし。
「これは1500円だよ。大丈夫大丈夫、これが売れたら黒字だよ」
お気使いありがとうと笑い、鞄から包装紙を取り出し包んで差し出して。
■日ノ岡 あかね > 「そういうことなら、今回はそれ一つ。他は次の機会にしましょうかしら。欲しいもの全部買っちゃったら、次に喋る口実をがなくなっちゃうし……ふふ」
紙幣と硬貨を一枚ずつ取り出して手渡す。
どちらも真新しい。紙幣はピン札だ。
品物を受け取って、そのまま制服のポケットにしまう。
「ありがと、お兄さん。いい買い物とお話が出来て満足したわ」
そういって、軽くスカートを叩きながら立ち上がり。
「ああ、そうそう、そう言えばもう一つ聞きたいことがあるのだけれど」
口元に、人差し指を当てながら……瞼を下げて微笑み。
「何か、『面白い事』とかないかしら? それに纏わる噂話とか、どこが騒がしいとか……ゴシップとかでもいいのだけれど?」
■葉山翔一 > 「商品はいつも変わってるから来れば色々とあるよ。
でもまた来てくれる口実になるなら俺としても嬉しいね」
真新しい札と硬貨を受け取ると、おや?と思うが何も言わず。
ただそれはポケットにそのままではなく財布にしまい。
「こっちも物は売れたし話すのも楽しかったよ」
立ち上がる女生徒に毎度ありと笑みを向け。
「もう一つ?俺が判る範囲ならになるけど良いか?
面白い事ね……いや、そう言う話は聞かないかな。期待に沿えなくて悪いね」
少し考えるが自分の活動範囲ではそう言う話は聞いていなく。
済まないと首を振って。
■日ノ岡 あかね > 「あら、それは残念……なら、その話も次の機会に楽しみに取っておくわね。できたら、仕入れお願いね?」
冗談めかしてそう笑って、スカートを翻しながら踵を返す。
ウェーブがかったブルネットが、ふわりと揺れた。
「また会いましょう、素敵な露天商さん」
軽く手を振って、そのまま女生徒は夕日の向こうに消えていった。
黄昏時の陽光を、その身にたっぷりと受けながら。
ご案内:「学生通り」から日ノ岡 あかねさんが去りました。
■葉山翔一 > 「それなら噂話も仕入れておかないとね。でも期待はしないでくれよ?」
流石にそう言う事を仕入れは専門外、下手をすれば二級生徒とばれてしまう。
なので踵を返す女生徒に期待はと告げて。
「またのお越しをお待ちしていますよ」
手を振り去っていく女生徒を見送れば商品を鞄に戻してシートを畳み。
そして新しく仕入れて帰るかと歓楽街へと足を向けて。
ご案内:「学生通り」から葉山翔一さんが去りました。