2020/06/11 のログ
■雪城涼子 > 「……いけない、お菓子を探してるのに特売お野菜見てる場合じゃないわね……」
ぶつぶつと呟きながら、相変わらずあちらこちらに目を向ける。
ただでさえ、一般人感覚。
当然注意は散漫になり、近づく人間にも意識は向いていない。
「え、なに、あれ……」
一瞬、気になったものを見つけ足を止めた瞬間。
「ぁわっ!?」
突然、誰かがぶつかりかけてきたので思わず小さな悲鳴をあげてしまう。
びっくりしたのだから仕方ない。
「ぁ……ううん、平気よ」
『怪我は無いだろうか』、と言われればまあ、ぶつかってもいないしそう答える。
むしろ、自分が衝撃で一瞬元に戻っていなかったかの方が心配なくらいで。
それにしても、古風な口調というか……そういえばこの制服、風紀委員の服、だったかしら?
真面目な感じの子なのかな。
思わず、じっと顔を見つめてしまう。
■神代理央 > ぶつかりかけた相手は、自分より幾分小柄な少女。
少女というより、美少女と表現するべきなのだろう。彼女と同じ教室で学べる幸運を手に入れた男子生徒はさぞ羨まれるのではないだろうか。
と、場違いな感想を一瞬抱いた後。平気だと告げた少女に安堵の溜息を吐き出して一段落。
流石に、勤務時間外に一般生徒に怪我をさせたとあっては中々に洒落にならない。
「それは良かった。それじゃ………
――私の顔に、何かついているのか?」
少女に小さく頭を下げ、さてスイーツ巡りの続きを――と思えば、やたらと感じる視線。
何か塵でもついているだろうか。それとも、ぶつかりかけた際に何かあったのだろうか。
少女の意図を把握出来ぬ儘、不思議そうに首を傾げて視線を合わせるだろう。
■雪城涼子 > 「ぁ……ごめんなさい、別にそういうわけではないの」
相手の言葉で自分の視線に気づく。
いけない、無遠慮に見すぎたかしら。
「紳士な対応だったから、ついどんな子……こほん。
ついどんな男の子かなって見てしまって。」
一瞬、大人目線の発言が出かかってしまう。
別に隠しているわけでもないのだけれど、こう、
大人が制服を着ている手前、気恥ずかしいものは気恥ずかしい。
「風紀委員さんだし、そういうのも普通なのかしらね?
ぁ……ひょっとしてお仕事中だった……?」
引き止めるような真似をして迷惑だったかしら、と反省する。
■神代理央 > 「…特段丁寧な対応をしたつもりも無いんだが…。まあ、見られる事には慣れている。気にする必要は無い」
風紀委員として暴れ――もとい、職務に励んでいれば、多少なりとも視線を受ける事はある。大概悪感情によるものだが。
そう考えれば、好奇の色が混じった視線など気にする事も無い。男子らしからぬ己の顔立ちを揶揄されたのならまだしも、対応が丁寧だったからと言われれば悪い気もしない。
一瞬垣間見えた年上の様な言葉には、僅かに怪訝そうな表情を浮かべるものの、気にする程では無いかと思考を締め括る。
「いや、今日は休日故特に気にする必要は無い。こうして風紀委員が休んでいられる程度には、いつも平和であって欲しいとは願っているが……っ…」
気にするな、と言う言葉を軽い冗談を交えて答えようと肩を竦めた瞬間、未だ癒えぬ右肩に走る鈍痛に僅かに顔を顰める事になる。
ぎこちなく下ろされた右腕からは、緩んでしまった包帯が制服の裾から見え隠れしているだろうか。
■雪城涼子 > なるほど。風紀委員という特質上、生徒からの視線は多いのだろうとは想像もつく。
とはいえ、相手が誰だろうと無礼を働いたのは事実。改めて謝罪はしなければ立つ瀬がない。
「そういって貰えると助かるけれど……でも、本当にごめんなさいね。
初対面の人の顔をじろじろと見るものではなかったわ。」
さりげないが上品な仕草で頭を下げる。
そこで
「……! あなた、怪我してるの!?」
相手の動き、見え隠れする包帯では、流石にのんびりした自分でも気がつく。
ちょっとした怪我ではそうはなるまい。
休日とは言っていたが、そんな平気で歩いていていいのだろうか。
まったく、男の子はこれだから……
■神代理央 > 「…ぶつかりかけたのは此方だ。其処まで謝罪されては此方も居心地が悪い。本当に気にしていないから、そっちも気にしなくて良い」
随分と真面目な事だ、とか、謝罪の仕方が妙にこなれている事への違和感とか。
思う所はあるが、総合して"育ちの良いお嬢様なのだろう"という事で己の思考は落ち着いた。
とはいえ、銀髪碧眼の美少女に頭を下げられれば周囲の視線の矛先は此方である。小さく溜息を吐き出して、本当に気にしていないのだと彼女に告げるだろう。
「……大した怪我じゃない。治療も受けているし、こうして腕は動く。気にする事は無い」
先程とは違った意味合いでの気にするな、という発言。
自分達が守るべき生徒の前でみっともない事をした、と己自身に対して苦々し気な表情を浮かべながら、彼女に向けて小さく首を振るだろうか。
■雪城涼子 > 気にしなくていい、という言葉にこれ以上の謝罪は毒だな、と判断する。
うん、やっぱり紳士ね。いい子だわ。
と思っていたけれど……!
やせ我慢は男の意地、とかそんな言葉を聞いたような記憶がある。
ほんと、男の子ってそういうとこイケナイと思う。
その点、うちのダーくんは……おっといけない。今はそういう思考をするときじゃなかった。
「だーめーでーすー!
そっちは気にします!」
思わず、語調を強くする。
「なにが『大した怪我じゃない』なの、もう。
動いたから良いってものじゃないでしょう?」
ついつい、子供に説教するような口ぶりになってしまう。
でもだって、これは彼が悪い。たぶんきっと。
■神代理央 > 此方の負傷に気付いた瞬間、ぶつかりかけた時よりも何故だか彼女が怒っている様に見える。
何か怒らせる様な事をしただろうか、と内心首を傾げるが、思い当たる節が全くない。
困った様な表情を浮かべながら、強い口調で此方に迫る彼女に口を開く。
「…と、言われてもだな。日常生活に支障は余り無いし、風紀委員としての務めを果たす事も一応出来る。
他人の世話を焼くのは良いが、そう心配される程軟でもないよ」
自分より小柄で年下――だとは思うが――な少女に説教されていては、立つ瀬がないのは此方の方。しかも、彼女には全く悪気が無く、寧ろ本当に此方を心配している様に見える。
世話焼きな母親とはこういうものなのだろうか、と己には無い物を見る様な瞳は若干複雑な色を浮かべているだろうか。
困った様な笑みを浮かべた儘、再度小さく首を振ってみせる。
「だから気にせず、君は買い物なり何なり楽しむと良い。その平穏を守る為なら、こんな怪我など軽いものだしな」
ちょっと堅物過ぎる答えかな、と思わなくも無いが半分は本心である。
こうして普通の学生が普通の日常を送る為に、風紀委員会は存在している。彼女の様な生徒が買い物の中身に迷える日常の為に、自分を含めた風紀委員は血を流しているのだから。
そう言い含めると、いい加減周囲の視線に耐えかねたのか、一歩身を引いて背を向ける。
言うべき事は言った、と言わんばかりに彼女から離れようとしたところで。
「…だがまあ、心配されて悪い気はしなかったよ。私は神代。神代理央。風紀委員の二年生だ。困った事があったら、何時でも委員会に尋ねてくると良い」
怪我を心配してくれた礼、という程でも無いが。
名前も名乗らずに立ち去るのは失礼かと、彼女に振り返って己の名を告げると、そのまま返事も聞かず雑踏の中へと歩みを進めていく。
痛み止めはもう少し多めに貰っておこう、と小さな溜息を吐き出しながら――
■雪城涼子 > 「そういうことじゃないの! そんな、痛むような怪我して平気な顔しちゃ駄目……」
男の子理論で平気と言われて引き下がるほど馬鹿ではない。
こういう無理しいが後で足を引っ張るんだし、ややもすれば危険な仕事をする可能性がある彼らの何に悪影響するかわかったものではない。
とはいえ、一瞬浮かぶ彼の複雑な表情に微妙に気勢を飲まれてしまう。
「……ああ、もう!?」
そして、その一瞬の隙(?)をつかれ、相手は言いたいことを言って去ってしまう。
自分勝手なんだからー!と心の叫びを上げる。
……冷静に考えれば自分も大概自分勝手な気がしないでもないが……
「……ん、ぅー……」
そして去り際の『悪い気はしなかった』の一言に口をつぐむ。
彼なりにこちらの言い分を噛み砕いて感謝はしてくれているのが伝わるからだ。
でも、やっぱり心配なものは心配である。
この後、無理をしなければ良いんだけれど……
「神代理央、くんね……覚えたから」
ポツッと言ってから……
あら、ちょっと悪者っぽい?と思ってしまった。
……いや、みようによってはもうちょっと違うニュアンスにも聞こえるかも……?
なんだか妙に恥ずかしくなってきた。
「ぅー……今日はだめね。帰りましょう……」
一瞬、周りを気にしてからそそくさとその場を後にすることにした。
ご案内:「学生通り」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「学生通り」から雪城涼子さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に月神 小夜さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に常葉桜 柚依さんが現れました。
■月神 小夜 > ───ある日の放課後。
学生通りの入口で、一人の少女がスマホ片手に誰かを待っている。
■常葉桜 柚依 > 「せーれーーなーちゃーーんっ!おまたせぇっ!」
大きな声であなたの名前が耳に入る。
学園の方から、学生通りの入口に向かって結んだ髪を揺らしながら走ってくる少女の姿が見えるだろう。
少女といっても、年と学年は少しだけ上なのだが。
「ごめんねー、待たせちゃったかなぁ?」
近くまで来ると、膝に手を当てぜえぜえと息を吐きながらそう言うだろう。運動が苦手なのだろうか。
リボンが外れた胸元がよく見える体勢だ。少し無防備。
■月神 小夜 > 「お、来た来た。ゆえちゃんセンパ~イ!」
ヘッドフォン越しに聞こえた大声に顔を上げ、走ってくる姿を見てぶんぶんと手を振った。
「や、アタシもさっき来たとこだし。
てゆーかセンパイ、めっちゃ走ってきたけど大丈夫?」
もう片方の手は依然としてスマホを弄っている。
呼び方以外は同級生に対するそれと変わらない態度だが、それが彼女のスタンダードだ。
■常葉桜 柚依 > 「だい、だいじょうぶ……ちょっと先生のお手伝い頼まれちゃっててっ
あ、なぁんだ~ そんな急がなくてもよかったかなぁ」
息が整ってくると、顔を上げてへらりと笑う。
でもタピ楽しみだったもんね、と少し前に女子グループで話していた時の約束を思い出していた。
もうそろそろブームも終わって、行列も少なくなって買いやすくなったよねと話題になっていたのだ。
「そいえばせれなちゃん、いつもスマホ弄ってるね?ゲーム?」
行こ行こ、とタピのお店に向かいながら あなたの持つスマホを指して首を傾ける。
■月神 小夜 > 「急がなくたってタピは逃げないし。んじゃしゅっぱ~つ♪」
あなたが落ち着くのを待ってから歩き出した。
思いっきり歩きスマホだが、人や物にぶつかることなくスイスイ進んでいく。
「ん? たまにゲームもやるけど、基本コレだよ」
と言ってスマホの画面をそちらに向ければ、表示されているのはSNSのタイムライン。
『これからタピるぉ』というのは今しがた彼女が投稿したものだろう。
■常葉桜 柚依 > 先輩だというのに後輩であるあなたの後ろをちょこまかとついていく。はぐれては大変なので。
「あ~~、つぶやくやつ!あたし、映える写真載せるやつしかやってないや。て言っても、そんな載せてるわけじゃないけどさっ
結構ふぉろーとかされてたりするの?」
海とか、犬とか。そういうの載せてるんだ~と楽しげに。
嫌でなければ、ちょっとタイムラインを覗かせてもらっていただろう。
■月神 小夜 > 「そっちもやってるやってる。
ってかセンパイん家の犬、ちょー見たい! 後でアカ教えてねっ」
一度ホーム画面を表示して、バエる方のアプリアイコンがあることを示してからタイムラインに戻る。
「たまに自撮りとか載せてて、フォロワーもそこそこ?
ま、有名人には程遠いけど~」
目で追える速度でスクロールしていく。先程の投稿は既にだいぶ下に流れていた。
昨日は商店街で食べかけのコロッケを手に自撮りした写真を投稿している。
面白動画を毎日投稿しているアカウントやゲームの広報、芸能人など、彼女のフォローは多岐にわたるようだ。
■常葉桜 柚依 > 「よいよ~~、どうせタピ撮ったら上げるしその時に教えるねぇ」
バーニーズマウンテン飼ってるんだよ~と言いながら後輩のスマホをスクロールして。
気が済んだところで本人の手元に戻す。
「皆上げてるよねぇ、自撮り…あたし、自分より食べたものとか素敵だったものとか見てほしいから あんまり上げないんだぁ。
皆加工上手だし、いいな~とは思うんだけどなぁ」
後輩の上げている自撮りも、やっぱり良いものだった。
日常の一コマが絵になるというのは少女にはあまり馴染みのないものだったのだが。
元々、写真を撮るのも 皆と一緒ならと撮ってもらっていることが多いのだ。
「…あ、お店ここだね!すみませーん、タピオカミルクティーと~…せれなちゃん、何にする~?」
■月神 小夜 > 「え~っ!? ゆえちゃんセンパイ自撮りやんないの!?
カワイイし、絶対人気出るのに~!」
自分の容姿に自信を持っている先輩、というのが彼女の印象だった。
ブラウスの襟も、小夜自身がそうであるように、男を誘うためにわざと開けてあるのだと思っている。
「盛り方なら教えるからさ、センパイもやってみなって!
あ、アタシはバナナミルクで!」
■常葉桜 柚依 > 「しないよぉ~ 何かぁ、なんか違うな~って感じでぇ」
ちんちくりんだと思っているので、容姿に自信があるわけでもないのだ。
何なら「胸元が苦しいから」という理由だけでブラウスを緩く着ているのだが、話すことがないので知っている人もあまりいないのだった。
あと、その方が可愛いって皆が言うので右倣えしているのだ。決してそれが嫌なわけでもないので、本人は気にもしていないのだが。
「んん~、じゃあタピ持って自撮りしてみる?上げるかはわかんないけど、加工は知ってて損ないだろうし~」
バナナミルクいいな、後で交換しようねと言って。
自分の注文したミルクティーを受け取ると、スマホのカメラを起動する。
■月神 小夜 > 「ま、自分がやって楽しくない事したってしゃーないもんね」
何が楽しいかは人それぞれ。強要するものではないだろう。
それはそれとして自撮りはする。こちらもカメラアプリを起動した。
「せっかくだしツーショにしよ! 美少女×2でバエ散らかしてけ~☆」
そう言ってあなたと肩を寄せ、頬がくっつきそうなほど顔を近付けてピース。
ヘッドフォンが当たって痛くないよう何気にずらして配慮している。
■常葉桜 柚依 > 「いえーい♪二人で初タピ~☆」
むにんとおもちのように柔らかい頬を合わせる。
真ん中でドリンクを合わせ、顔の横でピースをしてへにゃりと笑う。
何とも気の抜けた笑顔だ。
「映え映え~♪ねね、これどうやって加工するの~?」
スマホの中の写真は、どちらが年上だか分からないくらいの逆転ぷりだろう。
ストローを口にくわえながら、加工アプリを開いて待っている。専らお菓子をキラキラさせるのに使っているやつだ。