2020/07/09 のログ
ご案内:「学生通り」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
水無月 斬鬼丸 > 期末試験一日目。
正直まったくもってわからなかった。
マークシート式だったので、何個かはあたってるだろ。
そもそも、今は勉強なんぞしてる場合じゃねぇ!!
先日のあれ…あれだ。あれ。
まさかあんなことになるとは予想だにしなかった。
からかうにしたってやりすぎだ。

「ぁぁぁ……」

というか、感触とか顔とか声とか色々焼き付いて頭から離れない。
これが女の子というやつか…おそろしい。
いままで何人もの男が女子で身持ちを崩したとかきいたことあるが
これはしかたない。少なくとも数日はもちなおせない。
少なくとも自分は。
それほどまでに非モテには刺激が強かった。
今回はいつも異常にテストの点はよろしくないかもしれない。

水無月 斬鬼丸 > そんな腑抜けた精神が顔にでも出ていたのだろうか?
何人かの生徒がなんか知らないけどこっちを見てきていた。
なんのようだったんだろう?
顔に変なものがついてたか、顔が変だったか…どっちかだと思うが…
むしろ現在進行系だ。
女子がこちらを見て『やだー』という顔をしていた。
そんなにだめな顔だっただろうか?
もう少ししゃっきりしなければ…心持ち顔を引き締めて歩く。

自分と同じ、テストの終わった生徒が歩く学生通り。
少年はひとり浮いていた。

水無月 斬鬼丸 > 終わったことは仕方ない。
だめだったらだめだったで、補習に出よう。そうしよう。
問題は今日、今からだ。
しかし、今日も歓楽街といったら
なんだか、フェイを探しているようで…
というか、期待してがっついてるようでとてもかっこ悪い。
買い食いとか…海とか…そのへんで気分転換…できるだろうか?

ご案内:「学生通り」に空蝉 藍那さんが現れました。
空蝉 藍那 > 試験期間と言う事で随分と学内は慌ただしいが、地球に来てあまりに日の浅い自分は今回は免除となった。
その分個別で地球の歴史についての勉強をみっちり叩き込まれたので、楽観的な気分にはとてもなれなかったが。
お蔭で頭の中が色んなことでいっぱいになって、少し抜かないと倒れてしまいそうで、逃げ出すように学生通りに来た。
その辺の店で鯛焼きをを買って頬張りながら歩いていると、見覚えのある髪色があった。
声を掛ける前に少し考え込んだのは、名前を思い出そうとしているから。
―――少しして思い出した。

「ミナヅキ!どうしたの?探し物?」
後ろから駆け寄るとその背中を軽く叩いて、横から顔を覗かせる。
鯛焼きを食べているのでマスクは下ろしたままだ。
「さては女の子に告白でもされた?」
右手の人差し指をピッと向けて銃のようにしながら、ニヤニヤ笑った。

水無月 斬鬼丸 > ぼーっと歩いていると、後ろから
声と手が背中を叩いてくる。

「うぉぁっ!?」

思わず大きな声がでてしまった。
いろいろ考えを巡らせていたせいで完全な不意打ち。
叫びと一緒にテストのできの良し悪しなんか吹っ飛んでしまうほど

横から覗く顔…マスクの少女。
彼女も彼女で悩ませてくれた要因であった。

「あ、アイナさん…!?いや、んなわけないじゃないっすか!」

わたわたと手をブンブンふって否定する。
そうであればもうすこし足取りも軽かっただろう。

空蝉 藍那 > 「わっ!?び、びっくりしたぁ……」
驚かせたのは少女だったが、少年があまりに大きな声で驚くものだから少女もそれに驚いて声を上げてしまった。
ビクリと大きく肩を弾ませた後、自分の胸を撫でおろして飛跳ねる心臓を落ち着かせる。
「あ、また さん 付けに敬語!
 ……そう?男が頭を悩ませる時は大体女の事だってお父さんがよく言ってたんだけど。」
「……あ、タイヤキ食べる?」
特に深く気にした様子も無く、鯛焼きをまた頬張り、紙袋を差し出す。
紙袋の中には何故か大量の鯛焼き。

水無月 斬鬼丸 > 「あっ…ごめ、ええぇっと…あ、アイナはテスト帰り?」

びっくりさせたことを詫びると同時に、彼女の指摘にも詫びる。
やはり、どうも…なれないというか。
女の子を呼び捨てにするというのはどうも…

「…ぁー…」

なかなかに鋭いお父さんだ。
いや、そのお父さん女性関係で悩むことが多いって
妻子持ちではやばいのではないだろうか?
まぁ、それは置いといて…

「食べる…」

一個たい焼きを頂いた。

空蝉 藍那 > 「ううん。ボクは来たばっかで流石にテストは無理だから免除。だけど、その分個別授業。」
渋い顔をして唇を尖らせてぼやいた。

「お父さん凄いの。モテモテだったから。まぁいつも最後にはフラれてたけど。」
嫌悪どころか誇らしげに、どことなく楽し気に、父親の事をそう語った。

「多分、アンコ。多分。」
もしかしたらカスタードかもしれないしチョコクリームかもしれない。
熱々の鯛焼きが紙袋に詰まっていたからか、湿気でしんなりとしている。

水無月 斬鬼丸 > 「それはそれで大変そうっす…ね」

はっと気づいてブレーキをかけようとするが
どうも口癖みたいになってしまっている。
普通に話せる相手がそれだけ少ないということか。
ともあれ、異世界人はそれはそれで大変そうだ。

「モテモテ。
あー…なるほど…からかわれてるだけってならそうなるかぁ…」

ここのところの女の子絡みのいろいろ。
初っぽいというかドーテー丸出しの自分をからかっているだけだと言うなら
まぁ、わからないでもない。
なるほど…その気になってしまうと最後にはフラれるシステムか。
恐ろしい罠だ。

「あんこでもカスタードでも…スキだし
ありがと、いただきます」

はむっと噛み付く。彼女の言う通りあんこだ。

空蝉 藍那 > 「……?お父さんも相手の人も本気だよ?ただお父さんは秘密が多いし、そもそも全員に対して本気だから、いつも相手を怒らせちゃうんだよねー。ビンタとか蹴られるとかはマシで、刃物とか銃とかは流石にやばかったなぁ。」
鯛焼きを食べながら語られる父親の恋愛事情。
異世界人だから特殊なのではなく、この少女の父親が特殊である事がよく分かる。
そしてそれが普通だと思ってる少女はさっぱりとしていた。
「……からかわれてるの?」
からかわれてるという言葉が出る事に対して疑問を持ってしまったらしく、少女が食いついてしまった。

水無月 斬鬼丸 > 「うわぁ…あぁ…てか、よく平然と言えるなぁ…」

修羅場なれしているのだろうか?
その父親あってこその感性…なのか?
それはそれで、彼女のお父さんはとんでもない大物らしい。
色んな意味で。
それだけ相手を本気にさせるのだから、魅力溢れる人物なのだろう。たぶん。

「むえ…?」

たいやきもぐもぐ。
まさか話を逸らすどころかロックオンされてしまった?

「…あー、ェー……そういうわけじゃないけど、そのー…ぁー…」

なんというべきだろう。
キスされたり何だったりで、彼女とのことも含めて
ここ数日悶々とする日々だったのだ。

空蝉 藍那 > 「……?そ?まぁ、お父さんの事話すのなんてあまり無いけど。向こうじゃ言いたくても言えないし。」
「…………それに、誰かに話さないと忘れちゃいそうだし。」
もぐ、と頬張りながらぽつりと呟いた。

「……オーケィ。話を変えよう。」
言葉を濁している様子に鯛焼きを持った手を持ち上げた。
「テストどうだった?」
もぐもぐもぐ、頬張りながら逸らした話題の矛先は、ある意味突っ込んじゃいけない部分だったかもしれない。

水無月 斬鬼丸 > 「あ……」

異世界人である彼女…
自由に帰れるわけではない。
もう、会えないかもしれないのだ。家族に。
いや、それ以前に故人かもしれない。
つぶやく彼女に少しバツの悪そうな表情。

「ごめん、なんつーか…アイナだって原因なんだけど…」

話を変えてくれたことには感謝するが
むしろ初めてのキスをあんなディープでマニアックなものにしてくれたのは彼女であった。
当然だが忘れてはいない。

「テスト…は、まぁ…頑張らないようにしてるし、マークシートだったから…
運がよければ補習は免れるんじゃないかな」

テストが終わってもブラブラしてるくらいだし、真面目にやってるわけじゃないのがわかるだろう。
同じようにあんこのたい焼きをもぐもぐ。しっぽまであんこたっぷりだ。

空蝉 藍那 > 「…………。……単純にボクがひとの顔とか覚えるの苦手なだけだよ。
 ミナヅキの名前も実はちょっと戸惑ったくらいだし。」
バツの悪そうな顔に、へらっと軽い調子で笑った。

「え?えー?酷い責任転嫁だ。ちゃんと逃げる余裕は与えたのに。」
頬を膨らまして口を尖らせた。
「キスくらいでそんなに悩んでたら、セックスの時に失神しちゃいそうだねミナヅキ。」
鯛焼きを頬張りながら目を細める。
少女だって正直強い訳じゃないが、少年の方があまりに奥手な為強がれるだけだったりする。

「頑張らないようにとは余裕だなー?分けてほしいなー?」
再度頬を膨らまして今度は睨む。
こっちは試験免除とはいえ、その分たっぷりお勉強で既に補習状態で頭パンクしてるのに、という恨めしそうな顔。
がぷっと新しい鯛焼きを勢いよく頬張ったら、左右からカスタードが溢れて口の周りがカスタードだらけになった。

水無月 斬鬼丸 > 「そうなんだ。
じゃあ、忘れられないようにたまに合わないと、名前も呼んでもらえなさそうだなぁ…」

それにしたって父親のことを忘れてしまう
というのは苦手どころではすまないような。
だが、突っ込んでいいことかどうか分からなかったため、冗談めかすにとどめた。

「せ、責任転嫁ってわけじゃないけど!
本気でするとは思わないじゃんか!ってか、その…
逃げようーっておもうほど嫌ってるわけでもないんだし…」

立てる操もないのだから、逃げる理由もない。
続く言葉にはかぁっと顔を赤くして

「ばっ!?ばっ、ばかなっ!!できるし!!?」

声が上ずってしまう。実際失神はしないだろうが、茫然自失とか即時暴発とか…
そうならないとは限らない。というか、女の子から聞かされるとそれはそれで生々しい。

「ぁー、その、そういうわけじゃなくて…
まぁ、ふつーに赤点常習だし、頭いいとかじゃないんで…」

これはこれで、複雑な事情があるのだ。
ジャージのポケットからポケットティッシュを取り出しつつ

「ぁーぁ、これ、つかって…」

空蝉 藍那 > 「つまりー、ミナヅキは自分の責任にはされたくないけど、あわよくば気持ちいい想いしたいんだー。」
物凄く意地悪な言い方をして目を細めて、にやにやと笑った。
「へーーーーー?じゃあボクとシてみる?でーきーるーかーなー?
 セックスだよ?キスだけじゃないんだよ?あれやこれやするんだよ?」
にやにやと笑ったまま首を傾げて、口元に手をやり彼にだけ見えるようにスプリットタンを口から伸ばした。
べっと舌を出しながらからかいに揶揄った。楽しい。

「アカテン、は駄目なやつだっけ。うん、一緒にアカテンしよ?ボクは次回だけど。」
何故か自分の赤点も確定している少女だが、実際そうなりかねない自信が無駄にある。
手渡されたティッシュを借りて口元を拭ってから、近くのゴミ箱にぽいっと捨てる。

水無月 斬鬼丸 > 「そうじゃなくてぇ!!
つか…逃げても良かったなら途中でやめても良かったんじゃないかぁ!
お、俺だって、その…なんだ……女の子とキスとかしたくないわけじゃないんだし…?」

意地悪な物言いに対してはなんとか弁明しようと必死だ。
まさにこれこそからかわれている最中なのだろうが必死なのだ。

「ん、なっ…ぇぅ……か、からかう、のも…
うぁぁ…シてみるって…そんな…!」

それくらいできる!と言えればいいのだが、そんな度胸はない。
当然健康な男子学生、したくないわけじゃないのだが!
その誘いにホイホイ返事ができるようなら陰キャなどやってないのだ。
だが、彼女の舌を見せられれば、言葉を失ってしまう。顔はもう真っ赤だ。
廃神社であったことの象徴とも言える彼女の舌は…見るだけでも刺激が強い。

「ぁ、ぁー…んっ、んんっ!一緒に赤点って…楽しいことじゃないけど…
まぁ、うん…ひとりじゃないなら補習も気楽かも…」

気を取り直すために咳払いを一つ。
そのうちにたい焼きも食べ終わり、ようやくため息一つ。
からかわれていると、やはりなんというか…つかれる。

空蝉 藍那 > 「逃げても良かったよ?でもそれはミナヅキの意思じゃなきゃ。だってボクはする気満々だったわけだし。」
「なら、ボクだけのせいじゃないよねー?」
首を傾げて頬を膨らませてジト目。
これで責任転嫁される方が意地悪だと言わんばかり。

少年には無理だと分かってて言っているからこそ質が悪いかもしれない。
「揶揄うのも?揶揄っちゃうよ、こんなに良い反応してくれるんだもん。」
口元を手で隠して手の下でにやにやと唇が歪む。

「楽しくないんだ……楽しくないのは、嫌だなぁ……」
少年の言葉に愕然とした様子で項垂れる。
心底残念そう、そして、嫌そうな顔である。

水無月 斬鬼丸 > 「なん!?で…?ぇ…?する気まんまんって…えーっと…
あ、え…は、はい…」

そんなふうに言われてお前が悪いなどと
言えるわけがなかった。
むしろ、混乱が深まる。
する気満々ってどういうことだ?俺と?キスする気?なんで?
どういう、ことなんだ…?
が、二の矢ですぐに目を丸くする。
………だまされた…。

「ぁぁぁ…くっそ…ぁーもー…しかたないじゃんかぁ…」

なんせ陰キャこじらせたモテナイ童貞男子学生。
こうなってしまうのも仕方ないのだ…。
だが、ころっと騙されてしまったことに関してはやはり恥ずかしいし情けない。
頭をワシャワシャとかきむしってうなだれる

「まぁ、テストでだめだったやつに対しての救済措置みたいなもんだし…
楽しかったらみんなテスト真面目にやんないって…」

うなだれたままに彼女のいやそーな声に応えて。

空蝉 藍那 > 「でも揶揄い半分本気半分だよ?ミナヅキし、だ、い。」
三の矢を笑顔で放って、また口元を手で周りから隠しつつ少年へと舌を出して見せた。
「それともまた強引に盗んでほしい?」
目を細めてにたりと笑った。

「あ、確かに楽しかったらみんな補習したがっちゃうねぇ?」
少年の言葉に納得したように手を合わせた後、いつの間にか食べ終わって空になった紙袋をゴミ箱へ捨てる。

水無月 斬鬼丸 > 「………ぐぬぅ…」

顔暑い。思わず目をそらしてしまう。
目をそらしても彼女の特徴的な舌がチラチラと視界の端に見えてしまうのだが…
見事に矢を的中させてくるアイナは童貞をからかうすべに長けているようだった。

「…ぬ、盗めるものなら…」

即答もできないし、嫌だとも言えない。もちろん、したいとも。
逃げ場を与えているようでどこもふさがっている。
できることが精一杯の強がりだけだった。

「……はぁー……(最後の方味わかんなかった…)」

空蝉 藍那 > 盗めるものなら―――
その言葉でスイッチが入ったように彼の手を掴んで強く引き寄せて腰を抱く。
少女の方が背が低い為見上げる形にはなるが、深い青色の瞳が強く射貫くように少年を見上げる。
「―――……僕には盗めないと思ってる?そんな意地っ張りな唇は、もう一度塞いでしまおうか?」
ただの強がりならともかく、言葉選びがまずかった。
周りがざわつくのもお構いなしだ。

水無月 斬鬼丸 > 「んなっ!?」

あまりにも突然。突然過ぎてろくに抵抗などできなかった。
抱き寄せられて彼女に視線を下ろす。
なんだ?どうした?
からかうような空気はそこになくまるで…まるで…獲物を見るような目。

「え…えっ…な、アイナ…!?」

人前でいきなりこうなってしまったことも
アイナの雰囲気が変わったことも
あまりにも突然…そして、心当たりはない。
彼女が盗むということに対してどれだけの思い入れがあるかなど、知らないのだから。

空蝉 藍那 > 「―――…………あは。ホント抵抗しないなぁ。これじゃ、盗みがいが無いぞー、ミナヅキー。」
へらっとまた軽い調子に戻って笑った後、身体を離してマスクを上げる。
「こんなんじゃ、街中で女の子に迫られて硬直しちゃった男子、なんて噂が流れちゃうぞー?」
マスクの下でくすくすと笑う声が漏れて、目元が細く笑う。
実際周りがひそひそと2人を見ている。

水無月 斬鬼丸 > 「だ、だって…いきなりだったからびっくりして…」

視線に射抜かれた体が萎縮していたのは内緒だ。
まさに蛇に睨まれた蛙状態。その分かれた舌に巻かれてパクリとされてもおかしくはなかった。
ふと、彼女の言葉に周囲を見回すと…

「ぁぇ……ちょ、ちょぉっ!?い、今のは俺のせいじゃないって!
つか、アイナもそれ噂になるから!」

学園では地味な方なので噂にはなることはないだろうが
それでも、知り合いや友達の耳に入ると気まずい。

空蝉 藍那 > 「えー?でも抵抗せずに硬直してたのは事実だしー、それはボクのせいじゃないしなー。」
迫った事実は認めつつも反応に関しては知らぬ存ぜぬで首を傾げて視線を逸らしすっとぼけた。
「噂になって何か問題でも?ボクは無い!そもそもあんなのボクにはなんてことの無い事だし。」
つい先日も少女の体を抱き寄せたばかり、とはいえ怪盗の姿な上に人目も無かったけども。
少なくとも仮に噂が本当に流れてしまったとしても、この少女は何も困らないと満面の笑み。
「可愛い子は愛でなさいってお父さんも言ってたしねー。
 あ、でもボク、男の子はもう少し男の子らしい子が好きかなー?」
「……ごめんね?」
申し訳なさそうに眉を寄せて首を傾げる少女。
何故か少年が振られたみたいになっている!!
周りのひそひそ度が上がった!!

水無月 斬鬼丸 > 確かに、たしかにそうだが…
納得は行かないがぐうの音も出ない。
ハンターの目に萎縮してしまったのだが、自分でも何故動けなかったのかは理解しきれていない。

「ぐ、ぅぅ…、っつか、なんてことないのかよ!!
あー…もー……俺なんてずっと神社のこと引きずって…うぁーーーー!」

完全敗北とはまさにこのこと。
何も言い返せないままに言われっぱなし。
しかもなんか何もしてないのに振られたみたいになってる!!
止めか?とどめなのか?

「…男らしくなくてわるかったねぇ……」

がくんとうなだれた。
ここで強く出れればまた違うんだろうが…

空蝉 藍那 > 「え、神社の事?神社の事は流石になんて事無いとは言わないよ?」
「抱き寄せた事ね?」
少年の言葉に首を傾げながらも、少しばかり頬が赤くなる。
流石にベロチューをなんてことない、と言い切れるほどではない。
揶揄いは、するけど。

「……あらら。」
これは思った以上に根が深そうだと目を丸めた。
「ま、まぁほら元気出してミナヅキ!ほら、男は女の一番になりたがり、女は男の唯一になりたがるって言うじゃん?こっちの世界では言わないかもだけど、お父さんがよく言ってたから。うん、つまりミナヅキはまだ誰かの唯一になれるって事だし、元気出して!」
両手を肩の高さで持ち上げて握りしめて、フォローを入れた。
流石に揶揄い過ぎたかなって反省する少女。

水無月 斬鬼丸 > 「あ、う…うん…えと、ごめん…」

そこでしおらしくなられると謝ることしかできない。
というか、思い出して割と恥ずかしくなってしまう。
からかわれはしたが
流石に言い過ぎたと謝って。

「からかわれてからかわれて…ずっとおもちゃ扱いされて
いつのまにか、からかってきた女の子にも彼氏ができてーっていう感じがずっと続きそうで怖いなぁ…」

励ましてはくれているんだろうけど
君の親父さん最後にはフラレてるんだよね?

空蝉 藍那 > 「…………まぁ、ここぞって時に固まったままなら、そうならないとは言い切れないよね。」
自分でしたフォローを自分で台無しにした。
それと父親の場合は唯一になりたがる女の願望を叶えられないから振られるのである。
父親の言葉にそもそも信憑性が無い?それなら正論である。信憑性は無い。

「っと、そろそろ帰んないと。今日はお爺さんに言われてるから。」
「じゃあねミナヅキ!なんかよくわかんないけど、悩み?が、晴れるといいね!」
右手を振れば笑顔を浮かべて、踵を返して嵐は去っていった。

ご案内:「学生通り」から空蝉 藍那さんが去りました。
水無月 斬鬼丸 > 「……そうはいわれても、なぁ…」

男らしく…男らしく…
あそこでしっかり抱き返したり?
それこそ…その、決めるときにバシッと決めたり?
性的な意味で。
ただのからかいなら絶対に空振りに終わるどころか惨めな目に合うのだから…
それはそれで勇気が必要なのだ。
そして、目の前の人物が自分に好意を持っているという自信がなければ無理なのだ。

「ん、ああ…じゃ、また…」

晴れるどころか増えた。
とは流石に言えない。
笑って去っていく彼女には手をふるが、見えなくなればストンと肩を落とす。
その後、女の子に一方的に抱きしめられた上でフラれたヘタレの話が小さなコミュニティの笑い話になったという。

ご案内:「学生通り」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。