2020/09/06 のログ
ご案内:「学生通り」に綿津見くらげさんが現れました。
綿津見くらげ > この週末、列島には嵐が押し寄せていた。

観測史上前例の無い暴力的な低気圧……!
吹きすさぶ風、打ち付ける雨……!

「そうだ。
 買いに行こう、コロッケ。」
そんな嵐の中、呑気に外出しようとする少女。
彼女の名は、綿津見くらげ……!

――――――――――――――――――

「……………。」

今更ながら、少女は後悔していた。
嵐の中外に出て、いつもの様に能力で浮遊……
そこを暴風にあおられて、何処とも知れぬ路地へと流されてしまった。
打ち付ける雨で全身びしょ濡れなばかりか、
樹の枝にひっかかってしまい、降りるのに難儀しそうだ。

まぁ、それは良い。
それは良いが、もっと困ったことになってしまった様だ。

彼女は、異質な『何か』に襲われていた。
雨と暴風に紛れて、飛び掛かってくる何者か。
しかも『それ』は四方八方から、複数で襲いかかってきているらしい。
掠めた手足の皮膚が裂けている。
傷はそれほど深くは無い。
だが、まともに喰らってしまえばどうなるかは分からない。

きっとそれはこの世なのモノらざる不可思議なクリーチャー、
いわゆる『怪異』と呼ばれるモノだろう。

逃げるどころか、身動きもロクに取れない現状
果たしてとるべき手段は……。

「……戦えと?
 この私が。」
争いごととは縁遠い人生を歩んできた少女。
しかし、平穏と言うのはある日突然崩れ去るものである。
とにもかくにも、やるしかないのだ……!

綿津見くらげ > 木の枝に宙づりになったまま、意識を集中。
少女の身体が淡く光り、その能力が発動される。

激しく打ち付けていた雨が一瞬動きを止め、
少女の回りへと集まって行く。
幾つもの水球が形成され、少女の守る様に身の回りに漂い始めた。

液体を操る能力、『ウォーターシール』。
水に困る事のない雨の日には、その性能がいかんなく発揮されるだろう。


「さて。
 ……来るなら、来い。」
意識を研ぎ澄まし、再び襲い来る怪異を迎え撃つ。

「………!」
刹那、宙を風切りそれは少女に喰らいかかってきた。
同時に、水球の1つが水の槍へと姿を変えて、それを穿ち落とす。

撃ち落とされたそれは、
灰色の硬い鱗に身を包み、鋭い牙を持った流線形のフォルム。

「………サメ……?」
海の狩人たるサメ。
それがなぜか、嵐の風に乗って少女に襲い掛かってきたのであった。

ご案内:「学生通り」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 路地を警邏していたら、
少女が風に乗ってきたサメに襲われそうになっていた
それを見ながらも少しだけ呆然として

風紀委員として、できることをしなければ

そう思いながら、すぐ思考を切り替えて
少女の前に躍り出てようとしつつも
少女の盾になろうとしながらも
少女に迫るサメを殴り飛ばそうとする

知られざる英雄の一撃:30パーセント右ストレート!!!!

体から蒸気があふれる。サメが迫る。だが、引かない。
守る。できることをする。

綿津見くらげ > さらに二匹、三匹と、嵐雲の合間から現れるサメ。
風に乗り宙を舞って、次から次へと少女へ襲い掛かる。

少女も負けじと水弾を放って迎撃するが、
次々現れるサメに次第に反応が遅れ始め……

(……まずい。)
一匹が、牙の並んだ大口を開けて眼前に迫る。

が、しかし間一髪。
突如現れた持流の拳に打ち据えられて、地へと叩きつけられた。

それはしばらくビチビチと跳ねまわっていたが、
やがて動かなくなり……そして、雲の様に掻き消えてしまった。


「………。
 ……誰?」
持流をしげしげと見つめながら、
些か呑気な口調で呟く。

「いや……助かった……。」
しかし、彼が自分を助けてくれた事に気づき、
少々ぶっきらぼうだが礼を言う。

………そんなやりとりの間にも、
サメたちは何処からともなく現れて、二人を取り囲んでいく。

持流 童男 > 「某は、持流童男、ただの風紀委員でござる」

そう少しだけくらげさんに笑ってから。
まだ戦いが終わってないのを見つつ警戒しながら、

自分の拳で叩きつけられて地にたたきつけられたサメが
かき消えていくのを見つつあたりを警戒する。増えてきたサメを見つつも

「大丈夫でござる。」

そういってから取り囲んでくるサメを見つつも不敵に笑い、拳を握る。そしてくらげさんを後ろに見つつも

「必ず守る。」

それだけいって背中越しにそう言い切った。
風紀委員としてできることをやるために守るために。

綿津見くらげ > 「ござる口調ときたか。
 サムライか。お前は。」
この状況下で呑気に突っ込みを入れる少女。
しかし彼は侍ではなく風紀委員だそうだ。

「守られる義理は無い、が。
 感謝しておく。助太刀には。」
再び襲い掛かるサメの群れ。

少女は大量の雨水を収束、圧縮させ、
超高圧の水流で群れを薙ぎ払う。

それはサメの硬い鱗を易々と斬り裂き、
胴を分断されたサメたちは地面にボトボトと落ちて行く。

「……うはぁ……。」
最近水を操る力に目覚めたばかりの少女。
この力を本格的に扱うのは今日が初めて。
こうも意のままに、強力な力を発揮できるのか……
……切り身と化したサメたちに、
そして自分の力にドン引きしながら、変なため息を漏らす。


そんな少女だが、怪異との戦いも初めて。
未だ木の枝に引っ掛かって身動きができない上に、
背後はまるでガラ空きだ。
幾らでも湧いてくるサメたちは、そんな無防備な姿をさらす獲物に獰猛に襲い掛かってくる。