2020/09/25 のログ
アーテル > 「にしし、悪かった悪かった。
 …お前さんにゃあの抱き方、ちょいと早かったようだなー…?」

ちょいと早い。きっと、知識的にも、年齢的にも。
そんな意味を含めた言葉で小さく揶揄しながら、互いの距離をより詰める。
傍から見ればこの方が恥ずかしいかもしれないが、二人して気にする様子はない。
彼女がこちらを見れば、蒼い眼が見返してくる余裕さえあった。
…ただ、少し経った頃に少し明後日の方を向くようにして、

「……にしてもほんっと、発育いいんだよなぁ………」

なんて呟きながら、小さくため息なんか吐いた。これくらいは許されるだろうか。
とはいえ立ち止まってばかりではいられない。
そのまま彼女の柔らかさを前面でたっぷり堪能する形になりながら、すたすたと何の苦難もなく歩き始めるのだ。

「おう、知ってる。屋上だろー?
 歩いて行けるとこまでばっちり運んでやるから覚悟しなー?」

どうやら、このまま降ろす気はなさそうで。
ハナからマンションめがけて歩いていたものの、本当にこのまましっかり屋上まで運ばれてしまうのだろうか。

幣美奈穂 >  
謝ってくれておりますから、許して差し上げますわ。
という想いを込めて、うんうんっと重々しく?頷くのですけど。
早い、というお言葉に首をまた傾げさせてきょとんとしてしまいます。

「女の子にあんな抱えあげ方したらダメですからね?」

ぴっと人差し指を上げて、アーテル様に女の子の扱い方をご説明です。
女の子歴13年、女の子についてはアーテル様より長いのです。
――「少女」や「思春期」「女」となっていけば。
その考えも変わっていくことでしょう。

抱っこしていれば、身体が触れるのも多くなり。
我儘なのが肩下あたりに当たるのでしょうか。
明後日の方向を見る様子に、合わせて何があるのかしら?、とそっちに顔を向けてしまいます。

「あっ、ほら。もう空が墨を流したみたいに・・。
 日が落ちるのが早くなってきたわ」

当たってしまっているのを気にすることもなく。
うつろ、他人のぬくもりを感じられる距離で、無意識に心が嬉しがっています。
空の色が変わっていくのを見送りながら、抱っこされたまま運ばれます。

「あっ、そうです。ほら、あの一番上・・」

下からは見えないですが、言われたとおりに屋上を指さします。
抱っこされるのにすっかりご満悦。降りる気配はまるでないのでした・・。

屋上の玄関前で流石におりますが。
お家に帰りますと、リビングにアーテル様をご案内します。
お茶を出してから、お料理の前に少し着替えてきます、と自分の寝室に一度入るのです。

アーテル > 「…ほんっとに最後まで降りる気なかったなー?」

屋上の、玄関前。
そこまでひっしと抱きかかえ…寧ろ、しがみつかれてさえいたような。
まあこちらは問題ないわけで、その我儘をたっぷり堪能させてもらったこともあり。

彼女のおうちにやってきた。
見慣れた玄関、見慣れた廊下、見慣れたリビング。
ただし、今日は視点が高いので、これだけでも新鮮に映るよう。
だからだろうか、あまり行儀が良いとは言えないが、少し視線がうろうろするのはご愛敬。

「………こうしてみると、やっぱ視点が違うと新鮮なんだよなー……」

…そして、すっかり客人らしいもてなしを受けてしまった。
リビングで独り座りつつ、出された茶をちびちび楽しみながら。
着替えてくると言って出ていった、彼女の戻りを待ったのだ。

幣美奈穂 >  
「二郎三郎宗右衛門ちゃーん?」

リビングの扉越しに、飼っているにゃんこさんを探し呼ぶ声が微かに聞こえてくるでしょう。
綺麗に掃除をされているリビング。
床に置いてあるクッションはにゃんこさんの為のものです。

呼んでも現れないので、外にお散歩に行ってるのね。
と、お客様と会わせられないのを残念ながら寝室に。
そこで巫女装束を脱いで、普段着を着るのです。
部屋着にしないのは、お客様がいるからですが。
苦しいサラシもほどいて、青いニットのセーターと膝丈の白いフレアスカートすがた。
去年かったものなのですが、ニットは伸びるので着れます。
ちなみに、ブラウス類は全滅です。
髪もくるっとまとめてハーフアップにしておくのです。

スリッパでパタパタと音を立てながらリビングに戻り、

「お待たせいたしました・・ごめんなさい。
 二郎三郎宗右衛門ちゃん、お出かけしてるみたいで・・」

へにょっと眉を下げながら、申し訳そうなお顔をします。
・・なんか、部屋に慣れているようなくつろぎ姿に見えます。

「すぐにご用意しますわね・・」

と、すぐに朗らかなお顔になりまして台所に。
その間も、アーテル様が口寂しくないように、つまみに、冷蔵庫にある小芋の煮っころがしをお箸と共にだしておくのです。

アーテル > 猫を呼ぶ声が扉越しに聞こえてくる。
きっと探しているのだろう。そう思うと、ついくつくつと笑ってしまう。

「俺なんだよなぁ。」

今日は通い猫ではなく客人としてお招きを受けているので、呼ばれても行かないと決めているのだった。
彼女も気づいていなさそうだし、どこまで気づかないまま過ごせるか…見守るのも面白いと思ってきたところなので。
すると、ぱたぱたスリッパの駆ける音。
こちらに戻ってくるとあれば、一つ二つ咳ばらいをして…

「おう、お帰り。
 まぁしょうがないさ、そういうことだってあるもんだ。」

凄くにこやかな笑顔で、爽やかに答えた。どの口でほざくのか。
さて、すっかり余所行きの衣装に着替えた彼女を、胡坐をかいたその膝に頬杖付きながら眺めつつ…

「にしても、そんなおめかししなくともよかったのにー。
 ……とはいえ、よくお似合いですよ。お嬢さん。」

こちらにつまみを一品サーブして、忙しなく台所に向かっていく彼女の背に、そう声をかけた。
自分のことを慮って、お客様向けにわざわざ普段着をしたのだろう。
猫の時に彼女の部屋着姿を見ていただけに、そう言わずにはいられなかったのだ。
ちなみに桃はさりげなく冷蔵庫の傍に置いてあった。カゴごと。

幣美奈穂 >  
伸びた胸元、ふわりと揺れるスカート。
そういう姿は外ではほとんど見せない姿です。

「にゃんこさんですから、猫集会とか行ってるのかもしれませんわね?」

猫は気ままなものなので、いないのを気にしても仕方がありません。
褒められまして、ちょっとはにかみます。

「そうですか?
 ありがとうございます♪」

スカートを少し摘まんで、左右にクルリ、クルリ。
装束より身軽で、裾が揺れて、神も軽やかに揺れます。
緋袴ではあまり見えない素足も見せていまして。
ついでにお胸も良く揺れます。
初めて会う男性だというのに、なんとも警戒心がない無邪気さです。
純粋に、お客様が来たことを喜んでいるのです。

手早く包丁の音がなりまして、それほど時間がたたずにいい匂いがこぼれます。
焼き物とご飯ができてきましたら、それに合わせてお造り。
ささっと、謎魚の赤身を刺身に、触手の一部を細切りのソーメンに。
その上、大根のツマまで自分で作ってしまっています。
乾いたりしないように時間を合わせたのです。

「お待たせしました~」

とリビングのローテーブルの上に並べていきます。
その料理時間、30分強程度の時間。
ご飯に豆腐とわかめのお味噌汁、烏賊鮭の味噌包み焼きと、お刺身。
副菜に冷蔵庫にあるほうれん草のお浸しと筑前煮、豆ひじきもあるのです。


・・そのお料理、自分の分は少なめの半人前量。
アーテル様に成人男性として少し多い量を用意しておりまして。
横にのけた、にゃんこさんの為に、アーテル様にお出ししたのを若干減らしたぐらい。
アーテル様とにゃんこさん分を合わせて、3人前強分ぐらい・・が机の上にあるのです。

「帰ってくるかもしれませんから。
 あっ、桃をありがとうございます・・!
 冷蔵庫に入れて冷やしておきます!」

と、のほのほ。飼い猫の分もきちんと準備しておく、優しい飼い主さんなのでした。

アーテル > 「……ほんっと、色んな意味で心配になっちまいそうだなあ。」

他愛ない、その場でくるりくるりと回るだけなのに、
これでもかと、我儘な部分を強調するような、煽情的な仕草に見えてしまうものだから。
この姿では初めて会ったとはいえ、流石に何も感じないわけではない。
そんな感情をおくびに出さないように、何とか努めているだけなのだ。
自分でさえそうなのに、他から見れば如何ばかりだろうか…心配にすらなる心地を零すように、
台所に聞こえない程度の小さな声で独り言ちる。

「…………。
 手馴れてんだよなあ。」

よくよく知っている、彼女の手際の良さ。
面倒臭そうな工程でさえも、労せずこなしてしまうその技量は、彼女が一人でずっと培ってきたものだと分かっていた。
そこで待っているだけでも、小気味良い音だけ聞いても退屈しない上に、鼻腔を擽る良い匂い。
その半刻でさえもあっという間に過ぎ去るようで。

「おうとも、お待ちしておりましたっと。
 …おおー、なんだかかなり豪華になった予感がするなあ。」

これだけの皿が並べばさぞ豪華なものだろうか。
お客様補正が入っているかもしれないが、とはいえあれからそのために買い足しなどしていない。
全て有り合わせで済ませたわけなのだから、思わずうなるもので。
知っていたとはいえ改めて、彼女の技量に舌を巻く。
さて、ローテーブルの前に座りながら…気づいた。

「ああ、いいってことよ。アレくらいくれてやんねぇとな。
 ………して。
 そこによけてる残り一人分のは……やっぱそうなの?」

念のために、確認しておく。
解散の流れになったら猫の姿でさっさか戻って来なきゃならん上に、
美味いとはいえ気持ち僅か少な目の第二ラウンドが待っているのかということを、念のために。

幣美奈穂 >  
心配されているのをよそに、気付かず無邪気な様子。
サラシで抑えるのは結構圧迫感があるのです。それがないというのも気持ちが軽くなります。

炊飯器も電子レンジも、4年前に屋敷を使い始めてすぐ壊してしまった美奈穂。
ご飯さえも土鍋炊きです。
電化製品をほとんど使わない美奈穂のお料理。
慣れた手際です。毎日自炊なのですから。

「うふふ~。はい、お召し上がりくださいませ!。
 いただきます」

並べたお料理、褒められてちょっと自慢げです。
背筋を伸ばした正座で座りまして、手を合わせてきちんと言います。

「二郎三郎宗右衛門ちゃんが帰ってきて、用意が無かったら可哀そうでしょう?
 待たせたら可哀そうですから・・」

お刺身はまだ切らずに冷蔵庫の中。
食べる前に切ってあげるのです。
帰ってこないかなーっと、ちょっと視線が縁側の方へ向きます。
帰ってこなくてとても残念ですが、今日はアーテル様がおられます。
1人で食べるそこはとない寂しさを思うと、今日はとても嬉しく。ご飯がおいしく感じられます。

「足りなければお代わりありますから。
 どんどん食べてくださいませ!」

ぱぁっと善意の笑顔前回なのです。

アーテル > 「………ああ、そうだな。
 独りってぇのは、寂しいもんな。」

独り。
その言葉には少し思うところがあるもので、つい湿っぽくなってしまいそう。
それではいけないと、気分を変えて両手を合わせる。

「さてさて、湿っぽいのはなしなし!
 猫ちゃんも俺が帰った後にその内やってくるだろーし、それまでは俺が食事を共にするってーことで!
 いただきます!」

しれっと、自分と入れ違いだとはっきり言っておきながら、
その時だけはきちんと崩した足を整えて、命に感謝を述べるわけで。
郷に入らば郷に従え、猫の姿で彼女のルーチンを見ているわけだから、それに倣うのもまた礼儀と心得ていた。

「にゃろう、言うじゃあないかい?
 釜の飯無くなっても知らねぇぞー?」

流石にそこまで食いつくせない…だろうけれども。
誰かと囲む食卓を、人間として、彼はきっと楽しめたことだろう。

幣美奈穂 >  
「そうですね。夏休みは家で賑やかだったです・・」

夏休みに実家に帰省していた時は、曾祖母まで存命の家族。
家族成分をたっぷりとってきたと思うのですけど、そろそろまた寂しくなってくる頃合いなのです。

「どんどんたべてくださいませ!。
 うちのにゃんこさん、すぐに帰ってくるかもしれませんし」

入れ替わるなんて想像できない事。
にこにことして、アーテル様の前に湯呑を置き、温めの緑茶も入れておくのです。
そして、アーテル様が食べられます様子を楽し気に嬉し気に見ながら、たわいもないお話をして。
自分もいただいていきます・・年齢に比して、食べる量は少なめですけど。
食後には冷えた桃を切って、熱い煎茶と共にお出しするのです。
残念かもしれませんが、このお屋敷にはお酒はさすがにないのです・・!

とても楽しいお食事なのでした――そう、でもアーテル様には第二ラウンドが。
猫の姿になって帰ってくると、にこにことお食事を勧め。もし食が細いと心配そうなお顔をする美奈穂の姿が・・。

アーテル > 独りよりも、二人。
食卓においては、猶更。
彩り豊かな皿たちに、感想を述べる人が一人いれば、それも一層華やぐもの。
そもそもあまり見返りを求めるようなものではないけれど、
ここまでの頑張りを知ってる狡い狐は、ついつい口が回ってしまうのだ。

食事し、会話し、堪能しつくして、自分の持ってきた桃でさえ余韻を飾るに丁度いい役に収まるくらいに楽しんで。
彼女にとっては、今の自分は人間としての初めてのお客様だからか、かなり嬉しかったんだろうなとも思いながら。
食後の水物も味わい尽くし、少し名残惜しそうにしてから男は去っていった。

それからわずか数十分後、いつもと比べて少し上機嫌な黒猫がいつものようにやって来た。
…彼女の頑張りを、一身に受けるのだと知りながら……―――

幣美奈穂 >  
もう帰る、というアーテル様に。
明らかにしょぼんっとした寂しそうなお顔を浮かべます。

「――また・・食べに来てくださいませ」

エレベーターに乗るまで、手を振ります。
良く知らない男性を家に上げても、無警戒なままの美奈穂でした。

そしてしょぼんと一人寂しく、にゃんこさん帰ってこないかなーと待っていて。
あまり時間を置かず帰ってきたにゃんこさん。
また笑顔になって、にゃんこさんに愛を注ぐのでした・・。

ご案内:「学生通り」からアーテルさんが去りました。
ご案内:「学生通り」から幣美奈穂さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に修世 光奈さんが現れました。
修世 光奈 > 「よっし、今度こそ―!」

商店街で…とある相手の痕跡を収集した後、学生通りへ移動してきた光奈。
気を取り直して、星形のドッグタグを捜し始めよう。

ただ…授業が終わって少し経った頃だからか、人が多い。
買い食い、友達と喫茶店に入ったり、色々な目的で学生が通りを交錯している

「…ぶつからないよーにしないとね」

また風紀委員のお世話になるわけにもいかない。
周囲に視線を巡らせつつも、人の隙間を縫って進んでいき。

時折、隙を見つけてはしゅば、とその場にしゃがみこんで。
物陰をのぞき込んだり、人に聞きこんだりと。
光奈の事を知っている人なら問題ないが、知らない人が見れば忙しない動きを続けていく。

修世 光奈 > 「ううーん。大きいものだったから、誰か見てるかと思ったけど無い…
ってことは、何かの拍子に見えないところに入り込んじゃったか…」

あちらへ、こちらへ。
人の間をすり抜けて飾りを捜す光奈。

その途中、聞き込みでも…見たことがないという情報を多数得れば。
後はもう物陰くらいだろう。

一応、行き違いで生活委員会などに届けられている可能性もなくは無いが。
光奈の直感が、ある、と告げている。

何度も、いくつも探し物を見つけてきたが故の根拠のない直感。
けれど、それをこそ光奈は信じていて。

「んーーーー……?」

となると…自分の視点では見つけづらい場所が主な探しどころとなる。
一応、人眼は気にしているものの…大胆に伏せのポーズをしたりし始める。
より低い視点で、飾りを捜すために。

ご案内:「学生通り」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 散歩中、学生通りにふらりとやってきた風菜。
そこで何かを探しているらしい少女が居た。

のんびりと眺めて、こちらを見るのを待つ。
そして、ある場所を探し終えたのか立ち上がった彼女に声をかける。

「どうしました?
 何か、探しものですか?」

修世 光奈 > 「んーーーーー……、?」

ネコの様に自販機の下などを捜して…立ち上がったところに声をかけられる
立ち上がれば、話したことはない相手だ。
普通と言える格好に、紅い首輪が異質だが…光奈が相手から感じた雰囲気は穏やかなもの。

「あ、そーなんですよー。ちょっと頼まれごとで。
こんな飾りなんですけど、知りませんか?」

情報はあればあるほどいい。
端末の…探し物の画像を開いて、相手に早速見せよう。

雨見風菜 > 実際、単なる一般人である。
……痴女を一般人と言っていいかはともかくとして。
兎も角、彼女の端末に表示された画像を覗き込む。

「ふむ、こんな飾りですか……
 ここまで歩いてきた中では、ちょっと見覚えはないですね」

もしも路上に落ちていたら、流石に拾っている。
となれば、もしかすると見つけにくい場所に落ちたのかも知れない。

「お手伝いいたしましょうか?」

修世 光奈 > 名前を聞けばぴん、と来るかもしれない。
何せ、光奈は女子寮住まいだ。
倉庫区画に住むという痴女の噂くらいは知っている。

「わ、いいんですか?ありがとーございます!」

今は…手伝いをしてくれるというのなら断る理由もない。
にこ、と笑って、画像を見せ続けよう。

「この辺りで、このわんちゃんが散歩してて…無くなったみたいで。
落とし物としては届けられてなかったので、まだ落ちてると思います!」

ぴし、と姿勢を正しつつ落とし物の情報を共有しよう

「もしかすると狭い路地とかに入っちゃってるかもしれないし…あっちを探すのを手伝ってもらえますか」

と、指を差して探し物がありそうな場所を指し示し

(それにしても、スタイル良い…っていうか。すごいなあ…)

ただ、ついつい同姓でありながら相手の風体を見てしまうが。

雨見風菜 > 「ええ、今は特にやることもありませんので」

笑顔になった彼女の説明を聞く。
風菜からはふわりと乳香の香りがするだろう。

「そうなると、植え込みの中とかも注意してみたほうが良さそうですね。
 分かりました」

言って、示された場所を探しに行く。
ぱっと俯瞰して見当たらないのを確認し。
次は『糸』を使って狭い隙間や植え込みの中も探っていく。

風菜の豊満な乳房はブラをしてるとは思えない揺れ方をしている。

修世 光奈 > (甘い匂い…)

あまり嗅いだことのない匂いにすん、と鼻を鳴らしてから。
自分も、見えにくい場所を重点的に探していこう。

「んー……、あ、えっとー……あのあたり!あの陰とかちょっと探してみてくれますか」

揺れる乳房は目に入ってしまうが…今は依頼が優先だ。
自分は別の場所を探しつつ、協力者にお願いしてみよう。

「そういえば、名前聞いてなかったですね。ん、しょ、と。
わたし、修世 光奈、で、すっ、おと、と…っ」

植え込みに手を突っ込んで少しバランスを崩しつつも自己紹介をしていこう。

雨見風菜 > 「こちらですね、わかりました。」

指示された場所を探しに向かう。
こちらでも、『糸』を使って探ってみる。

「光奈さん、ですね。
 私は雨見風菜と言います」

その中で自己紹介された以上、自己紹介を返す。
バランスを崩したのを見て、『糸』を伸ばそうとしたが持ち直したようだ。

「ん……これは?」

そんな光景をよそに、なにか固く小さいものの感触が『糸』を通して伝わってくる。
引き寄せてみれば、先ほど見せてもらった写真の飾りによく似ている。

「光奈さん、これでしょうか?」

修世 光奈 > 光奈からはその糸は良く見えていない状態だ。
親切な人だなあ、くらいの認識である。
ただ、名前を聞けば…

「…?、風菜、って…」

予想通り、その名前に何か思うところがあったのか。
一瞬、探す動きが止まるも。
相手からの報告を聞けば、その思考は飛んで行った。

「わ、これこれ!ちょっとさすがに汚れちゃってるけど…うん。
形も色も、画像のままだし…間違いないかな。
よかったぁ…、手伝ってくれたおかげですね!」

相手の持っている飾りをしっかり確認して1つ頷き。
改めてぺこりと頭を下げよう

雨見風菜 > 探していた目的のものであると確認が取れた。

「ああ、良かった。
 光奈さんの指示通りの場所でしたし、私だけの手柄じゃないですよ」

実際、その指示がなかったらそこを探していなかったかも知れないわけで。
其処の辺りは、彼女の勘働きも有るのは間違いないだろう。

「ところで、私の名前になにかありました?」

自分の名前に何やら怪訝そうな反応をしていたのは見逃していなかった。
そう問いかける風菜の姿は、典型的な痴女のイメージとはかけ離れた清楚な振る舞いだ。

修世 光奈 > 「いやー、やっぱり人手って大事ですね。
一人じゃどれだけかかったかわからなかったのでー…
ありがとうございましたー」

褒められてあははー、と照れ笑い。
嬉しいながらも、手伝ってくれた相手にお礼をしよう

「あ、あーいえ。気のせいです。聞いたことのある名前だなーって思っただけで」

噂に聞いた名前ではあるが、相手の雰囲気は穏やかだ。
一応首輪をつけてはいるが…特異なファッションと見えなくもない。

「失礼しました。勘違いですね」

そう思い込んでいるから、誤魔化すように笑って返そう

雨見風菜 > 「それも有るでしょうね。
 何にせよ、見つかってよかったです」

これ以上謙遜すれば謙遜合戦になるだろう。
そう感じた風菜は、礼の言葉を受け取った。

「聞いたことは有る、勘違い。
 ああ、隔離部屋の痴女の噂でしょうか」

光奈の反応に、そう予測を立てて。
そりゃあこんな見た目清楚な少女が痴女だなんて、知らなきゃ結びつけるのは難しいだろう。
仮に知ってる誰かに言われても、嘘だと思ってしまうのが印象の妙。

雨見風菜 > 「でしたら私で間違いないですよ」
修世 光奈 > 「それもそーですね……あ、はい、そのー…」

見つけられたのだから良かったと謙遜は終わりにして。
相手からその飾りを受け取ろうとしたところで…
流石に、初対面の相手を痴女と疑うのは失礼だと思ったのか言葉を濁すも。

「え?……い、いや、何て言うか…疑うわけじゃないんですけど、あんまりそんな感じしないっていうか。
ほんとに?女子寮の隔離された痴女…?、全然見えない…」

確かに、女性としてのパーツを強調した体や首輪はそれっぽいといえばそれっぽいかもしれないが。
話し方も丁寧で、親切で。光奈としては清楚な印象だ
けれど、相手に認められれば誤魔化そうとしても無理があり。

「えっとー…それは、なんていうか。……はじめまして?」

何と声をかけていいかわからず変なことを言ってしまう

雨見風菜 > 「ええ、隔離部屋の痴女です。
 間違いなく」

誰が見ても、その振る舞いは清楚に見えるだろう風菜。
その振る舞い、口調はどう見ても演じているようには見えないだろう。
風菜自身が、自分らしく振る舞っているだけであるがゆえに。
そして、裏の顔である痴女である自分も、また自分らしく振る舞っているだけである。

「混乱してないですか、光奈さん。
 お茶でも飲んで落ち着いてみては?」

光奈の狼狽っぷりに、思わず吹き出して。
『物体収納』していた他人用の、よく冷えたペットボトルの麦茶を差し出す。

修世 光奈 > 「え、ええぇ……」

目の前にして、そうだ、と言われてもまだ信じられない
余りにも話している印象と違うからだ。
嘘を見抜くのはそこそこに得意であると自分では思っているが…全くその気配はなく

「それは…混乱しますよー。
だって実際見たらそんな雰囲気全然ないし…わ、ありがとーございます…」

素直であるからこそ、見た目や話した時の情報と…痴女であるという情報に混乱しているのは確かだ。
どこから出したのかもわからないが…これもまた驚きながらも冷たい麦茶を受け取ってしげしげと眺めてから、一口。

「ふぅ…。いや、えっとー失礼かもですけど、もっとこう、やばい恰好の人を想像してました。
見たらそっこーでわかるような…。実際は違うんですね…」

ついしげしげと、その姿を眺めてしまいつつ。
ようやく、思考に折り合いが付いてくる
痴女というのは驚いたが…まあ、自分に危害が加わらないなら…手伝ってもらったことだし、邪険にすることもないだろうと判断した。

雨見風菜 > 何一つ嘘は言っていない以上、嘘だと見破れるはずもない。

「雰囲気は全然ない、ですか。
 ふふ、表に出してないだけかも知れませんよ?」

事実、下着は縄下着。
ブラやパンツなんて付けていないわけで。

「やばい格好、ですか。
 どうやばい格好を想像されてたんでしょう、気になりますね」

ボンテージ衣装とかだろうか、とかちょっと考えたり。

「まあ、そういう格好は深夜のお楽しみのときにしてるかも知れませんが」

多分思ってるのとは違う。
風菜の場合、衣装を通り越して全裸に縄だ。

修世 光奈 > 「………あー………」

何度も繰り返されると、確かにそんな気がしてきた。
先程探し物をしている時の、乳房の揺れ方。
学校で見る…自分より大きな胸の生徒とはまた違う揺れ方だった。
そうなると、相手の格好の下は――

(いや、かんがえないようにしよう)

ぷるぷると頭を振って想像を振り払った。

「…なんかこう、下着だけー、とか?
でも、フリ、とかじゃなさそーですね…。…えっとー…何か、きっかけとかあるんですか?そういう、そのー趣味を始めた…」

つい、気になってしまった。
もし、深夜のお楽しみとやらをしているのなら。
そういうことをするきっかけは何なのだろうと単純に気になった