2020/12/14 のログ
妃淵 >  
「回りくどい世界だヨ、ほんと。
 卑怯なヤツなんかもいるんだぜ。悪口ばっか言う癖に喧嘩もする気ないヤツとか
 それでも先に手ぇ出したら負けってんだろ?」

ふぅ、と再び小さく溜息

絶賛ヘンなアルバイト中の少女を見れば、
とりあえず誰かから奪う生活は切り分けたのだろうことはわかる
カッとなる性格が災いし、うっかり手が出てしまうのがどうやら悪癖のようで

「そりゃあ…普通パートナーに嫌がられることはしないヨ。
 そんなモン、落第街だって変わんない」

他人はともかく距離の近い隣人とはそれなりに友好的に接するもの
同じ屋根の下、更に心の距離も近いのであれば尚更だとややバツが悪そうに少女は言う

「ところで知人のキョウダイって、斬の身内とか沙羅しか知らねーけど、なるほど同僚か」

よいしょ、とでっかい白袋を担ぎ直して、視線も向け直す

「仲いいの?」

斬鬼丸のことをしってるならそれなりの話をする仲だろうか、と

神代理央 >  
「安全で穏やかな生活の為には、そういう回りくどい事も必要ということだ。
人が増えれば、ルールも増える。組織が大きくなれば、守るべき事柄も増える。人はそうやって、自分の身を守り群れてきたのだからな。
そういった意味では、歓楽街や落第街だって同じ様なものだろう?」

強さとルールの基準が変わっただけさ、と言葉を締め括り、溜息を吐き出す彼女に小さく笑いかける。
実際、スキャンした学生証にも今のところ特に問題は無い。
彼女は本当に、この表の世界で彼女なりにきちんとルールを守って生きているのだろう。
であれば、忠告こそすれ咎める事は何も無い。彼女を咎めるのは――その悪癖が災いして、指導室辺りで会う事になってしまった時でいいだろう。

「そう言う事だ。逆に言えば、校則さえ守っていればとやかく言われる事も無い。
風紀委員として余りこういう事を言うべきでは無いのかも知れないが…彼氏とは、存分に仲良くして貰って構わないのだからな」

彼女程の美少女と一つ屋根の下で暮らす水無月少年に思いを馳せる。まあ…我慢しろと言う方がきっと無理な話だろう。何が、とは言わないが。
己は、沙羅を幸せにすることは出来なかった。ならばせめてこの二人には、幸せになって欲しいものだ。
なんて、バツの悪そうな彼女を眺めながら、穏やかな声色で言葉を投げかけるのだろうか。

「ああ。少し前までは上司と部下、という関係だった。今はそれぞれ違う部署だが、まあ、同僚には変わりない」

嘘はついていない。全て事実。
水無月沙羅と、己の関係はそれが全て、なのだが。

「……まあ、それなりにな。同じ部署にいれば、相応に話もするものだし」

と、仲が良いのかとの問い掛けには先程の彼女の様に、少しだけバツの悪そうな声色と表情で答えるのだろうか。

妃淵 >  
「ついうっかり、がダメなのはなかなか大変だけどナー…」

窮屈といえば窮屈なのだろう
けれどその場所で生きるルールに則らなければいけないことは、理解る
スラムのルールとて然り…だから少年の言葉は、一分の隙もなく正論だ

「風紀委員ってヘンなヤツ多いから、お前みたいなまともなのがいると安心するヨ」

※一学生の個人的意見であり風評・実情を肯定づけるものではありません

「ふーン…?」

なぜだか、バツの悪そうな顔をしていた
まあ、そんな組織にいると色々とあるんだろう、とそれ以上を突っ込むことはしなかったが

「ま、斬も沙羅もいいヤツだからな。
 大体のヤツと仲良くできるンだろうけどさ」

表に出していた学生証はもういいか、とポケットへと仕舞う

神代理央 >  
「まあ、うっかりだの何だのといった事は私達もし得るミスだ。
大事な事は、それでも先ず何より『手を出さない』事。
此方側では、力の強い事が正義ではない。自分の正当性を、言葉で周囲に理解させられる者が、強いんだ。
……それもまた、面倒な事ではあるけどな」

落第街やスラムでは、散々力を振るっておいて、彼女に何を言うものかと思わなくも無いのだが。それでも、風紀委員として言わなければならないことは、伝えようとするのだろう。
その表情には、何処か自虐的なものが含まれているのだろうが。

「……あー…まあ、うん。取り敢えず、褒めてくれてありがとう…で良いのかな…」

まさか自分がまともな部類に入るとは…。
と思いながら同僚の顔を思い返して――案外、まともな部類じゃないかと思ってしまう。いや、きっと真面な筈だ。真面に違いない(確信)

「……まあ、今は上司と部下ではないからな。話をする機会も減ってしまったし」

そう言えば、最近本庁で沙羅の姿を見かけないな、とぼんやり思いつつ。
突っ込む事を控えてくれた少女に内心感謝しながら、軽く手を振って話題を打ち切るのだろう。

「そうだな。斬鬼丸君とはまだ会った事がないけど…。
噂を聞く限り、善い少年だと私も思う。彼が身元保証人なら、此方も尚安心出来るというものだ」

端末で見た、彼女の項目の最後。
彼女は、かつて己が戦った『異能殺し』の妹。
…まあ、だから何だという話ではある。多分彼女は、兄と己が戦った事すら知らないだろう。
ならば、今はルールを守って生きる彼女を尊重しよう。それが、水無月兄妹と彼女の為に己が出来る、数少ない事だろうから――


「……知人のよしみ、という訳でも無いが。金銭面で生活に困る様があれば、相談してくれて構わない。
金が無いから犯罪を犯しました、なんてことになる前に相談してくれれば、色々と融通はしよう」

いや、ちょっとだけ。余計な御世話かもしれないけど。
お金なら助けられるかも、なんて。微妙に駄目人間な思考で言葉をかけてみたり。
罪滅ぼし、という訳でも無いけれど。己に出来る数少ない事だろうから。

妃淵 >  
「手を出さないコト、ね。……ウーン」

感情の起伏で異能が発動する少女。元々の気性もあって、やや悩ましげに唸っていたが…

「まぁ、わかったヨ。でも身の危険を感じた時は別だヨナ?」

存外に物分りがいい、ようにも見えるだろうか
言葉に言葉で不必要に反発しない様子は
スラム育ちの気性の荒さと、学生としてこの街で生きる狭間で立ち位置を見定めているようにも見える

「褒めてるヨ。ヘンなのとおっぱいデカいのヤベーのくらいしか向こうで見たことなかったしな」

少女は鉄火としての少年の姿を知らない
スラムの住人として鉄火の支配者の名くらいは知っていても、目の前の少年とそれが結びつくことがなかった
更に言うならば自身の兄貴と揉めたことすらも知らない
余計なことを知らないというのは、それだけで幸せなことだ

今は接点が薄いということをきけば、やはりふーん、と流して
なんだったら沙羅に料理とかを教わったりしているし、遊びに来たらと誘うこともできたが
まぁ別にそこまではいいか。とらしからぬ気遣いまでは見せずに

「あー…そういうコト言われると余計に悪いコトやれないじゃん」

身元保証人としての斬鬼丸少年に安心感…言い換えれば信頼を示す彼に、小さく頬を掻きながら
まぁ気をつけるよ、と言葉を返そうとした矢先に、金の話が飛んできた
…金!

金は当然居る
いつまでも斬鬼丸にばかりというわけにもかずバイトをしているのだから、当然である
少女の頭の中にチャリーンという例のSEが鳴った…が

「…マジ?いや待てヨ……。
 ちゃんと仕事をしてこの街に慣れながら稼いだほうがイイのか…?
 いやでもあって困るモンじゃ…」

真剣に悩み始めるサンタクロース

神代理央 >  
「勿論だ。状況次第では正当防衛が成立する場合もある。
自分の身を守る為。尚且つ、それが絶対に必要な状況だった時。
その時は、必要な暴力というものもある。無抵抗の儘自分の身を危険に晒す事を、推奨している訳では無いからな」

非暴力非服従が理想ではあるが、現実はそうはいかない。
どうしても、という場合には、暴力も肯定されると、彼女に言い含める。
それは、意外と聞き分けの良い様に見える彼女だからこそ、敢えて告げている様な言葉でもあるだろうか。
無意味な反発や抵抗を見せなければ『ルール』は彼女の味方なのだと告げる様に。

「…変なのとおっぱいデカいのやべーの……?
何というかそれはこう……うーん……?」

全く情報が無いのと、外見的特徴に全振りした様な特徴を告げる彼女。
当てはまる同僚を頭に思い浮かべて、後者なら何となく当てがないでもないのだが――本人の名誉の為に、黙っておくことにしよう。
確信があるわけではないのだし。
まあ兎も角、そこに『鉄火の支配者』の名が上がらなかった事。そして、彼女は己が鉄火の支配者である事を知らない様子であることに、少しだけ安堵する。
安堵する理由は、己にも良く分からなかったが。

「……そうだろう?パートナーを持つということは、そう言う事だ。まして君の場合は、恋人が身元保証人なのだから猶更だ。
別に、脅すつもりはない。けれど、表の世界では自分の行いが他者に災いを齎す事が、裏よりも多い。
それが社会であり、それがルールだからな。
……だから、まあ、なんだ。喧嘩はバレない様に。程々に、な?」

結局は、最後の一言を強く言い含めたかっただけ。
先程悩まし気に唸っていた彼女は、気性が荒いという訳でも無いのだろうが、やはり手を出してしまう事もある…かもしれないのだろう。
だから、程々に。水無月斬鬼丸に迷惑をかけない程度に。それがバレなければ黙認するし、そもそも知る由も無い事だ、と言外に告げるのだろうか。

さて、そんな彼女が此方が振った話題に見せた反応は――ちょっと、意外なものだった。
いらないよ!と拒否する訳でもなく。欲しい!と飛びつく訳でもなく。
お金の事で真剣に悩むミニスカサンタの絵は何というか…凄くシュールだ。

「…いや、勿論生活費とか、自分達が必要な分は自分達で稼いで欲しいんだけど。自堕落になって欲しい訳じゃ無いし。
どうしても賄えない部分とか。急に大金が必要になったとか。そういう時は頼ってくれて構わない、ということだ。病気とか怪我とかで働けなくなることも、あるかもしれないだろう?

何、こう見えて私は結構おかねもち、だからな。遠慮なく頼ってくれて構わないとも」

ふふん、とちょっとだけどや顔で。
緊急時には自分を頼っても良いのだ、と彼女に告げるだろう。
逆を言えば、緊急時以外は自分達で努力する様に、とも言い含めながら。

妃淵 >  
少女がスラムを離れたのは風紀委員特務広報部による落第街での活動が激化する前だった
故に、鉄火の支配者という名自体は聞いたことがある…と言った程度で…その正体も、その姿も知らぬままだった

「ンー、ンー…、気はつけるヨ。短気なトコもなおさねーとだシ」

さっき子供に怒鳴って追い払っていたあたりは、まだまだ先が長そうだったが

そして金のことで真剣に悩むサンタ娘は、自称「おかねもち」である少年をじっと見つめて…

「斬もガクセーだからな。
 学校行って働いて、で二人分ってなるとまーキツいはずなんだヨ。
 ブッ倒れられても困るからこーやってオレもバイトしてんだけどまー続かないわけだナ」

見ての通り、というわけである
多分客商売とかなかなかできないタイプ

「…だから、困ったときに頼っていーってんなら助かる。…名前は?」

神代理央 >  
「まあ、あまり自分の性格を歪めてまで合わせる必要も無いさ。
さっきも言ったけど、ルールさえ守っていればいいんだ。
水無月君だって、其の侭の君の方がきっと好きなのだろうし」

いや、どんな彼女でも好きになるのだろう。恋とは、そういうもの…なのだと思う。
似合わない事を言っている自覚はあったものの――揶揄う様な声色で、そう彼女に告げてみるだろうか。

「……まあ、そうだな。委員会活動や部活動で稼ぐ、という手段もあるが……何かと、苦労も多いだろう」

ふむ、と彼女の言葉に頷く。
此の学園は、生徒一人で暮らす分には裕福とはいかずとも不自由はない。しかし、水無月はに一人で二人分の生活費を稼いでいるようなもの。それは流石の常世学園でもカバーしきれない。
勿論、そういった生徒を支援する仕組みもあるものの、元二級学生の身元保証人という立場では、そういった委員会に行き辛いのかも知れないし。

「元部下の兄と、その恋人ともなれば、まあ放っておくのも目覚めが悪いからな。困った時、必要な時は、何時でも相談してくれて構わない」

と頷いてから。
名を尋ねられれば、ああ、と思い至った様な顔をして。

「神代。風紀委員会の神代理央だ。改めて、宜しく」

自分の名を素直に告げれば。
握手を求める様に、右手を彼女に差し出すだろうか。

妃淵 >  
「…そういうセリフって言っててちょっと恥ずかしいとかナイ?」

其の侭の君の方が…のくだりをそんな風につっこむ少女
頬にほんのり差した赤みが寒さのせいでないなら、もしかしたら照れ隠しだったのかも

「まァいいや。そゆのにはそのうち慣れてく」

組織の輪に入る…というのはやはり敷居が高い
見知らぬ仲間と教卓を囲むだけでも未知の領域だったのだ

それから、差し出された手と、名乗られた名前に…少女が笑みを見せることこそはなかったが

「妃淵。学生証見たから知ってるよナ」

その体躯に見合う小さな手で、差し出された理央の手をとったと思えば、するりと指切りの形に持ち替えて

「じゃ、やべー時は助けてもらうヨ。理央パイセン」

そう言って、ようやく少女は笑った。…どちらかといえばニヤっとした笑みだったが

「さーて仕事に戻るかな。もうあのクソガキどもこねーだろうな…」

手を離すと、くるりと踵を返し白い大袋を片手におもちゃ屋の前へ
…そのあとやってきた子供には、普通に袋の中から豪華粗品?のようなものを渡していた

神代理央 >  
「……言うな。似合わぬ事を言った自覚はあるんだ…」

と、ちょっとだけ気恥ずかしそうに言葉を返すものの。
ほんのりと紅に染まった少女の頬に気が付けば――してやったり、と小さく笑うのだろうか。

「ん。ゆっくりで構わないさ。先ずは、年末のイベントを楽しむ事を考えれば良いのだし」

クリスマスだの正月だの。恋人同士で過ごすにはもってこいのイベントばかり。
先ずは其処から考えれば良い、と小さく頷くのだろう。

「…知ってはいるが、名乗られる事に意味がある。改めて、宜しく。妃淵」

彼女の言葉に答えながら握手を交わそうとして――しなやかな彼女の手が取ったのは、指きりの形。

「……ああ。嘘偽りなど無いさ。困った時は、何時でも頼ると良い」

強かそうな笑みを浮かべる彼女に、クスリと笑みを返して。
手を離し、彼女がおもちゃ屋の前に戻れば、それを見送って此方も彼女に背を向ける。

「……偶に街に出れば、こういう出会いもあるものなのだな…」

水無月沙羅の兄の恋人。
まあ、言うなれば他人ではあるのだが――今は唯、彼等の幸せを祈るとしよう。
サンタクロースはもう、良い子ではなくなってしまった己の願いは叶えてくれないかもしれないが。

なんて、ちょっとだけ感傷に浸りながら。
己もまた、寒空の下帰路へとつくのだろう。

ご案内:「学生通り」から妃淵さんが去りました。
ご案内:「学生通り」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に葉山翔一さんが現れました。
葉山翔一 > そろそろクリスマスが近くなり始めたこの頃。
クリスマスの飾りつけが多くなった学生通りをぶらぶらと歩く。

「クリスマスか、今年はどう過ごすか」

去年ならばそれっぽい物を叩き売って一日を過ごしていたが今年はそれをするつもりはなく。
全く予定が決まらないまま自分には縁のない商店を眺めたりとして。

ご案内:「学生通り」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 「~♪」

クリスマスソングを口ずさみながら風菜が歩く。
単に散歩に出ているだけだが、クリスマスの飾り付けでテンションが上っているようだ。

リブセーターで豊満な乳房がとても強調されている。

葉山翔一 > 何かを買う予定は全くないがこうして眺めているだけでもそれなりに楽しい物。
歓楽街の露店で似たようなものが探せないかと考え歩いていれば楽しそうに歩いている人影に気が付き。

「この時期は誰も彼も浮かれるよな」

その姿を眺め、視線はつい胸元に行ったりとして。

雨見風菜 > 其の豊満な乳房は歩くだけで揺れる。
まるでブラジャーしてないんじゃねってレベルで。
無論男性の目線はそこに行くのは動物的本能として仕方ない。
そしてその視線を注がれてる当の風菜は。

「~♪」

上機嫌で歌いつづける。

「~♪」

おもむろに、乳房の下で腕を組む。
腕で胸が持ち上がるような格好だ。

葉山翔一 > 通学以外では殆ど使わない通りではあるがこういう光景に出会えば得をした気分になる。
自分以外にもその光景を見ている男子は数人いる様子。

「やっぱり見るよな」

周囲の様子を見ては仕方ないと自分に言い聞かせ。
気が付いているのか居ないのか上機嫌に歌い続けている姿を見て。

「…もしかして気が付いてやってるのか」

胸の下で腕を組み持ち上げる格好になれば、もしやと胸元から顔に視線を移して確かめていく。

雨見風菜 > わざとやっていると看破された声で、辺りを見る。
周囲の男子が見とれている中で、一人だけ顔に視線を移してきた彼。

「バレちゃいましたか。
 ふふ、ちょっと早いクリスマスプレゼント、なんて♪」

くすくすと笑顔で言う。

葉山翔一 > 「流石にそこまで胸を強調したらわかるって。
まあ……他にはいいプレゼントになったんじゃないか?」

未だに胸元に視線を奪われている他に一度だけ視線を向け。
目の保養は確かなのでなったと認めるが、気が付いた以上見るのも悪いと思い視線は向けずに。

雨見風菜 > 「だとしたら良かった。
 しかし、もっと自然にしたほうがいいんでしょうか」

企みが成功したことに気を良くしつつも、唇に人指し指をあてて考える。
もちろんもう片腕は胸の下で腕で持ち上げるような形だ。

葉山翔一 > 「モテない奴や相手のいない奴には十分すぎると思うな。
そこは大丈夫じゃないか?むしろ喜んでるみたいだし?」

見て見ろと他の男子に目を向ければ完全に鼻の下が伸びているのが数人。
唇に指をあてている仕草に見とれている者すらいて。

「気が付いてない奴相手なら今でも十分じゃないか?」

持ち上げられる胸に視線を一度向け、見惚れると笑って。

雨見風菜 > 「そうですね。
 こうも喜んでもらえるのは嬉しいですね」

にっこりと。
乳香の匂いと清楚な雰囲気を漂わせながら笑う。

だからこそ、首元の首輪は少々ミスマッチに見る者も居るだろう。

葉山翔一 > 「ただやりすぎたら勘違いされるかもしれないな。
モテないミナシゴたちに襲われると大変だし、ほどほどにな?」

清楚に見えるからこそ余計に男たちは食いついている。
余り煽ると大変だぞと一応の助言。

そこでふと首元の首輪に気が付くと、おや?と首を傾げる。

雨見風菜 > 「あら、それはそれは。
 ご忠告痛み入ります」

口ではそう言いつつも、内心は大歓迎だ。
だが助言であることに変わりはない以上、感謝の意は述べる。

「どうされました?」

どうしたのかはわかっているが、カマトト振って尋ねてみる。

葉山翔一 > 「この時期は馬鹿が増えるんだよ。
自衛できないなら揶揄うのはほどほどにな?」

何かあれば風紀委員が動くだろうと考えていて。
不思議とそうなっても簡単に対処できる気がするのは気のせいだろか。

「いやな、それは趣味なのかファッションなのかと思ってな」

自分の首元を叩いて首輪の事を見ていたと隠さずに告げて。

雨見風菜 > 「あら、こわいこわい。
 自衛……はまあ、できないこともないですけども」

だがまあ性的に襲われたとして自衛する気はないのだが。
むしろソッチのほうが良い。

「ああ、これは……ファッションのようなものです」

一旦間をおいて茶を濁す。
言葉通りの意味ではないことを暗に示しながら、顔色に陰りはない。

葉山翔一 > 「怖がっているように見えないのは気のせいか?」

言葉とは逆に待ち構えているような感じがして。
きっと今日は寒いせいだろうか、身震いをしてしまう。

「ファッションか。そういうのはあるしな…うん」

置かれた間に何かを察し。
チョーカーみたいなものだよなと思う事にした。
世の中には知らないでいいことがあると思う事にして。

雨見風菜 > 「さあ、どうなんでしょう。
 とはいえ、私は単に異能と魔術が使えるだけの一般人ですし」

無論、彼の推察は間違いはない。
そう恐れる必要はないのだが。
実際自衛に回られたところで風菜の異能も魔術も戦闘には向いていない。
喧嘩なれしていれば楽に制圧できるだろう。

「……ええ、そんな感じです」

それ以上踏み込んでこないならこの話はここまでだろう。

葉山翔一 > 「それが使える時点で一般人とは言えないと思うが?」

震えたのはきっと寒いから、そうに違いないと考える事にし。
どういう異能や魔術かは判らないが一般人ではないようなと突っ込む。
そしてどういう物かも気にはなるが周囲の目もあるので問わず。

「そういうのは似合うやつには似合うしな。
それはそうとして……あの見惚れてるのはどうする気なんだ?」

こうして話していれば見惚れている男たちからの嫉妬の視線も感じ始めて。

雨見風菜 > 「そうですね、確かに」

くすくすと笑い。
実際問題異能を使えるだけで異能者だ。
魔術を使えるだけで魔術師だ。
戦力的には一般人というだけである。

「あら、どうしましょう。
 話しかけてこれないのに話しかけるというのも萎縮されそうですし」

嫉妬の視線が向けられてるのは御愁傷様と思いつつ。
しかしながら今の風菜の興味は目の前の彼に向いているのだが。
其の理由は風菜自身、漠然としているだろう。

葉山翔一 > 「俺だって戦闘に向かない異能なら使えるしな」

逃げるのだけは得意だと笑い。
攻撃的な能力使いに遭遇すれば無力だと肩を竦め。

「むしろ喜ぶんじゃないか?
問題は俺に襲ってこられたらヤバいな…」

体力と逃げ足には自身はあるが殴り合いはさっぱり苦手。
銃を使う訳にもいかないのでどうしたものかと…。
そうして、どうすればいい?と言うように彼女に視線を向けて。

雨見風菜 > 「そういう意味での一般人のつもりだったんですけどね」

なお、死ににくいという意味でも逸脱しているが。

「まあ、本音を言うとなんとなく今はあなたとおしゃべりしたいなって。
 襲われちゃったら……逃がすくらいはしますよ」

言って、建物の屋根の上に視線を投げる。
『糸』の射程範囲内、そこに上がればきっと彼も逃げれるだろう。
何の根拠もないけど。

葉山翔一 > 「それなら俺も一般人だな」

殴り合いも苦手だしそれでもいいなと。
ただ殴り合いは苦手だがそれ以外はそこそこ得意。

「俺と?こう言うとなんだが…あっちの方がまだイケメンだと思うぞ?
その時は頼りにさせて貰うな?」

彼女が視線を向けた先は建物の屋根の方角。
空でも飛べる能力でもあるのだと思い。
そして話しと考え……何を話したものかと腕を組んで悩んで。

雨見風菜 > 「そうなりますね」

ふふっと笑って。

「そうなんでしょうけど、なんだか興味が惹かれなくて。
 ええ、任せてください」

自在に、とは行かないが、飛べるのは間違いない。
何なら時計塔も外から登るし落ちて帰るぐらいで。

葉山翔一 > 「それは言ってやるなよ?きっと落ち込むからな。
頼りにさせてもらうよ」

姿は消せるが飛べないので飛べるのかと少し羨ましそうにして。

「しかし……何を話す…?」

考え込むが全く浮かばずに…。

雨見風菜 > 「そうでしょうね、でもなぜ興味を惹かれないのかがよくわからないんですよ」

なお、飛ぶのは『糸』の本来目的ではないのだが。
ところで話すネタなんてこちらも特に無い。
無かった。

「……今年もあと少しですが。
 色々ありましたよね、光の柱とか朧車とか。
 どちらも私は戦えないので行かなかったんですけど」

前者は厳密には間違えている。
間違えているのだが、まあ風菜の認識では間違えては居ない。

葉山翔一 > 「あれか……見た目よりほかに興味があるって感じか?」

そう言う感じかと憶測を口にして。
こう、話すとなると案外ネタが浮かばずに悩んでしまい。

「クリスマスが終わると年末になるしな。
あー…そういうごたごたがあったな。
どっちも二級生徒から脱したぐらいだったから行く余裕はなかったな」

そう言えばあったと思い出し。
色々とごたごたしていて行かなかったなと思い出して。

雨見風菜 > 「なのかも知れませんね」

苦笑しながら答える。
残念ながら風菜にはそこまでしかわからない。

「朧車は、友人がなんか契約したとかで積極的に討伐に行ってましたね。
 なにやら『鋼鉄の猪みたいなものだから誇れる手柄じゃない』と言ってましたし。
 ……本来驚異的だと思うんですよね十分」

彼の『元二級学生』という言には何も言わない。
変に触れるのは迷惑かもしれないし。

葉山翔一 > 「もしくは単純に好みじゃないってのもあるかもな」

その辺の感じ方もそれぞれだしなと。

「積極的にな…それは何というか契約?したとはいえご苦労様だよ。
いや、俺は十分に誇れると思うんだよな。そなもんの討伐に行く時点で…。
驚異的だと思うよな、普通思うよな?」

軽く噂を聞いた程度ではあるが、それを誇れないという言葉には驚き。
十分誇れる事だとつい突っ込むように言ってしまい。
それで誇れないのであれば何が誇れるのだろうと考えてしまって。

雨見風菜 > 「そういうわけじゃないような……うーん」

とは言え、いくら悩んでも答えは出てくることはない。

「ですよね……それを一日三体の契約したらしいですし。
 でも本人曰く『直線的だからやり方はいくらでもある』んだそうで」

言ってることは分かるが、と腑に落ちない顔になる。
大質量が高速で突っ込んでくる時点で驚異的なのだが。

なお、当人はそれを受け止めてから倒していることは風菜も知らない。

葉山翔一 > 彼女で答えが判らないことを自分が考えても判らない。
きっと見た目は良いが何かが違うのだろかと。

「一日三体……?冗談抜きでか?
いくら直線でも…おかしくないか?」

それって危なくないかとはっきりと顔にそれが出て。
直線的とはいえ猪に例えるなら突撃してくるはず。

それを一日に三体など正気かと驚くしかできず。

雨見風菜 > 「でしょう?
 最初に聞いたとき耳を疑いましたよ。
 でも実際に契約は満了したようです」

突撃を避けるにしても、相当速度がある以上困難であることは想像に難くない。
だがその当人、その突撃を避けるのではなく止めるバケモノだから仕方ない。
感覚が麻痺しているとしか言えないだろう。

葉山翔一 > 「絶対におかしいと言えるよな。
それで疑わないほうがどうかしてるな。
という事は本当に狩ったわけか…」

自分なら確実に跳ねられて終わると思えば恐ろしいものだと。
まさかそれを受け止めてなどと知れば真の化け物なのかと考えるのは仕方なく。
本当に凄いやつが多いなと。