2020/12/24 のログ
雨見風菜 > そうして、風菜は街中に消えていくのであった
ご案内:「学生通り」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
さて、世間はクリスマスイブ。
学生街のメインストリートである此の通りも、大勢の生徒で賑わっていた。
そんな多くの人で賑わう通りの片隅。歩行者の休憩用に置かれたベンチに腰掛けて、白い吐息を吐き出す風紀委員が一人。

「……ああ。びっくりするくらい平和だよ。もう少し騒がしいかと思っていたが、流石に派手に暴れる様なイベントでも無いしな」

休日休暇の申請が多いクリスマスの絡む週末。
どうせ予定も無いし、と名乗りを上げた結果、案内されたのはまさかの学生通りの警邏任務。
落第街とか、違反組織関係も部署も人手不足では無いかと思うのだが『今日くらいは大砲撃たずに過ごしてください』と、同僚諸氏から見送られる始末。

まあ、特務広報部の部下達にも休暇を与えている手前、余程の事が無ければ治安の宜しくない場所へ率先して向かう事も出来ず。
警邏と言うか、最早通行人を眺めながらシフトの交代を待つばかり。

「……突然、悪鬼羅漢が降って来れば急がしくなるんだがなあ」

己の異能も魔術も性格も、つくづくこういった牧歌的な任務には向いていない。
小さく吐き出した溜息は、冬の寒さで白く濁った。

ご案内:「学生通り」に砂金雲英さんが現れました。
砂金雲英 > クリスマスイブなんて滅べばいいのに という言葉を飲み込んで
ふわふわな毛を纏い羽と尻尾を生やしたなぞのねこ今日は学生通りを歩いてた。

時々見知らぬ子供達や学生に撫でられたり両脇抱え持ち上げられぷらーんとされたりしている。
吠えたり威嚇のために爪でシュッシュともせずに撫でられれば媚びを売ったり
最後の最後にご飯を頂いたりと美味しい思いもしていたなぞのねこは
てほてふと丁度とあるベンチの前をゆっくりと通りかかったところ。

「にゃーん…おやおや 怖い怖い風紀神代くんさんですの。」

神代理央 >  
投げかけられた声に、はてと視線を巡らせる。
周囲に人の姿は無い。しかし、名前まで呼ばれた気がするのだが。
と、巡らせた視線を下に向ければ。何時ぞや異界の常世渋谷で出会った猫……ではなく、竜種だと告げていった獣の姿。

「今晩は。……ええと、砂金…だったかな。相変わらず、その姿で出歩いているのだな」

と、苦笑いを浮かべながら少し屈んで、ねこの頭を撫でようとするだろうか。

「折角のクリスマスイブだ。こんな所をうろついていないで、友人と遊びに行けばよかろうに」

砂金雲英 > 神代くんさん、正しくは神代くんもしくは神代さん。何故か混ざってくんさん付き。
常世渋谷在住の猫ではなく歓楽街のとあるアパートに飼われている竜でありながら猫の獣。
毛におおわれて本日は赤い首輪なんて見えません。
遠くから見て飼い猫というよりナニモンですかと言われそうな見た目。

「賑やかな夜で何よりですの。ハロウィン、クリスマス 初詣
 異形の者がいても大目に見て貰える期間は喜ばしいものです。
 この姿のほうが圧倒的に楽なので…うにゃんうにゃん」

撫でられればうにゃうにゃと鳴くなぞのねこ。

「ゆうじんとはなんですか?飼い主は商売しに行きました。
 竜は孤独な生き物なのです、ゆうじんとはなんなのでしょう。
 一人散歩も板についてきた気がします。神代くんさんは丸腰ですか?」

いつもの…あれがないですね、とこう、と二本足ですくっと立ち上がると前足で器用に大砲をジェスチャーし始めた。

神代理央 >  
前回遭遇した時は、首輪を付けていた気がするのだが…と思いながら、手触りの良い毛並みを撫でる。
冬だし、毛に埋もれているのだろうと判断をつけると、鳴きながら子御場を紡ぐねこにクスリと笑みを浮かべる。

「ああ、成程。確かに、そういうイベントや催し物の期間は、人々の目も緩くなりやすい。
しかし、その姿の方が楽というのは、其方が素に近いものなのかね?」

確かに、角も翼も生えているから、このねこ…というか、獣の姿も竜と言えなくも無いのだろうか。なんて、首を傾げつつ。

「ああ…いや、何でもない。飼い主は外出中か。であれば、確かに暇を持て余すだろうしな。
流石に丸腰では無いが、今夜は別にあの異形を召喚する様な任務でも場所でも無いからな。
こんな場所であんな金属のお化けが出てきたら、皆のクリスマスムードが台無しだろう?」

ゆうじんとはなんですか、という問い掛けにはちょっとだけ眉尻を下げて言葉を濁しつつ。
流石に、平和な街中で異形は召喚出来ないのだと苦笑い気味に応えるのだろう。
器用なジェスチャーを見せるねこには、おぉ、と感心した様な吐息と感嘆符を浮かべながら。

砂金雲英 > 首輪があってもなくても現在の保護者はとある学生。
冬毛におおわれた赤い首輪は本日日の目を見ることなく覆い隠されてしまった。
すたんと二本足から四本足に着地をしてしまったなぞのねこ、羽をぱたりと動かしてから畳むと

「ハロウィンの時は一番心地が良いものです。
 猫は気ままな生き物なのでさぼるとしたら一番の姿ではないでしょうか。
 ですが― 縦せーたーによる童貞をkillkillする服というのを取り込んでみたのでその姿に―なるのも乙という物です」

彼が瞬きするのに合わせて なぞのねこは瞬時に人の姿になりました。
ワイン色のニットワンピに外套にブーツという一種の童貞をkillする服といういで立ちで頭に角という姿に。

「学生通りに異形が出ましたら事件ですね事件かも知れません。
 金属のお化け…クリスマスという謎のイベントはなぜ盛り上がるのかは気になりますが、
 ツリーの何かの代用にはなりえたのではないでしょうか。」

竜とは孤独なのですよ 寿命が違い過ぎて、とは言えなかったです。
コツリコツリと靴音を鳴らし小柄ながら人になった雲英は ベンチの端にチョコりと座り
ぎしっと軋ませながら前かがみに彼を見上げる姿勢を徐に取り始め。

「わたしのこのすがたはいかがでしょうか?」

どことなく流し目付きでほのかに色気がちらちらとし始めた年頃。

神代理央 >  
「ふむ。束縛されぬが故に、獣の姿が楽で良いという事か。
その気持ちは、理解出来なくもないよ。
……しかし、その、何だ。きる、きる?」

若干、公衆の面前で聞くには不穏当な単語が聞こえた様な気がしたが。
それよりも、縦せーたーが一体何だというのだろうか。傾げた首の角度が、ちょっとだけ大きくなる。

しかしその疑問は、瞬きする間に解決する事になった。
つい一瞬前まで獣の姿であった生き物が、冬の装い艶やかな少女へと変貌した。以前見せてもらった学生証に映し出されていた少女。
砂金雲英の姿が、其処にはあった。

「……急に人の姿になるものではない。びっくりするじゃないか」

ぱちくり、と瞳を瞬かせた後。小さく肩を竦めつつ、少し身体をずらして少女の為にベンチのスペースを空ける。
ブーツの音を響かせて、端に腰掛けた少女を眺めていれば、前かがみで此方に視線を向けた少女と視線が合うだろうか。

「……いかがでしょうか、と言われてもな。
十分魅力的姿だと思うが、少し露出が高いのではないかね。
何というか、その…寒そうだ」

それとも、竜種は寒さに強いのだろうか、なんて考えながら。
小さく笑みを浮かべつつ、素直に感想を告げてみたり。

砂金雲英 > 「束縛されたい 監禁されたい等という考えの持ち主なら言わずもがなですが、
 束縛されたい身ではないのでなるべく猫のほうが楽です。
 童貞を殺す服、殺すはkillではないでしょうか。killkill。」

無駄にkillの部分の発音が宜しかった。巻き舌や発音そのものが慣れているのかと。
縦セーターワンピは童貞を煽ったりする分にはいいよ!と誰かさんに助言をされて取り込んだものの、
実際に人前に晒したのは本日初です。冬の装いにしては聊か寒そうなのに。

「ごめんなさいましぃ。瞬きに応じて一瞬で姿は変えられますのにぃ」

前かがみにじりじりと座ったまま彼へと迫るロリ美少女。

「嬉しい限りです。
 体温が高いので冷ますためにも露出は多めです。
 …童貞ではなさそうですね、残念ですの。」

残念がるように前かがみで色気を出していたのに
するすると体を引いておとなしーくお隣に座りなおす図へ。

神代理央 >  
「ふむ。理解のある飼い主も居る様だし、案外その方が気楽で良いのかも知れないな。人の身である、という事は存外面倒事に巻き込まれがちだし。
……ああ、聞き間違いではなかったのか。まあ確かに、女性に慣れていない者には目に毒やも知れぬが…」

と、何とも言えない苦笑い。
まあ、魅力的な装いである事も確かなので、少女の言葉を否定する事も出来ず、風紀委員として肯定する事も出来ず。
あやふやな笑みで、小さく肩を竦めて見せるのだろう。

「……変化の速度が速いというのは利点だとは思うが…。
実際目の当たりにすると、唯々驚きの方が強いな」

何せ、一瞬で動物が人間に変わるのだから。
変化そのものは常世島では珍しくないかもしれないが、瞬きの間に変化されると心臓に悪い。
何て、此方へ迫る少女に穏やかな笑みで答える。
童貞では無いので、多少の色気で今更動じる訳でも無し。

「…ああ、成程。その姿では頭の角に意識が向かなければ完全に人間故、要らぬ心配をしてしまったな。
……残念というのがどういう意味なのか、聞きたいような、聞きたくない様な。まあ、多少は、な」

と、大人しく引き下がった少女にクスクスと笑みを浮かべて。
体温が高い、との言葉に納得した様に頷くのだろうか。

砂金雲英 > 「まだ飼い主には人の姿になれるというのは知らしていないのです。
 そも人の言葉で飼い主と会話し…してましたか?記憶がないです。
 童貞を首ちょんぱする服と言えばゴシックロリータも含まれるそうです。」

どうゴシックロリータが童貞の首を刈り取るのでしょうか、と物騒な独り言をゴトリ。
表現力の部分は恐らく成績が宜しくなさそう。直感過ぎてご翻訳されていそうです。

「で す が 。人の姿と竜人と竜と獣の姿しかなれません。
 どれでも角は同じです、角が消えるのは後500年かかります。」

竜の大人の年齢になるまで人間で数えると500年後。長い日々です。
外見12歳 中身は謎にしておいてください。

「童貞の…やめましょう。頭の角は時々生え変わるので、
 前のが取れたらいい塩梅の武器になるそうです。
 …そろそろ帰りますね、飼い主が帰宅してもおかしくない時間ですの。ではciaoです。」

今日のところはこの辺で、とベンチから立ち上がる間際に
素早く彼のほっぺに チュッとリップ音鳴らして頬キッスを送ってしまう。
そして文句が言われる前に あはははーと笑いながら学生通りを人ごみに紛れて暗ましてしまうー。

ご案内:「学生通り」から砂金雲英さんが去りました。
神代理央 >  
「…飼い主は知らないのか…。まあ、ゆくゆくはそれを知る関係になるべきだと思わなくも無いが、其処はそれぞれなのだろうな。
あー……まあ、余り見掛けたことは無いが、きっとそうなのだろうな。しかし、首ちょんぱとは…」

飼い主とペット、という関係だからと言って互いが全てを知っている訳でも無し。
そういう関係性もあるのだろう、と頷きつつも、此の事を飼い主が知ったら驚くだろうなと思わなくもない。
と、少女の独特な表現については、苦笑いで収めておく事とした。

「それだけ変化出来れば十分だと思うがね。
500年…それはまあ、気の長い話だ。少なくとも、私が生きている間に見る事は叶わなそうだな」

500年、と言葉にするのは簡単だが、500年前人類はまだ蒸気機関すら手にしていない。
途方もない時間だな、と頷いて見せる。

「ああ、飼い主さんに宜しく。此方も、そろそろ交代の時間だし――」

少女の言葉に頷きつつ、此方も立ち上がろうとした瞬間。
頬に感じる柔らかな感触と、リップ音。
少し驚いた様な視線を向ければ、既に少女は人込みの中。

「………竜というのは、スキンシップを好む種族だったかな…」

と、自らの頬に手を当ててちょっと考え込んだ後。
訪れた交代要員に、何かあったのかと不思議そうに問われる迄はぼーっとベンチに座っていたのだろう。
何でもない、と小さな苦笑いと共に訪れた風紀委員と交代すれば、少年もまた、雑踏の中に消えていくのだった。

ご案内:「学生通り」から神代理央さんが去りました。