2021/01/12 のログ
■神代理央 >
まあどちらにせよ、諸々が落ち着いてからになるだろう。
帰ってから片付けなければならない仕事もある事だし――と。
少年は、帰路を急ぐのだろう。
ご案内:「学生通り」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に杉本久遠さんが現れました。
■杉本久遠 >
放課後の学生通り。
そこに並ぶ店から大柄な少年が出てくると、店に向かって勢いよく頭を下げた。
「いつもありがとうございます!」
『はは、いいよいいよ。
毎年大変だねえ、今年は人が集まるといいね』
「はい!
頑張ります!」
そうして少年は誠心誠意、感謝を述べると、店の軒先に一枚のポスターを張り付けた。
それには大きく、『エアースイム常世島冬季大会』と書かれていた。
■杉本久遠 >
「――よし、次だ!」
もう一度、店主に礼を言ってから、ポスターの掲示を依頼している店舗や、マンションなどのリストを確認。
そして、一番近い店に向かって駆けだしていく。
「失礼します!
エアースイム大会運営委員の者です!」
と、明るく力強く挨拶をして、指定された場所にポスターを貼り付ける。
そしてまた、お礼を言って、店を離れた。
「――ふう。
えーっと、次はどこだったかな」
そう言いながら、プリントアウトしたリストを眺めて。
通り抜けていく冬の風に、体を震わせる。
「だはー!
今日も寒いなぁ」
こう冷え込みが続くと、近々、雪でも降るかもしれない。
一応、温暖な地域に属する常世島だが、最近は南国にだって雪が降るのだ。
■杉本久遠 >
「――ええと、次は向こうのマンションだな。
新しく掲示の許可をもらえたところか。
くぅー、ありがたいな!」
大げさに見えるほどの感激――涙を拭うように腕で目を抑えて見せて。
久遠は携帯端末で地理を確認すると、まっすぐに走り出した。
「うおぉ!
今日中に学生通りは終わらせるぞ!」
そんな気合を入れながら。
寒さに負けない熱を持って駆けまわるのだった。
ご案内:「学生通り」から杉本久遠さんが去りました。