2021/06/04 のログ
アーテル > 「---……んぁ。」

そのまま、少しの間眠ってしまったようだった。
一刻か、半刻か、家主が戻ってきてしまうほどに永い眠りではなかったが、
それでも丁度、雨の切れ間には目覚められた。

「お……っとぉ。出てくなら今がチャンスかね……っ……」

これ幸いと、体を起こしてぷるぷると震わせて、
目をしぱしぱ瞬かせれば、夜目もしっかり利いてくる。
後は足に伝わる湿り気さえ気にしなければ、いつもの雨上がりに変わりはない。
そのままガレージから闇夜に向かって駆けて行ったのだった。

ご案内:「学生通り」からアーテルさんが去りました。