2021/08/08 のログ
ご案内:「学生通り」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 蝉の声響く夏の炎天下。

「とても あつい」

風菜が影を探しながら散歩していた。
暑いなら外出しなければ良いんじゃ、とは友人の言。
だが風菜にとっては習性と化している。

「うーん、海に泳ぎにでも行きましょうかねぇ」

建物の影から、うんざりするほど青く雲の白が映える夏空を見上げて呟く。
だが言葉とは裏腹に風菜の肌や衣服は汗に濡れてはいない。

雨見風菜 > そのからくりは、風菜の肌をよく見れば。
薄い透明な膜が、風菜の肌を覆っている。
熱を遮断する『糸』でスーツを編み、身に纏っているのだ。

「いやぁ本当、私の異能って本当便利で助かります。
 ……異能がなくなったらこの太陽光の熱さ空気の暑さに正面から向き合わなきゃいけないなんて困りますね」

そもそも何が原因で異能が発現するのかも分かっていない。
異能がなくなるなんてしばらくはないだろう、と風菜は思い直す。

雨見風菜 > (まあ、これだけ暑いなら服を脱いでも当然なんですが)

そう思いを馳せた瞬間、目の前を風紀委員が横切る。

(昼はやはり多いですね。
 本当お疲れさまです)

労いつつもちょっと残念そうにする痴女であった。

雨見風菜 > そうして、風菜はのんびりと歩いて学生通りを去るのであった。
ご案内:「学生通り」から雨見風菜さんが去りました。