2021/11/01 のログ
ご案内:「学生通り」に照月奏詩さんが現れました。
照月奏詩 >  
 ハロウィン翌日。先日までの騒ぎはどこへやら。街もだんだんと元に戻りつつある。
 そんな夕方頃、この男はここにいた。ゴミ袋を手に持ち、手にはゴミ取りハサミ。そして背中にはカバンを背負う。その中からはゴミ袋のスペアが見え隠れ。

「別にイベントで騒ぐな。なんて言えないが」

 ブツブツ言いながらゴミを袋にポイポイと投げ込んでいく。
 イベントがあるつまりは人が多くなるつまり……ゴミが増えるのである。
 というわけで本日クリーンダスターズ大盛況。ここも例外ではなく掃除の仕事が入ってきたというわけである。
 はたから見ればボランティアの学生に見えるだろうが本人はお仕事である。

「ゴミ出したらちゃんと捨てて行けよなホントに」

 そして中々に不機嫌そうでもあった。

照月奏詩 >  
「……てか、そうかこんな時期か」

 上を見れば通りの木々は色づき、紅葉が広がっている。
 大抵は普通の紅葉……なのだが。
 ふと思い出したのは今噂の紅葉。願いが叶うとかどうとかこうとか。
 
「白だけは見つけたくないな」

 自分の願いはひとつ。多くの人が攻めて普通に暮らせるようになってほしいというもの。
 もしここで白を見つけてしまったらそれは叶わないという事になる。まぁそもそも不可能な願いではあるが。
 それでも見つけて否定されたくはない。
 と少し探してしまった所で苦笑い。

「バカらしい」

 そんな噂に流されるなんてなと少し笑うと掃除に戻る。

照月奏詩 >  
 掃除を一通り終え、周りを見回す。
 これで終わり……というわけではない。

「とりあえずこの区画は終わりか。次はあっち」

 まだまだ学生通りは終わった訳ではない。
 これからも長い時間がかかるだろう。

「こりゃまだまだかかりそうだな」

 はぁと溜息を吐き出す。
 そうしてこの場を去ろうとする。その背中を冷たい風が走る。
 それと同時に真っ白な紅葉がフワリと飛んで行った。

「……? 紙か?」

 視界の端一瞬だけ見えたそれは紅葉だとは理解できなかったがそれはそのままどこかへと飛んで行ってしまった。
 この場合見つけてしまったことになるのかまだギリギリセーフなのか。その答えは誰にも分らない。

ご案内:「学生通り」から照月奏詩さんが去りました。