2022/03/20 のログ
ご案内:「学生通り」に笹貫流石さんが現れました。
笹貫流石 > 時刻は夕刻より少々前――昼下がりはとうに過ぎて、放課後よりも少し進んだ時間帯。
一人の少年が、学生通り沿いにあるカフェテラスにてイヤホンで音楽を聴いている。
…ように見えるが、実際は通話中だ。あまり通話相手を外部に漏らしたくないのもある。
グルグルと、適度にミルクと砂糖を入れたコーヒーカップのスプーンを無意味に掻き回しつつ。

「――成程ねぇ、【妖精】の姐さんは正式に対象解除…と。そりゃーめでたい話っすね。
監視対象っつーだけでもアレなのに第一級判定すからねぇ…むしろ、よく解除が通ったなぁって。
…あ、そこの事情はやっぱり秘匿事項っすか?…まー、俺も根掘り葉掘り聞きゃしませんっすよ。」

第一級監視対象の一人が今月付けで正式に監視対象指定を解除された…それは喜ばしい。
…が、そうなると懸念が一つ出てくる。例のリストは『13人』の定員数を常に保っている。

(…と、なるとその内に新しい二級か三級が一人『追加』されるか。…まさか第一級追加は無いと思うけど。
…まー、どっちにしろさっさと抜け出せた月夜見の姐さんは羨ましいもんだねぇ…。)

ズズ…と、コーヒーを飲みながら通話先の相手にも聞こえる程度にわざとらしく溜息を零しつつ。
もっとも、『軽い』男を自認する少年は、そんな自分の今の立場を甘んじて受け入れているのではあるが。
他の12…今は11人か。彼ら彼女らが現状をどう思い、どう考えているかなんて勿論分かりはしない。

笹貫流石 > 「――で、俺は今まで通りって感じで?あーハイハイ、了解っす。貧乏くじは何時もの事なんでー。
とはいえ、現時点で何してるのか把握できないのが2,3人居るんでそこはそっちのフォローも借りたいんすけどねぇ。」

愚痴交じりに溜息を零しつつ。ここ最近の近況や監視から仕入れた情報やら”文句”を口にする。

「――【叫喚者】はアンタ等が何か『企んで』そーだし、【悪運】に関しては、あっちの繋がり考えると今は静観が妥当では。
……あ、【化外殺し】と【血濡れの戦犯】は接触厳禁で。色んな意味で”相性が最悪過ぎる”んで。
後は、【電子戦殲】がちょっと引き篭もり脱出しつつあるんで、行動範囲が広がるかもってくらいすかねぇ。」

まぁ、ともあれ。あまり上の方々と話すのは偉く神経使うので、適度な所で通話を切って一息。
そのまま、スマホを操作して今度は普通に音楽をシャカシャカ聴き始める。
勿論、最低限のマナーとして音量は比較的小さめにして外部に音漏れがあまりしないようにはしている。

(…うーーむ、やっぱり響歌姉さんの歌声は中々…ほんと、勿体無いよなぁ)

しみじみと思いつつ、コーヒーをちびちびと飲みながらぼんやりと辺りを見渡す。
放課後の学生通り――まぁ、何というか平和なものである。薄っすら普段は糸目の瞳をすこーしだけ開く。

当然、そこに『死の気配』は欠片も見えず…普通に見える光景と何ら変わりは無いのだけれど。