2022/11/15 のログ
ご案内:「学生通り」にジョン・ドゥさんが現れました。
■ジョン・ドゥ >
「あ~~、さっむ……」
研究所から蹴りだされてしばらくして、やっとこの学園とかいう場所にも慣れて来たけどなぁ。
学生生活ってのも微妙に肌に合わないっていうか……大人しくしてるのも疲れるなぁ。
「しっかし、放課後ってのに人はいるもんだな?
もうちょい、こう、歓楽街だか渋谷だかに行くもんだと思ってたけどよ」
青と白を基調とした、以前世話になった民間軍事企業の制服を羽織ってはいるが、肌寒い。
ってのに、通りな下校中だか暇してるんだか、人通りは多かった。
まー俺の目つきが悪いせいか、さっきから微妙に避けられてる感じがするけどな。
「あー、やべ、腕章わすれた……まあいいか」
風紀委員とかいう委員会?に放り込まれたんだが、どうにもピンとこない。
風紀を守るって柄か、俺が?
いやぁ、ないだろ……。
■ジョン・ドゥ >
そもそもの話なんだけどな。
この学園、めちゃくちゃ治安いいだろ?
それ考えると、俺みたいな風紀委員っているのか?って思うだろ。思わないか?
俺は思うんだよなぁ。
「……そりゃそうか。歓楽街とかの方ならまだしも、こんなところで犯罪なんか、そうそう起こらないよな――」
ご案内:「学生通り」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
「────まるで、犯罪が起こって欲しい、とでも言いたげだな?」
と、学生街で黄昏ている様に見える君に声をかけるのは、平均身長より背の高い君よりも背が低い…というか、平均身長より背が低い少年。
風紀委員会の制服を折り目正しく着こなし、冬用のロングコートに腕章をつけた少年は、君の独り言を耳にしたのか、2歩程離れた場所でじっと、君を見上げている。
「荒事がお好みなら、そういった連中が多く集まる場所を紹介してやっても良い。違反部活生を放り込んである懲罰房など、今の季節は涼しくてお勧めだな」
特に咎める様な声色では無い。攻めている様子はない。
しかし、朗らかな訳でも無い。
じっと君を見上げながら、静かに、淡々と、言葉が紡がれる。
「刺激が足りない、と言うのなら刺激のある場所に向かう事だ。校則違反にならぬ範囲であれば、私達も咎めはしない」
■ジョン・ドゥ >
「うおっ!?」
何だいきなり……あ?どこだ?
「……おお、小さいな」
左右を見て、視界に頭が入り込んだ。
なんだこの小さいやつ。
「別に荒事が好きなわけじゃないんだけどな。
俺はそれしか飯の食い方を知らないんだよ……って言ってもわからないよな」
多分、軽薄そうに笑ってるように見えるんだろうな。
制服に腕章っと……こんなヤツも風紀委員なのか。
「……随分偉そうだな」
――おっと、思ったことが口に出てた。
■神代理央 >
小さいな、という君の言葉に、僅かに眉尻を上げる。
まああからさまに機嫌のランクが一つ落ちた…様に見えなくもない。
流石に、怒鳴り散らしたり怒気を露にしたりはしないが。
「分からないとは言わないさ。此の学園都市には、多くの者が訪れ、多くの者が学んでいる。人間以外の種族も平然と暮らしているのだ。闘争本能に殉じる者は、多くは無いが少なくも無い」
鬼、悪魔、竜にロボット、アンドロイド等々。
此の島は、人外種族の百鬼夜行。人間が珍しい、とは言わないが、人外の種族は珍しい訳では無い。
故に、荒事でしか飯の食い方を知らない、と告げる君には小さく肩を竦めてみせる。
そういう生き方。或いは経験。或いは種族。そういった者も受け入れるのが、此の学園都市なのだ、と。
「否定はしないさ。偉そうに見える、と言うよりもそういう風に振舞っているのだからな。
……自己紹介が遅れたな。私は神代理央。風紀委員会の二年生。宜しく頼む」
尊大で高慢な態度は、ある意味で自己のペルソナと根幹を兼ねるものだ。であれば、それを指摘されても否定など出来る訳が無い。
ほんの僅かな苦笑いだけ口元に浮かべて名前を名乗れば、君は?とでも言いたげに再び見上げる紅瞳。
■ジョン・ドゥ >
偉そうって言った事より、小さいって方が気になるのか……まあそうか、男だもんな。
それこそ、分からないでもない。
まあ謝る気もないけどな。
「へえ、そういうもんか。たしかに、色々いるなとは思ったけどな」
だからこそ治安が良いと思わざるを得ないんだけどな。
これだけ種族が入り混じって、表だって差別やなんだらが起きてないのは大したもんだ。
「――うげ、先輩かよ」
あからさまに嫌そうな顔になったのが自分でもわかる。
「わざわざ偉そうに振舞うなんて、随分と個性的(ユニーク)だな」
言い換えれば、変り者、ってやつか?
なんでわざわざ嫌われそうな事してるんだかな……マゾヒストなのか?
「あー……ジョン・ドゥ。一応一年、って事になるのか。
あんまりよろしくしたくはないなぁ」
両手を挙げてハンズアップ……俺はどうにもすぐ表情に出るみたいだからな。
嫌な顔はしてるだろうけど、別に敵対したいわけでもないし……難しいな。
どうすんだ、学生同士の付き合いって。
■神代理央 >
「にこにこと笑顔を振りまいて得をする状況であればそうするさ。普段はそうではないから、こうしている迄だ。それに、此方の方が性に合っている、とも言える。君のその態度だって、君の今迄の生活から身についたものだろう?」
先輩である、と明かして嫌そうな顔をされてもさして気にする様子はない。少なくとも、背丈の事に比べれば全く。
個性的、と評される事にも特に反論や否定は無い。生まれや育った環境で人の普段の姿など決まるものだ。
だから、君もそうだろう?と小さく首を傾げてみせて。
「風紀を乱す様な事をしなければ、宜しくする必要も無いさ。
そもそも私は此方側……まあ、治安の良い区域が担当では無いからな。他の風紀委員は、私と違って人当たりの良い者も多い。そういう者と、交流を深めるのは推奨すべき事だからな」
とはいえ、流石にハンズアップまでされれば少し困った様に笑ってしまう。別に取って食おう…もとい、補導しようという訳でも無いのだ。
「………ん、ジョン・ドゥ?どこかで聞いた……いや、見た名前だな。顔に見覚えは無いんだが…」
見覚えがあって当然。風紀委員会であれば、新入委員の情報は当然回覧される。落第街と言った荒事に関わる部署の自分にも、当然。
しかし流石に顔写真までは見る暇が無かった。故に、名前だけは見覚えがある…と、悩まし気な視線がじっと君を見つめている。
■ジョン・ドゥ >
「まあこっちも性分だな。改まるのとか、苦手なもんで」
ああそうか、こいつは向こう側だ。
無表情に兵士に「死んで来い」って言う側の人間だ。
どうりで……大佐が嫌いそうなガキだな。
「もちろん、乱しませんよ?フーキは大事ですしね、先輩殿?って――あー……そういう事か。
どーりで平和って言葉が似合わなそうなガキなわけだ」
他の風紀委員なあ。
さすがにこんな風変わりなガキばかりじゃないだろうけどな……可愛げのあるやつでもいりゃあいいんだが。
どうせなら美女だとなおさらいい。
「あ、一応、風紀委員なんで。腕章忘れたけどな」
けらけらと笑って両手を下ろした。
まあそりゃあ、先輩ってんなら知られててもおかしくねえか。
■神代理央 >
「それはお互い様だろう?君に平和、という言葉が似合っている様にも見えはしないがね」
それは別に嫌味でも何でもない。純粋な本心だ。
荒事しか飯の食い方を知らない、という青年に平和という言葉が似あっている様には見えなかった。
だから寧ろそれは、賞賛に近い言葉。同じ荒事を専門とする生業を、この学園都市で務める者としての。
「…ああ、成程。それで…」
と、そこで君の言葉に納得の表情を一度浮かべた後。
「であれば、ようこそ風紀委員会へ…と歓迎の笑顔を浮かべるべきだったかもしれないな。
とはいえ、先程の言葉通り私は此方の地区の担当では無い、というか…それこそ、荒事。違反部活との戦闘を主にする部署だ。
新入委員の歓迎であれば、私よりも愛想がよくて、私よりも可愛げがあって……まあ、人当たりの良い女子委員でも来るんじゃないかな」
最後のは結構投げやりだった。
ぶっちゃけ、美人だろうが美少女だろうがさして興味が無い。
どうせ、自分の部署にはそんな平和の象徴みたいな女子はいない。
「入ったばかり、と言う事かな。なら、色々と他の部署を見学して回るのもお勧めだよ。刑事部辺りは、皆が一番イメージしやすい風紀委員だし、一般生徒との交流も多い。荒事も、それなりにあるしな」
同じ風紀委員であれば、流石に無碍にはしない。偉そうなままではあるが。
つらつらと並べるのは、ある意味一番風紀委員会として相応しい部署。つい最近も、刑事部の同僚である少女の面談に参加した事だし。
■ジョン・ドゥ >
「ようこそ、って言われる程歓迎されたくもありませんがね、先輩殿。
仰る通り、平和ってやつには馴染みがありませんので?」
違反部活……なんだったかな、話を聞いた気はするんだが。
マフィアとかヤクザみたいなもんか?多分そうだな。
「まあ俺としては、美女が歓迎してくれるのなら喜びますけどね、男なので」
歓迎会とかあるなら参加くらいはしておくか。タダ飯も食えそうだしな。
「刑事部ねえ……そんな、「おまわりさん」みたいなのは向いてる気がしないな。
俺もどっちかと言えば取り締まりしてる方が似合うタイプだろ。とはいえ、無能だしな……撃たれたら死ぬんだよな」
そう考えると、その違反部活だなんだ、ってのを取り締まるのは俺には荷が重そうだ。
さすがに死にたいわけじゃないしなぁ。
異能だとか魔術だとか、散々相手にしたが、勝てる気しないんだよな……。