2020/08/14 のログ
ご案内:「商店街」に絵描きさんさんが現れました。
■絵描きさん > ここは、商店街のスーパーマーケットのようなお店。
魔法帽のおにーさんが、お買い物をしている…。
■絵描きさん > 「………さて。」
買い物かごには手をあてないで、一人で浮いてにおにーさんの背中を動いてついて来る。
おにーさんは飲み物のコーナーで少し足を止めて、商品の減りと学生たちの動きを見ていた。
■絵描きさん > 「やっぱり、こう暑いとさっぱりするものとか栄養があるものとか取りたくなるよね」
しばらく眺めてから、飲み物のコーナーで特に売れているお特用サイズのものを1本1本とっていく。
炭酸飲料、スポーツドリンク、紅茶、果物ジュース………。
………おにーさん一人で飲むにはちょっと量が多すぎるかも。
「この辺があれば、大体こういう飲み物って分かるかな」
でも、おにーさんの目的はそれを一人で全部飲むことではない。
■絵描きさん > 「これでよし、と………」
買い物かごに色とりどりのペットボトルがごろんと転がる。
人の手で持ち上げるのは流石に少々重そうだけど、やっぱりカゴはふわふわ浮き上がったままだ。
「あとは、………買い忘れはなかったっけな」
おにーさんはカゴの中身と商品棚を見比べて歩いていく。
その背中をふわふわとかごが追っかける。
■絵描きさん > なんて、コーナーを覗き込みながら………買い物してたものだから
「おおっと………ごめんよ、大丈夫かい?」
カゴが狭い通路と入れ違った誰かにごっつんこしてしまう。
振り向いて声をかけて安否を問いつつ………。
ご案内:「商店街」に阿須賀 冬織さんが現れました。
■阿須賀 冬織 > 食材を買い込みに商店へとやってきた。
おおよそ必要な物を買い終わり、菓子やジュースなどといった嗜好品を少し見ようと店内をぶらぶら。
「ふげっ!? ってー……やっべ周り見てなかった……。
え、ああ……大丈夫。俺の方もちょっと不注意だったし……ってカゴが浮いてる!?」
軽い衝撃。どうやら不注意で何かにぶつかったらしい。
かけられた声に答えると、いかにも魔法使いといったような帽子をかぶった優しそうなお兄さんと浮いたカゴが。
■絵描きさん > 「………ああ、良かった、転んだとかじゃ、なさそうだ。けがはない?」
一安心して息を吐く。
お互い前方不注意だったみたいだ。自分よりちょっと若そう、学生かな?
「うん?ああ………手で持つと、ちょっと疲れてしまうからね。こうやってカゴを浮かせてる人は………
うん、珍しいね、確かに。」
店内でも、ちょっと浮いてるかもしれないね。
「ボクはこっちのほうが楽なんだ、魔法で浮かせてあげるのがね。
ただ………今みたいに困ったこともあるって気づいたけれど。ごめんね。」
「お詫びに………そうだ、好きな飲み物でも教えてもらえるかい。」
■阿須賀 冬織 > 「ああ、本当に大丈夫。ちょっとぶつかっただけなんで怪我とかもないっす。」
痛みもすぐに引いたので問題はなさそうだ。
落ち着いた雰囲気的には学生というより教師だろうか。
「へー……やっぱそれ魔法なのか。……ああいや、本当に大丈夫っすよ。浮いてるからかそこまで痛くなかったし。」
「んあ、飲み物……。うーん……。」
お詫びと言っても特に被害はなかったし、好きな飲み物と言われてもうーん……。
最近勧められたおしるコーラも流石に続けて飲むようなものではないし……。
「あー、その……よければ飲み物じゃなくて魔法、何か見せて貰えたりってできないっすか?」
頼みたい飲み物が決まらず、代わりに何か見せてもらえないかなと聞いてみる。
こちらから何か頼むというのも図々しい気がしたが、魔術とは触れる機会がほとんどなかったので好奇心が勝ったのだ。
■絵描きさん > 「そう、良かった。」
歩いてたからかな?走ってたらどーんって転んでたかもしれない。
念動運搬は改良の余地はあるが、今はちょっと、方法が思いつかない。
「魔法を?」
おにーさんは、ちょっとその答えに意外そうにしてたけど、すぐににこやかに頷いた。
「ああ、構わないよ。何をお目にかけようか。お店でもすぐにできて面白いものが、良いよね。
例えば………冷たくて零れない純水をキミの手の中に生み出す魔法。暑いこの季節には、ぴったりだろう?」
■阿須賀 冬織 > 「本当っすか!? 俺魔法だとかを生で見たことあんまりなくて……。
……あ、ここお店の中でしたね、すみません。
ダメかな?と聞いた問に頷いてもらえて喜ぶ。
神秘が普通にあるこの島だがあいにく自分は魔術と縁がなかったのか数えるくらいしか見たことがない。
ついついはしゃいで店の中であることを忘れていた。
「……!! すごい……! 気になりますそれ! 零れないってどんな感じなんだろう……。」
零れない水……。明らかに物理法則を無視したようなその言葉に目を輝かせる。
■絵描きさん > 「そうなんだ。………でも、常世島にすんでいるなら、魔法とは少なからず今後縁する機会もあるだろう。
今、君は魔法は良く知らないかもしれないけど、………もっと魔法は普及してくるかもしれないよ。」
魔法を生で見たことがない、その言葉におにーさんは意外そうにしている。
もちろん、そういう人もいるかもしれないけど、いずれ魔法はより普及するだろうと考えているから。
「ふふ、ボクとしても、嬉しいよ、そうやって興味津々になってくれるならやりがいもあるものだ。
…といっても、無茶苦茶に手をふりまわしたら、散ってこぼれてしまうのだけれど。」
「さぁ、手をそこで、重ねて………。お椀の形を作ってみてもらえるかい。」
おにーさんが言った通り、手を重ねてお椀を作れば………。
まるで見えない薄膜に包まれたかのように、手からこぼれず固まって冷たい水が、そこに乗っかる。
「次の授業のテーマなんだ。もっとも、テーマになるのは零れない水、じゃなくて、水を作る魔法、なんだけど。」
■阿須賀 冬織 > 一応魔術も授業で教わってはいるのだが、自分はまだ座学の段階だ。
だからこそ、見たい、やりたい、といった憧れのような強いわけで……。
「あはは、気を付けまーす……。っと、こうかな……?」
そうやって補足されるまで振り回そうとしてたので目を泳がす。
そして、言われた通りに両手を前に出してお椀を形作ってその瞬間を見逃さないように注視する。
「うおっ、すげえ! 本当に落ちないんだ……。冷たくて気持ちー。」
突如手に乗っかった水の塊に構えてはいても驚く。組んだ手の隙間から零れることもなく、ひんやりとした感覚が手に伝わってくる。
「次の授業ってことは教師やってるんですか…?」
■絵描きさん > 注ぐ瞬間、何か手から膨れ上がり、何もないところから水があらかじめ定められたように注がれた風に見える。
「そう、その通り。さて、振り回してはダメだといったけれど、ゆっくり逆さ向きにしても良い。零れないから。
やってることは、凄く単純な魔法を3つ組み合わせただけなんだ。一つは見ての通り、水の魔法、もう一つは………地の魔法。
ちょっとした引力をそこに発生させてる。
それで3つ目は氷の魔法。冷たいままだろう?」
ここで種明かしをするおにーさん。驚いてくれて、嬉しそうに笑っている。
指を一本ずつ立てて、何をしたかを伝える。
「そうだね、ボクは学園で魔法を教えているよ。魔法を使える子にも、使えない子にも。」
おにーさんは、魔法の帽子が示す通り魔法の先生だ。
でも魔法を使えない子に魔法を教えてるってところは、他の魔法の先生とはちょっと変わっているのかも。
■阿須賀 冬織 > 水が出てきたときの感触はよくわからない不思議なものだった。そういった不思議な感覚にも興味を覚える。
もっと魔術について知ってたら魔力のような何かを感じたのかもしれない。
「成程……引力。ああ、だから強くふっちゃうとダメなんっすね。
……その、三つ魔術を組み合わせるって難しくないんですか?」
どうやって零れないようにしているかがわからなかったので、答えを聞いて成程。
「……それって夏休み明けからでも行けたりしますか……?」
魔術を教えていると聞いて、興味を持つ。
魔法を使えない子……俺でもできたりするのだろうか。
■絵描きさん > 「そ、良く分かったね。魔法の引力より強い力を与えると、その力にふるい落とされてしまう。
ふふふ、なるほど。組み合わせといっても、組み合わせ方は色々ある。
ボクが今見せた魔法は、もっとも単純な………順番に1つずつ魔法を使うだけの組み合わせさ。
簡単だよ。」
今やった魔法は単に3つ魔法を覚えていればいいだけだから。
あとは、組み合わせ方を頭の中で思いつくか。
「うん?興味を持ってもらえたのかな、嬉しいよ。
夏休み明けでも授業は持っているし、夏休み中でも授業は持っている。いつでもおいで。
ボクは魔法が使えない子にも、魔法がどういうものなのかを知って欲しいからね。」
おにーさんは言葉通り嬉しそうに満面の笑みを浮かべて、おいでと頷く。
「だって、魔法を使う人にも、使わない人にも………魔法はいつでも身近にあるものだと思うからね。」
「ただ、気づかれないだけでさ。」
ふわっと買い物かごがひとりでに持ちあがる。
「今日もこうしてキミに魔法に気づいてもらえたのは何かの縁かもしれないし。………また会えたら、よろしくね。」
おにーさんはそう言い残すと、手を振って。沢山ペットボトルの入ったかごをレジに浮かばせて、会計してもらいにいった。
■阿須賀 冬織 > 「ふむふむ、同時じゃないんですね。……魔法って面白そうだなあ。」
どうやら一個ずつ使うことはそこまで難しくないらしい。魔法って面白いなと思いながら話を聞く。
「夏休み中でもやってるんっすか。……今度お邪魔させてもらいます。
その、もっと魔法とか知りたいし触れてみたいから。」
おいでと言われて、もともと興味があったのでぜひと答える。
「そっすね。実際今日もすぐ身近にあったわけですし。」
そういって、浮かび上がったかごを眺める。
「こちらこそ、そのときはよろしくお願いします! 今日はありがとうございました。」
軽く一礼してから振られた手を振り返す。いいものを見せてもらえた。
そう思いながら、残った買い物を済ませるために歩き出した。
ご案内:「商店街」から絵描きさんさんが去りました。
ご案内:「商店街」から阿須賀 冬織さんが去りました。